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日本では縮小が続くバイク市場ですが、経済発展著しい東南アジアやインドを中心に世界市場は急速に拡大しており、2030年に向けてバイク市場は更に成長するものと見られています。
世界の5大バイクメーカーの内4社が日本企業であり、HONDA、YAMAHA、SUZUKI、Kawasakiは世界的バイクブランドとして知られています。
また、EVバイクも登場するなど注目しておきたいセクターの1つになりそうです。
今回はそんなバイク関連銘柄をチェックします!
1.バイク(二輪車)関連銘柄に期待
今回は、途上国で急速に普及しているバイクに関連する銘柄に注目していきます。
1-1.バイクとは?
「オートバイ」や「自動二輪車」「単車」「モーターサイクル」「モーターバイク」など様々な呼び名があります。
バイクのメリットとしては、自動車(四輪車)と比べて小回りが利く点や価格が安い点、バイク特有の爽快感がある点などが挙げられます。
一方、デメリットとしては、安全性が自動車よりも劣る点、雨や寒さといった天候の影響を受けやすい点などが挙げられます。
日本のバイク市場は、1982年のピーク時には年間329万台の市場規模を誇っていましたが、2016年にはピーク時の1割ほどの34万台にまで落ち込んでいます。
日本でバイクの需要があるのは40代から50代の世代が中心で、一部のバイクマニア向けの大型バイクがかろうじて需要を牽引しているに留まっています。
とはいえ、日本国内では衰退市場となっているバイクですが、世界の5大バイクメーカーの内4社が日本企業であり、バイクは自動車以上に日本企業が圧倒的な存在感を誇る領域となっています。
1-2.バイクの市場規模は?
バイクの世界市場規模は5兆円から6兆円と推計されています。
特に、東南アジアやインド、中国を始めとする経済成長著しいアジアの国々でバイクは急速に普及しており、2010年時点で4億台と推計される世界のバイク保有台数は、2030年には9億台まで達すると見込まれています。
バイクは途上国では実用目的で広く普及していますが、先進国ではモータースポーツやツーリングといった娯楽用途で購入されることが多くなっているようです。
世界のバイク市場では日本企業が約半分のシェアを占めており、HONDA、YAMAHA、SUZUKI、Kawasakiの4社は世界的バイクブランドとして知られています。
アメリカやヨーロッパでもバイク人気は衰えない一方で、世界的メーカーを多数抱える日本市場だけが縮小しているというのは何とも皮肉なことです。
また、近年は、EV(電気自動車)がマーケットにおいても注目されるテーマになっていますが、バイクでもEVバイクが登場し始めているようです。
EVバイクは、東京都が普及のために助成金を出すことを発表しています。また、EVの普及を国策として進めている中国で広く普及していくことも期待されます。
★注目ポイント1 |
バイクは東南アジアやインド、中国などで急速に普及しており、世界市場が拡大している。日本市場は縮小傾向にあるが、日本企業がバイクの世界シェアの半分を占めている |
2.バイク(二輪車)関連銘柄の推移
世界的バイクブランドである国産バイク4銘柄の動向を見ていきましょう。
2-1.バイク世界シェアトップのホンダ
バイクの世界シェアでトップを誇る【7267】ホンダは、バイク関連銘柄を代表する銘柄です。
同社は言わずと知れた世界的自動車メーカーでもあり、近年はプライベートジェット機「ホンダジェット」でも存在感を高めていることで知られます。
バイクでは、インドネシアやタイ、ベトナムなどの東南アジアで50~70%の圧倒的なシェアを誇っています。同社の株価は、2017年11月初めには3,542円を付けており、2018年1月には4,151円の高値まで上昇しましたが、今年に入ってからは下げており、2018年11月現在は3,300円前後で推移しています。
2-2.バイク世界シェア2位のヤマハ
ホンダに次ぐ世界シェア2位のバイクメーカーである【7272】ヤマハ発動機は、世界の「YAMAHA」として知られています。
同社はバイクの他にも、船舶分野に強く、船外機では世界シェアの40%を占める世界トップメーカーとなっています。同社の株価は、2017年11月初めには3,400円を付けており、2018年1月に3,935円まで上昇したものの、その後は下落しており、2018年11月現在は2,300円前後まで大きく下落しています。
この1年で高値から-40%以上下落するという厳しい値動きとなっています。
2-3.世界的バイクメーカーのスズキ
独特のデザインが特徴のバイクで人気を博している【7269】スズキにも注目が集まります。
同社は、軽自動車で強みを持つことで知られており、特にインドの自動車市場では子会社の「マルチ・スズキ・インディア」が47%という圧倒的なシェアを誇っています。
