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NECは+35%!TISは+36%!伊藤忠テクノソリューションズは+53%!野村総合研究所は+73%!富士通は+85%!
国内ITインフラの老朽化が懸念される「2025年の崖」をきっかけに国内IT投資が活発化しており、企業の情報システム構築を手掛けるシステムインテグレーション関連銘柄が買われています。
新型コロナによるデジタルトランスフォーメーションの加速によって、国内IT投資の流れがさらに勢いづくことはほぼ確実です。
システムインテグレーション関連銘柄に注目していきましょう!
1.システムインテグレーション関連銘柄とは?
国内IT投資が活発化していることを受けて、システムインテグレーション関連銘柄に大きな注目が集まっています。
1-1.システムインテグレーションとは?
なお、システムインテグレーションを手掛ける事業者は「システムインテグレーター(SIer)」と呼ばれます。
日本のシステムインテグレーターは、以下の3つに分類されます。
・メーカー系SIer
・ユーザー系SIer
・独立系SIer
解説します。
メーカー系SIer
コンピューターメーカーから独立したシステムインテグレーターのことです。【6701】NECや【6702】富士通などが該当します(さらに厳密に言うと、NECの子会社であるNECソリューションイノベーター、富士通の子会社である富士通エフサスを指します)
ユーザー系SIer
製造業や金融業を親会社に持ち、それらのグループ企業としてIT・情報システム部門が独立した会社です。【2327】日鉄ソリューションズや【4307】野村総合研究所、【4739】伊藤忠テクノソリューションズなどが該当します。
独立系SIer
親会社を持たない独立したシステムインテグレーターのことです。【9749】富士ソフトや【4768】大塚商会、【3626】TISなどが該当します。
1-2.「2025年の崖」や新型コロナをきっかけに国内IT投資が活発化している
日本のシステムインテグレーターは、大手の案件を下請けの会社に委託する垂直統合型が多くなっており、水平分業型で発展してきた海外とは異なります。
労働集約型で「ITゼネコン」とも呼ばれる日本のシステムインテグレーターの構造は、アメリカのGAFAや中国のBATのような世界的IT企業が生まれない要因としてもたびたび指摘されます。
GAFAやBATと比べるまでもなく、日本のシステムインテグレーション関連銘柄は国際競争力が全くないということが現実です。
ただだからといって、システムインテグレーション関連銘柄が買われていないかというと、そういうわけではありません。
現在日本では、IT技術者の引退と企業内ITインフラの老朽化が重なる「2025年の崖」が大きな注目を集めています。
老朽化したITシステムを使い続けることによって、AIや5G、IoT、クラウドといった最先端テクノロジーに対応できなくなってしまう懸念は各企業で強く、多くの企業が国内IT投資を活発化させています。
このためシステムインテグレーション関連銘柄は国内需要の増大から好業績となっており、株価も順調に推移しています。
また新型コロナウィルスでは、定額給付金の支給遅れやマイナンバー制度が進まないことなど、日本社会のIT化(デジタルトランスフォーメーション化)が大きく遅れていることが誰の目にも明らかになりました。
「2025年の崖」によって活気付いていた国内IT投資は、新型コロナによってさらに加速することはほぼ間違いなく、システムインテグレーション関連銘柄にとっても追い風になるものと思われます。
★注目ポイント1 |
・システムインテグレーション関連銘柄は、企業のITシステム構築を行うシステムインテグレーター株の総称。 |
2.システムインテグレーション関連銘柄が上昇する理由と過去に上がった銘柄
新型コロナ相場も含む2019年から2020年までのシステムインテグレーション関連銘柄の株価動向を見ていきましょう。
2-1.国内IT投資が絶好調!【6701】NEC
【6701】NECは、日本を代表するメーカー系システムインテグレーターであり、システムインテグレーション関連銘柄の中核とも言える銘柄です。
NECはシステムインテグレーション以外にもさまざまな事業を展開していますが、NECの傘下企業であるNECソリューションイノベーターがNECグループ全体のシステムインテグレーションを手掛けています。
NECの株価は、2019年6月初めには3,955円を付けていました。
2020年1月には5,180円まで上昇しましたが、コロナショックによって3月には3,180円まで下落…。
ただその後の新型コロナ相場では好調な値動きとなっており、6月には5,370円まで上昇しています。
この1年の上昇率は最大+35%です。
特に2020年5月8日に発表した決算では、純利益が過去最高の1,000億円超となったことが発表され、国内IT投資が絶好調であることが示されました。
同じく、代表的なメーカー系システムインテグレーターである【6702】富士通も好調であり、この1年間では最大+85%の上昇となっています。
2-2.代表的なユーザー系SIer!【4307】野村総合研究所
野村證券グループのユーザー系システムインテグレーターである【4307】野村総合研究所も、株価が好調なシステムインテグレーション関連銘柄です。
