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【9308】乾汽船は+97%!【9110】NSユナイテッド海運は+97%!【9104】商船三井は+101%!【9101】日本郵船は+106%!【9107】川崎汽船は+196%!
海運関連銘柄は、2021年夏に商船三井と日本郵船が異次元の増配を発表し、東証の配当利回りランキングトップを独占する高配当テーマ株として、最強テーマ株の一角となっています。
ただ、海運関連銘柄が連動する「バルチック海運指数」は既にコロナ前の水準に戻っており、今後は減配リスクに注意が必要になってくるかもしれません。
海運関連銘柄に注目していきましょう!
1.海運関連銘柄とは?
海運関連銘柄は、コロナ禍で最も需要が増えたテーマ株の一つとなっており、日本郵船と商船三井は配当利回りランキングのトップ銘柄となっています。
1-1.海運とは?
輸送手段は陸運・空運・海運の3つに分けられますが、海運とは船舶を使って行われる運輸方法です。
海運関連銘柄は、海運事業を手掛ける銘柄を総称したテーマ株で、「海運株」とも呼ばれます。
世界の貿易の97%を海運が担っていると言われており、島国である日本にとって海運は経済安全保障においても重要です。
海運を陸運・空運と比較すると、重量や距離当たりのコストが安く、大量・長距離輸送に適することがメリットとして挙げられます。
このため、自動車や重機といった重量のあるモノや、石油や液化天然ガス(LNG)、鉄鉱石といった資源においては、海運が圧倒的な優位を持ちます。
一方、船舶は航空機や鉄道・自動車に比べて移動速度が遅いため、海運は陸運・空運に比べて速度が遅く、輸送時間においては不利である点がデメリットです。
また、特定の港以外では貨物の積み下ろしが行えず、ホルムズ海峡やマラッカ海峡といった重要戦略ポイントを通過することが多いため、シーレーンがボトルネックとなるリスクもあります。
海運関連銘柄をチェックする上で欠かせない指標が、ロンドンのバルチック海運取引所が発表している外航不定期船の運賃指数「バルチック海運指数」です。
「バルチック海運指数」は、海運関連銘柄の値動きと連動しやすいことが知られています。
1-2.海運関連銘柄は異次元の増配を発表し、高配当セクターに!
海運関連銘柄は、新型コロナ前にはほとんど注目されないテーマ株でしたが、2020年から2022年に掛けて注目が集まり、2020年代の最強テーマ株の一つとなっています。
海運関連銘柄が注目されるようになったキーワードとしては、「バルチック海運指数の急上昇」と「異次元の増配発表」の2点が挙げられます。
新型コロナ禍で海運需要が急増したことを受けて、「バルチック海運指数」は急上昇しました。
「バルチック海運指数」は、2019年12月には約1,500ポイントを付けており、コロナショックで2020年2月初めには415ポイントまで下落。
しかし、コロナ禍で海運需要が急増したことを受けて急上昇し、2021年8月には5,526ポイントまで急伸。
ただ、その後は下げ続けており、2022年8月時点では約1,400ポイントと、新型コロナ前の水準にまで落ちてきています。
「バルチック海運指数の急上昇」よりもマーケットに衝撃を与えたのが、好業績を背景に海運関連銘柄が次々と異次元の増配を発表したことです。
海運大手の【9104】商船三井は2021年7月31日、配当金を「1株あたり550円」に大幅増配することを発表し、配当利回りは一時9.73%にまで急上昇しました。
その後、【9101】日本郵船や【9308】乾汽船、【9110】NSユナイテッド海運も大幅増配を次々と発表。
東証の高配当銘柄ランキングトップを海運関連銘柄が独占する事態となりました。
そして、2022年7月29日、【9104】商船三井はさらなる増配を発表し、配当利回りは異次元の13%台となり、【9101】日本郵船も続いて同規模の増配を発表しました。
2022年8月17日時点では、東証の配当利回りトップ3は、【9101】日本郵船(13.47%)、【9104】商船三井(13.35%)、【9308】乾汽船(8.60%)となっており、海運関連銘柄が独占しています。
★注目ポイント1 |
・海運は、自動車や資源の貿易に必要不可欠な、日本にとって重要な輸送手段。 ・海運関連銘柄は、世界の運賃指数である「バルチック海運指数」と連動しやすい。 ・海運関連銘柄は、2021年7月末に【9104】商船三井が異次元の増配を発表して以降、高配当株セクターとなっており、2020年代最強テーマ株の一角となっている。 |
2.海運関連銘柄が上昇する理由と過去に上がった銘柄
2-1.2021年から2022年に掛けて上がっている海運関連銘柄の株価動向を見ていきましょう。
海運2位の【9104】商船三井は、2021年に最も話題になった銘柄の一つと言っても過言ではない代表的な海運関連銘柄です。
同社の株価は、2020年3月コロナショック時には495.7円まで下がりましたが、「バルチック海運指数」の上昇とともに買われ続け、2021年7月には1,913.3円まで上昇。
そして、2021年7月29日に異次元の増配を発表したことでさらに買われ、2022年3月には3,880円を付けました。
直近1年間(2021年8月~2022年8月)の最大上昇率で見ると、+101%となっています。
2022年に入ってからは高値圏で横ばいの動きとなっていますが、「バルチック海運指数」がコロナ前に戻ったにも関わらず株価が下落しないのは、高配当に買い支えられているためなのは間違いありません。