しかし、同社はインドの自動車市場では圧倒的なシェアを持ちますが、インドのバイク市場ではわずか2%ほどのシェアに留まっています。同社の株価は、2017年11月初めには6,230円を付けており、春先にかけてやや下落してから持ち直して、2018年8月には7,680円まで上昇しました。しかし、その後は下落しており、2018年11月現在は5,500円前後まで値を下げています。
2-4.「Kawasaki」ブランドで知られるカワサキ
世界の「Kawasaki」として知られる【7012】川崎重工業も、世界的バイクメーカーとして知られています。
総合重機大手の同社は、航空宇宙産業や鉄道車両など企業向け(BtoB)製品を中心に手掛けていますが、バイク事業だけは唯一個人向けの製品を製造しています。同社の株価は、2017年11月初めには3,955円を付けており、2018年1月には4,620円まで上昇したものの、この1年は値を下げており、2018年11月現在は2,700円前後で推移しています。
世界4大バイクメーカーである国産バイク4銘柄の動向を見てきましたが、いずれの銘柄もこの1年で値を大きく下げています。
★注目ポイント2 |
国産バイク4銘柄は、いずれの銘柄もこの1年で値を大きく下げており、厳しい値動きとなっている。 |
3.主要バイク(二輪車)関連銘柄チェックリスト
バイク関連銘柄より厳選した注目株をチェックしておきましょう。
銘柄 | 株価 | 主なサービス |
【4616】川上塗料 | 1,315円 | 二輪車用塗料 |
【5184】ニチリン | 2,370円 | 二輪車用油圧ブレーキホース |
【6373】大同工業 | 1,089円 | 二輪車用チェーン |
【6923】スタンレー電気 | 3,435円 | 自動車用照明器 |
【7012】川崎重工業 | 2,719円 | 世界的バイクメーカー「Kawasaki」 |
【7228】デイトナ | 1,300円 | 二輪車部品・用品メーカー |
【7230】日信工業 | 1,564円 | 二輪車向けブレーキ |
【7247】ミクニ | 649円 | 二輪車用燃料噴射機 |
【7267】ホンダ | 3,280円 | 世界的バイクメーカー「HONDA」 |
【7269】スズキ | 5,502円 | 世界的バイクメーカー「SUZUKI」 |
【7272】ヤマハ発動機 | 2,320円 | 世界的バイクメーカー「YAMAHA」 |
【7274】ショーワ | 1,554円 | 二輪車用緩衝器 |
【7287】日本精機 | 2,225円 | 二輪車用計器 |
【7296】エフ・シー・シー | 3,005円 | 二輪車用クラッチ |
【7839】SHOEI | 4,840円 | 二輪車用ヘルメット |
※株価は2018年11月9日終値で算出
★注目ポイント3 |
バイク関連銘柄を抽出してみると、国産バイク4大メーカーの他には、バイク用部品を手掛けている銘柄が多数挙がってくる。 |
4.バイク関連銘柄の上昇率ランキングTOP3!
過去1年間の安値から高値までを算出し、最も上昇率の高かったバイク関連より上位3銘柄を発表致します。
※2017年11月9日~2018年11月9日の1年で算出
4-1.第1位【7274】ショーワ
上昇率 | 1.74倍(安値:1,275円 → 高値:2,229円) |
市場 | 東証一部 |
RSI | 49.42(売り買い均衡) |
4-2.第2位【7247】ミクニ
上昇率 | 1.53倍(安値:513円 → 高値:789円) |
市場 | 東証一部 |
RSI | 49.16(売り買い均衡) |
4-3.第3位【7269】スズキ
上昇率 | 1.41倍(安値:5,444円 → 高値:7,680円) |
市場 | 東証一部 |
RSI | 44.49(やや売られている) |
※RSIは2018年11月9日終値より算出
★注目ポイント4 |
バイク関連銘柄の上昇率を見ると、ホンダ系のショックアブソーバなどを手掛ける【7274】ショーワがトップとなった。5月に付けた高値からしばらく調整が続いていたが、今後の反発に期待したい。 |
5.まとめ
国産バイク4大メーカーは世界シェアの半分を占めていますが、株価はこの1年で大きく下落しています。
とはいえ、世界のバイク市場は、東南アジアやインドを中心に今後も急速に成長していくことが確実視されています。
また、世界的なEVシフトの流れの中で、EV化を推し進める中国を中心にEVバイクが普及していく流れができるかどうかにも注目が集まります。
それらの動きからも、EVバイクを始めとするバイクに関連するニュースにはアンテナを張っておき、動向はチェックしておきたいところです。
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