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「曲がる太陽電池」ことペロブスカイト太陽電池が、次世代の太陽光発電パネルとして注目を集めつつあります。
日本政府は、ペロブスカイト太陽電池を2030年までに普及させる方針を示しており、政府のグリーン成長戦略の一環としても期待が高まります。
「太陽光発電」はマーケットで注目され続けているテーマであり、ペロブスカイト太陽電池の材料に使われる「ヨウ素」は日本が世界生産2位であることも注目材料です。
ペロブスカイト太陽電池関連銘柄に注目していきましょう!
1.ペロブスカイト太陽電池関連銘柄とは?

政府が「曲がる太陽電池」の普及を支援すると報じられたことを受けて、ペロブスカイト太陽電池関連銘柄に注目が集まるかもしれません。
1-1.ペロブスカイト型太陽電池とは?
ペロブスカイト結晶は、ペロブスカイト構造という結晶構造を持つ鉱物で、高温超伝導や高い磁気抵抗、イオン伝導、負の熱膨張など多種多様な物性を持っていることから多くの分野で使われています。
太陽の光エネルギーを電気に変換する太陽電池は、太陽光発電に使われる太陽光パネルになくてはならないものです。
従来の太陽電池の多くは「シリコン系太陽電池」と「化合物系太陽電池」と呼ばれるタイプが主流となっていますが、材料・製造コストが高く、曲げられないため設置場所が制限される点がデメリットとなっています。
ペロブスカイト太陽電池は、薄いガラスやプラスチックの基板上に液体を塗り焼いて作る塗布技術によって、従来の太陽電池よりも低コストで製造可能です。
ペロブスカイト太陽電池は「曲がる太陽電池」と呼ばれるように軽量で柔軟性があるため、オフィスビルの壁や曲面など、これまで太陽光パネルの設置が難しかった場所に設置することもできます。
さらに、ペロブスカイト太陽電池を製造するために使われるヨウ素は、日本が世界産出量の30%を誇っていることも利点です。
ペロブスカイト太陽電池は、放射線で劣化しない性質を持っているため、国際宇宙ステーション(ISS)などの宇宙機に搭載する太陽光パネルとしても注目されています。
1-2.政府は「曲がる太陽電池」を2030年までに普及させる方針!
2020年秋以降の世界的な脱炭素(カーボンニュートラル)ムーブメントの中で太陽光発電は大きな注目を集めており、太陽光発電関連銘柄は再生可能エネルギー(再エネ)株の筆頭テーマ株として買われています。
日本政府もこれまでに「グリーン成長戦略」として、さまざまな脱炭素の方針を示してきており、その度に株式市場は反応を示してきました。
太陽光発電に関するニュースとしては、東京都が新築住宅に太陽光発電設置義務化を決定し、代表的な太陽光発電株である【3856】Abalanceは2022年3月~2023年4月の期間に20倍以上のダブルテンバガーを達成しています。
岸田総理は2023年4月4日、「再生可能エネルギー・水素等関係閣僚会議」の中で、ペロブスカイト太陽電池を2030年までに普及させる方針を打ち出しました。
政府は、ペロブスカイト太陽電池を生産している国内企業の量産体制を支援し、公共施設や駅、学校などで導入を進めるとのことです。
また、従来の太陽光パネルはほぼ全て中国製であるため、次世代のペロブスカイト太陽電池では中国依存を減らすことも目的のようです。
★注目ポイント1 |
・ペロブスカイト太陽電池は「曲がる太陽電池」。低コストで量産でき、従来の太陽光パネルが設置できなかった場所にも設置できるようになる。 ・政府は2023年4月4日、ペロブスカイト太陽電池を2030年までに普及させる方針を打ち出した。 |
2.ペロブスカイト太陽電池関連銘柄が上昇する理由と過去に上がった銘柄

2023年のペロブスカイト太陽電池関連銘柄の株価動向を見ていきましょう。
2-1.ペロブスカイト太陽電池関連銘柄の量産化を進める!【4237】フジプレアム
液晶パネル光学フィルターや太陽光発電システムを手掛けている【4237】フジプレアムは、ペロブスカイト太陽電池関連銘柄としても注目される銘柄です。
同社は、超軽量太陽電池モジュールや追尾型太陽光発電システムを手掛けており、京都大学と協力してペロブスカイト太陽電池の量産化を進めています。

同社の株価は、2022年6月に付けていた安値303円から、2023年1月には472円まで上がりましたが、ペロブスカイト太陽電池関連銘柄として物色されたようには見えません。
2-2.太陽電池製造装置大手!【6255】エヌ・ピー・シー
ペロブスカイト太陽電池は、まだ手掛けている企業が少ないため関連銘柄の数は少なくなっています。
太陽電池製造装置大手の【6255】エヌ・ピー・シーは、ペロブスカイト型太陽電池が注目された場合には物色される可能性がありそうな銘柄の一つです。
同社の株価は、2022年4月に付けていた363円から、9月には730円まで上昇しましたが、2023年1月には436円まで下げており、この1年は乱高下となっています。

