知っておきたい「核酸医薬」の魅力と主要関連銘柄15選!2018Ver!

 
 従来の治療薬では治療が困難だった遺伝性疾患やがん、インフルエンザなどに効果があると期待される核酸医薬が世界的に大きな注目を集めています。
 

核酸医薬の研究開発は欧米企業が先行していますが、第一三共や塩野義製薬といった日本の大手製薬会社も核酸医薬の研究開発を本格化させ始めています。

今回は、そんな核酸医薬関連銘柄に注目していきます!

1.核酸医薬関連銘柄に期待

 次世代医薬品として、核酸医薬が世界的に大きな注目を集めています。

1-1.核酸医薬とは?

 今回は、次世代医薬品として注目される核酸医薬とその関連銘柄に注目していきます。

核酸医薬とは
デオキシリボ核酸(DNA)やリボ核酸(RNA)といった遺伝情報を司る物質である「核酸」を医薬品として利用したものです。

核酸医薬は、従来の治療薬では治療が困難だった遺伝性疾患やがん、インフルエンザやウイルス感染症など幅広い疾患への適用が期待されています。

現在、処方されている医薬品の多くは、化学合成によって作られた低分子医薬品やバイオテクロノジーによって合成した抗体医薬品が主となっています。

低分子医薬品は、コストを安価に抑えることが可能であり、身体中の至る所に入っていける一方で、身体中の様々なタンパク質と結合してしまうため副作用が多いというデメリットがあります。

抗体医薬品は、低分子医薬品と比べて副作用が少ない一方で、抗体が細胞の中に入り込めないため治療可能な疾患に限りがあり、コストが高いことがデメリットとなっています。

近年、低分子医薬品、抗体医薬品に次ぐ第3の医薬品として注目されているのが、核酸医薬です。

核酸医薬は、低分子医薬品と同じく化学合成が可能なため、抗体医薬品に比べて製造費を安価に抑える事が可能です。

また、従来の低分子医薬品や抗体医薬品では狙えなかったmRNAやmiRNAなどの分子を創薬ターゲットとすることが可能であることから、幅広い疾患に効果があると期待されています。

1-2.核酸医薬の現状は?

 核酸医薬としては、mRNAを標的にするsiRNAやアプタマー、mRNAとmiRNAを標的にするアンチセンス、タンパク質を標的にするアプタマーなどがあります。
 

次世代医薬品として期待される核酸医薬ですが、目的の部位へ核酸を届けるための薬物送達技術(DDS)が確立されてなかったことから、一時は世界的に開発が停滞していました。

近年になって、技術が発達したことで、核酸医薬の開発が活性化してきています。

2017年8月には、脊髄性筋萎縮症(SMA)という難病の治療薬としてヌシネルセンナトリウム(商品名:スピンラザ)が厚生労働省の認可を受けました。

「スピンラザ」を開発したのもアメリカのバイオジェンであり、核酸医薬分野は核酸干渉に関する基本特許を欧米企業が独占していることから、日本企業は遅れを取っています。

しかし、「スピンラザ」が好調なこともあり、第一三共や塩野義製薬など日本企業による核酸医薬の開発が本格化しており、日本企業の核酸医薬への参入が相次ぐことが期待されます。

 

★注目ポイント1
 核酸医薬とは、低分子医薬品、抗体医薬品に次ぐ第3の医薬品として注目される次世代医薬品。様々な難病に効果があることが期待されており、世界的に研究開発が本格化している。

2.核酸医薬関連銘柄の推移

 核酸医薬を手掛けている銘柄の、この1年の動向を見ていきましょう。

2-1.デュシェンヌ型筋ジストロフィーの治療薬を手掛ける第一三共

 国内製薬3位の【4568】第一三共は、核酸医薬に力を入れていることで知られます。

同社は、アルポート症候群などの遺伝性疾患を中心に、核酸医薬に関する複数の研究プロジェクトを手掛けています。

その中でも注目されているのが、デュシェンヌ型筋ジストロフィーに効果がある治療薬の開発です。

同社の株価は、2017年8月には2,284.5円の安値を付けていましたが、この1年間上昇していき、2018年7月には4,814円の高値を付けました。

この1年で最大2.1倍の上昇となり、今後更なる高値更新が期待されます。

現状では、核酸医薬市場の主要プレイヤーは欧米企業であり、日本企業はまだ研究開発をスタートさせた段階に過ぎません。これからの研究成果に期待したいところです。

 
 