2-2.海運関連銘柄は多くの銘柄が上昇!【9101】日本郵船など
海運関連銘柄は、多くの銘柄が商船三井と同じ値動きとなっています。
2020年から2021年7月に掛けては「バルチック海運指数」の上昇を受けて買われており、2021年8月以降は商船三井と日本郵船の異次元増配を受けてセクター全体が買い支えられている状況です。
海運関連銘柄について、商船三井や日本郵船が異次元増配を発表した2021年8月から1年間の最大上昇率、および配当利回りは次のようになっています。
・【9101】日本郵船:+106%(上昇率)、13.47%(配当利回り)
・【9104】商船三井:+101%(上昇率)、13.35%(配当利回り)
・【9107】川崎汽船:+196%(上昇率)、6.38%(配当利回り)
・【9308】乾汽船:+97%(上昇率)、8.60%(配当利回り)
・【9110】NSユナイテッド海運:+97%(上昇率)、7.09%(配当利回り)
※上昇率は2021年8月安値から2022年8月までの高値の値。
※配当利回りは2022年8月17日終値の値。
今後、海運関連銘柄が気を付けなければいけないのは、商船三井と日本郵船が減配を発表することです。
商船三井と日本郵船の配当利回りは、コロナ禍の特需を受けたものであり、とても長期的に続けられるものではありません。
既に「バルチック海運指数」はコロナ前の水準に戻っていることから、そう遠くない内に減配が発表されるリスクには注意しておきましょう。
★注目ポイント2 |
・海運関連銘柄は、2020年から2021年7月に掛けては「バルチック海運指数」の上昇を受けて買われ、2021年8月以降は商船三井と日本郵船の異次元増配を受けてセクター全体が買い支えられている。 ・「バルチック海運指数」はコロナ前の水準に戻っているため、商船三井と日本郵船が減配を発表するリスクに注意が必要。 |
3.海運関連銘柄リスト
海運関連銘柄より厳選した注目株をチェックしておきましょう。
銘柄 | 主なサービス |
【9101】日本郵船 | 海運最大手 |
【9104】商船三井 | LNG輸送に強い海運大手2位 |
【9107】川崎汽船 | コンテナ船に強い海運大手3位 |
【9110】NSユナイテッド海運 | ばら積み貨物船に強い海運準大手 |
【9308】乾汽船 | 外航海運を手掛ける海運準大手 |
【9115】明治海運 | 自動車専用船やタンカーに強い海運準大手 |
【9119】飯野海運 | ケミカル船やタンカーを手掛ける海運準大手 |
【9127】玉井商船 | 日本軽金属のアルミニウム原料船、全農向け穀物輸送 |
【9127】玉井商船 | タンカー輸送を強みとする海運準大手 |
【9193】東京汽船 | 東京湾内で曳船サービスを提供する海運準大手 |
4.オススメの海運関連銘柄3選!
超高配当株としてもオススメの海運関連銘柄を押さえておきましょう。
【9104】商船三井
市場 | 東証プライム市場 |
企業概要 | 海運国内2位。LNG輸送の不定期船に強み。 |
商船三井は、海運2位の代表的な海運関連銘柄です。配当利回りが13%超えの異次元の高配当株となっています。
決算時期が他の海運株より早いため、海運株全体の増配・減配状況を見る上でも要チェックが必要な銘柄です。
【9101】日本郵船とともに、配当利回り目的に投資しても問題ありませんが、いつ減配が発表されてもおかしくないことには注意しておきましょう。
【9107】川崎汽船
市場 | 東証プライム市場 |
企業概要 | 海運国内3位。コンテナ船に強みを持つ。 |
川崎汽船は、海運3位の海運関連銘柄です。商船三井・日本郵船に比べると配当利回りは半分程度ですが、値上がり率は2倍ほどになっています。
それでも、配当利回りは6%を超える高配当株となっており、JTやソフトバンクを上回っているほどです。
【9308】乾汽船
市場 | 東証スタンダード市場 |
企業概要 | 海運準大手。外航海運を手掛ける。 |
海運大手3社に次いで取引が活発な海運関連銘柄は、乾汽船と【9110】NSユナイテッド海運の2銘柄です。両銘柄ともに大幅増配を発表した海運株となっています。
逆に言えば、今後、商船三井や日本郵船が減配を発表すれば、海運関連銘柄は全面安で売られることが懸念されるとも言えるため注意が必要です。
5.まとめ
海運関連銘柄は、2020年から2021年7月に掛けては「バルチック海運指数」の上昇を受けて買われ、2021年8月以降は商船三井と日本郵船の異次元増配を受けてセクター全体が買い支えられている状況です。
2021年7月29日に商船三井が発表した異次元増配は、2021年に最も話題になったマーケットニュースの一つとなり、その後の海運関連銘柄の全面高に繋がりました。
東証の配当利回りランキングは、【9101】日本郵船(13.47%)、【9104】商船三井(13.35%)、【9308】乾汽船(8.60%)がトップ3独占となっています(2022年8月17日時点)。
ただ、既に「バルチック海運指数」がコロナ前の水準に戻っており、商船三井や日本郵船がいつ減配を発表してもおかしくないことには注意しておきましょう。
「バルチック海運指数」の動向や海運大手3社の配当金のニュースにはアンテナを張っておき、海運関連銘柄の動向は要チェックしておきましょう。
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