この他、代表的な太陽光発電関連銘柄である【3856】Abalanceは2022年2月に付けていた520.2円から、2023年4月14日には11,800円まで上がり、20倍以上のダブルテンバガーとなりました。
ペロブスカイト太陽電池の材料に使われるヨウ素関連銘柄は、ウクライナ情勢でロシアの核兵器使用懸念が出たことから買われ、代表銘柄の【4107】伊勢化学工業、【1663】K&Oエナジーグループともに上昇しています。
ただ、いずれの銘柄も、ペロブスカイト太陽電池とは関係ない材料で買われたものです。
ペロブスカイト太陽電池関連銘柄から連想される、「太陽光発電」や「ヨウ素」といったテーマ株は買われていますが、ペロブスカイト太陽電池関連銘柄そのものが注目されているとは言えません。
★注目ポイント2 |
・ペロブスカイト太陽電池関連銘柄は、「太陽光発電」や「ヨウ素」など連想されるテーマ株は買われているが、ペロブスカイト太陽電池そのものが注目されているとは言えない。 |
3.ペロブスカイト太陽電池関連銘柄リスト

銘柄 | 主なサービス |
【4237】フジプレアム | 京都大学と協力しペロブスカイト太陽電池の量産化を進める |
【4204】積水化学工業 | フィルム型ペロブスカイト太陽電池 |
【6387】サムコ | 京都大学にペロブスカイト太陽電池向けALD装置を納入 |
【6804】ホシデン | ペロブスカイト太陽電池事業への参入を発表 |
【6996】ニチコン | フィルム型ペロブスカイト太陽電池を活用した「電子棚札システム」 |
【6255】エヌ・ピー・シー | 太陽電池製造装置大手 |
【4107】伊勢化学工業 | ヨウ素生産世界大手、代表的なヨウ素関連銘柄 |
【1663】K&Oエナジーグループ | 千葉県沖でヨウ素生産、代表的なヨウ素関連 |
【8015】豊田通商 | ヨード生産プラントなどヨウ素関連事業を手掛ける |
【3856】Abalance | 代表的な太陽光発電関連銘柄 |
4.オススメのペロブスカイト太陽電池関連銘柄3選!
次世代の太陽光発電テーマとしてもオススメのペロブスカイト太陽電池関連銘柄を押さえておきましょう。
【4237】フジプレアム
市場 | 東証スタンダード市場 |
企業概要 | 液晶パネル光学フィルターや太陽光発電システムを手掛ける。 |
フジプレアムは、京都大学と協力しペロブスカイト太陽電池の量産化を進めていることから、ペロブスカイト太陽電池関連銘柄の筆頭銘柄に挙げられます。
ペロブスカイト太陽電池がマーケットで注目されたら、物色される可能性が考えられます。
【4107】伊勢化学工業
市場 | 東証スタンダード市場 |
企業概要 | ヨウ素生産量で世界トップクラスのAGC系化学メーカー。 |
ペロブスカイト太陽電池の材料としてヨウ素が使われることから、ヨウ素関連銘柄も押さえておきましょう。
ヨウ素関連銘柄としては、ヨウ素生産世界大手の伊勢化学工業が代表銘柄となっています。
また、千葉県沖でヨウ素生産を手掛ける【1663】K&Oエナジーグループも注目です。
【3856】Abalance
市場 | 東証スタンダード市場 |
企業概要 | 太陽光パネル製造事業を手掛ける。 |
太陽光発電は、依然としてマーケットで注目を集めるテーマ株となっており、代表銘柄であるAbalanceは、2022年2月~2023年4月に掛けて東証で最も大きく買われた銘柄となっています。
Abalanceはペロブスカイト太陽電池との直接的な関わりはありませんが、太陽光発電へのマーケットの注目バロメータとして株価をチェックしておくようにしましょう。
5.まとめ
日本政府は、「曲がる太陽電池」ことペロブスカイト太陽電池を2030年までに普及させる方針を示していますが、マーケットではペロブスカイト太陽電池関連銘柄の動きは芳しくありません。
ペロブスカイト太陽電池から連想される「太陽光発電」や「ヨウ素」といったテーマ株は強いものの、ペロブスカイト太陽電池関連銘柄そのものが材料として注目されているようには見えません。
ただ、依然として再エネ株の代表的テーマである太陽光発電関連銘柄は強く、【3856】Abalanceは2022年から2023年に掛けて最も大きく上昇した銘柄となっています。
ペロブスカイト太陽電池で「曲がる太陽電池」が実用化されれば、より広範囲に太陽光パネルを設置できるようになります。
太陽光発電の次世代テーマとして、ペロブスカイト太陽電池関連銘柄は要チェックしておくようにしましょう。
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