同社は野村證券グループ系だけに、金融機関向けのシステム構築に強みを持つことで知られています。
同社の株価は、2019年6月初めには1,746.7円を付けていました。
この1年間はコロナショックがあった2020年2~3月以外は一貫して上昇しており、2020年6月には3,035円まで上昇。
この1年間では最大+73%の上昇率となっており、新型コロナ相場では上場来高値を更新して買われています。
システムインテグレーション関連銘柄は、NECの決算に見られるように国内IT投資が好調であることを反映して、この1年で多くの銘柄が上昇しています。
上記で見てきた銘柄以外にも、【4739】伊藤忠テクノソリューションズは+53%、【3626】TISは+36%など、メーカー系・ユーザー系・独立系を問わず多くのシステムインテグレーション関連銘柄が買われています。
★注目ポイント2 |
・好調な国内IT投資を背景に、システムインテグレーション関連銘柄は多くの銘柄がこの1年で上昇している。 |
3.システムインテグレーション関連銘柄リスト
注目のシステムインテグレーション関連銘柄リストを見ていきましょう。
3-1.注目のシステムインテグレーション関連銘柄を紹介
銘柄 | 主なサービス |
【6701】NEC | メーカー系システムインテグレーター(NECソリューションイノベーター) |
【6702】富士通 | メーカー系システムインテグレーター(富士通エフサス) |
【2327】日鉄ソリューションズ | 新日鉄グループのユーザー系システムインテグレーター |
【4307】野村総合研究所 | 野村證券グループのユーザー系システムインテグレーター |
【4739】伊藤忠テクノソリューションズ | 伊藤忠商事グループのシステムインテグレーター |
【9719】SCSK | 住友商事グループのシステムインテグレーター |
【4768】大塚商会 | 独立系システムインテグレーター |
【3626】TIS | 独立系システムインテグレーター |
【9749】富士ソフト | 独立系システムインテグレーター |
【9613】NTTデータ | NTTの社外向け事業を手掛けるシステムインテグレーター |
★注目ポイント3 |
バイオテクノロジー関連銘柄は、再生医療、遺伝子治療、がん治療薬などを手掛けるバイオベンチャー株が中心となる。 |
4.オススメのシステムインテグレーション関連銘柄3選!
長期投資におすすめのシステムインテグレーション関連銘柄を抑えておきましょう。
【6702】富士通
市場 | 東証一部 |
企業概要 | ITサービス国内トップ。量子コンピューターでも注目が集まる。 |
富士通は、NECと並んで代表的なメーカー系システムインテグレーション関連銘柄です。子会社の富士通エフサスが、富士通グループのシステムインテグレーション事業を手掛けています。
株価は絶好調で、20年前のITバブル以来の水準にまで回復してきています。また、量子コンピューターでは日本企業で最もリードしている企業としても知られており、世界一を獲得したスーパーコンピューター「富岳」でも注目の銘柄です。
【3626】TIS
市場 | 東証一部 |
企業概要 | 金融向けに強みを持つ独立系システムインテグレーター。 |
TISは、大手独立系システムインテグレーターのTISとインテックを傘下に持ち、金融向けに強みを持つことで知られるシステムインテグレーション関連銘柄です。株価は高値圏で推移しており、新型コロナ相場でも上場来高値更新寸前の価格帯で推移しています。
【9613】NTTデータ
市場 | 東証一部 |
企業概要 | 官公庁向けに強みを持つシステムインテグレーター。 |
NTTデータは、日本最大のシステムインテグレーターです。NTTの社外向け事業を手掛ける情報部門が独立した会社であることから、定義分類上では、メーカー系・ユーザー系・独立系のいずれにも属さないとされています。
株価はこの1年でやや下落となっていますが、ディフェンシブ銘柄であるため減少幅は抑えられています。
「システムインテグレーション関連銘柄に投資したいけど、どの銘柄を選べば分からない」という場合には、こちらの銘柄を選んでおけば問題ないでしょう。
5.まとめ
システムインテグレーション関連銘柄は、コロナ前の時点でも「2025年の崖」をきっかけに国内IT投資が活発化していたことから株高となっていましたが、新型コロナによって株高が加速されそうな流れとなっています。
ただ好調なシステムインテグレーション関連銘柄に投資する上でデメリットがあるとしたら、企業名や事業内容をよく知らない銘柄が多いことではないでしょうか?
システムインテグレーション関連銘柄は、中小のIT銘柄など細かい関連銘柄まで含めてしまうと、莫大な銘柄数になってしまいます。
特によく分からない場合には、【6701】NECや【6702】富士通、【9613】NTTデータといった名の知れた大型銘柄に長期投資することをおすすめします。
「2025年の崖」や新型コロナによるデジタルトランスフォーメーション化といったIT関連ニュースにはアンテナを張っておき、システムインテグレーション関連銘柄の動向は要チェックしておきましょう!
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