2-2.「NF-kBデコイオリゴ」を手掛けるアンジェス

 大阪大学発のバイオベンチャー【4563】アンジェスは、核酸医薬に力を入れているバイオベンチャーとして期待されます。

同社は、「NF-kBデコイオリゴ」という核酸医薬を手掛けており、2018年2月から椎間板性腰痛症に対する治療薬の臨床試験をアメリカで開始しています。

同社の株価は、2017年7月に884円を付けていましたが、この1年下落し続けており、2018年7月現在は360円前後で推移しています。

この1年で株価は半分にまで暴落し、出来高もない厳しい状態が続いています。

同社は、バイオベンチャーの中でも核酸医薬に力を入れていることで注目されますが、まだ核酸医薬は投資家から注目されるテーマ株にはなっていないと言えます。

日本企業による核酸医薬の研究開発はまだ始まったばかりで、製薬事業は臨床試験が必要となることから、目に見える形で結果が出てくるまではどうしても長い時間が掛かります。

今後、核酸医薬に対する期待感で関連銘柄が大きく上昇する可能性もありますので期待しましょう。

 
 
★注目ポイント2
 日本企業は核酸医薬の研究開発をスタートさせた段階に過ぎず、まだ核酸医薬関連銘柄は投資家から注目されるテーマ株にはなっていない。

3.主要核酸医薬関連銘柄チェックリスト

 核酸医薬関連銘柄より厳選した注目株をチェックしておきましょう。

銘柄株価主なサービス
 【2395】新日本科学(低位株★)490円  出資先の米ウェーブライフサイエンシズが核酸医薬の研究
 【2802】味の素2,108.5円  核酸医薬の開発・製造受託を手掛けるジーンデザインを買収
 【3101】東洋紡1,853円  核酸医薬の受託生産
 【3402】東レ870.8円  特発性肺線維症(IPF)を対象とした核酸医薬「BNC-1021」
 【4005】住友化学615円  核酸医薬の原薬製造
 【4114】日本触媒8,000円  核酸医薬ベンチャー「タックサーキュレーター」「レナセラピューティクス」に出資
 【4151】協和発酵キリン2,139円  核酸医薬のドラッグデリバリーシステム(DDS)
 【4506】大日本住友製薬2,438円  核酸医薬のドラッグデリバリーシステム(DDS)
 【4507】塩野義製薬5,722円  核酸医薬事業
 【4516】日本新薬6,200円  デュシェンヌ型筋ジストロフィーへの核酸医薬
 【4524】森下仁丹2,670円  核酸医薬の経口DDS製剤
 【4563】アンジェス(低位株★)360円  椎間板性腰痛症への核酸医薬「NF-kBデコイオリゴ」
 【4568】第一三共4,782円  デュシェンヌ型筋ジストロフィーへの核酸医薬
 【4591】リボミック545円  アプタマー医薬品
 【6988】日東電工7,886円  肺の難病を治療する核酸医薬

※株価は2018年7月23日終値で算出

★注目ポイント3
 核酸医薬関連銘柄を抽出してみると、大手製薬会社やバイオベンチャーを中心に、繊維や化学メーカーなど様々な業種の企業が参入していることが分かる。 

4.核酸医薬関連銘柄の上昇率ランキングTOP3!

 過去1年間の安値から高値までを算出し、最も上昇率の高かった核酸医薬関連より上位3銘柄を発表致します。

※2017年7月23日~2018年7月23日の1年で算出

 

4-1.第1位【4584】ジーンテクノサイエンス

チャート画像
上昇率 3.65倍(安値:539円 → 高値:1,967.5円)
市場 東証マザーズ
RSI 60.69(やや買われている)
 

4-2.第2位【4571】ナノキャリア

チャート画像
上昇率 2.16倍(安値:618円 → 高値:1,337円)
市場 東証マザーズ
RSI 66.98(やや買われている)
 

4-3.第3位【4568】第一三共

チャート画像
上昇率 2.1倍(安値:2,284.5円 → 高値:4,814円)
市場 東証一部
RSI 86.88(かなり買われ過ぎ)

※RSIは2018年7月23日終値より算出

★注目ポイント4
 大手製薬会社やバイオベンチャー中心ということで、その他材料でも強い動きを見せている銘柄はある。今後、核酸医薬関連の注目材料次第で更なる急騰の可能性も。

5.まとめ

 核酸医薬は、日本企業の研究開発がまだ始まったばかりであり、投資家からはまだ大きな注目を集めるテーマにはなっていません。

第一三共や塩野義製薬といった大手製薬会社が研究開発を本格化させ始めていることから、今後はより多くの日本企業が核酸医薬事業に新規参入し、好材料を発表する可能性があります

それにより、バイオ関連ならではの短期急騰可能性もあるため、核酸医薬のニュースや材料は要チェックしておきたいところです。

ただ、製薬事業は結果が出るまでに10年単位の長い時間が掛かるため、実態に裏付けされて関連銘柄が買われるようになるまでは長い時間が掛かるものと思われます。

 

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