東証一部昇格銘柄は東証二部と東証マザーズを抑えておこう!ミクシィも東証一部への昇格決定!

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東証一部への昇格は、株価が上がる代表的な買い材料の一つです。

2020年6月には、「モンスターストライク(モンスト)」を手掛けるソーシャルゲーム大手のミクシィが東証一部への昇格を発表し、株価は大きく上昇しています。

東証一部への昇格条件や東証一部に昇格すると株価が上がりやすくなるメカニズムなど、東証一部への昇格についてしっかりと抑えていきましょう!

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1.東証一部への昇格条件

 

日本の証券取引所である東京証券取引所(東証)には、東証一部、東証二部、東証マザーズ、東証ジャスダックの4市場がありますが、主力市場は何と言っても東証一部です。

東証一部銘柄は、機関投資家から買われやすくなる、“東証一部上場企業”というブランド力によってビジネスにおける信頼度が上がり人材を集めやすくなるなど、企業にとってメリットが多数あります。

企業が東証一部銘柄になるためには、以下の2つの方法があります。
①いきなり東証一部市場に上場する
②東証二部や新興市場から東証一部に昇格する

この2つの方法があります。

企業がいきなり東証一部に上場するには、次のような条件を満たす必要があります。
※出典:日本取引所(https://www.jpx.co.jp/equities/listing/criteria/listing/index.html)

 

東証二部→東証一部

マザーズ→東証一部

ジャスダック→
東証一部

株主数

2,200人以上

2,200人以上

2,200人以上

流通株式数

2万単位以上

2万単位以上

2万単位以上

時価総額

40億円以上

40億円以上

250億円以上

 

純資産額

10億円以上

10億円以上

10億円以上

利益額

直近2年間で5億円以上

直近2年間で5億円以上

直近2年間で5億円以上

 

ここで注目すべきは、東証二部・東証マザーズから東証一部に昇格する場合には、時価総額基準が「40億円以上」となっていることです。

時価総額基準は、東証一部への上場で多くの企業にとって壁となるものですが、東証二部・東証マザーズから東証一部へ昇格する場合には基準が緩くなっているのです。

★注目ポイント1

・東証一部に上場すると、株価が上がりやすくなり、東証一部上場企業という信頼が付くなど企業にとってメリットが多い。
・東証一部上場の最大の壁となるのは時価総額基準を満たすこと。東証二部・東証マザーズ銘柄は時価総額基準が緩くなっている。

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2.東証一部へ昇格したらなぜ株価が上がるのか?

 

多くの企業が東証一部上場を目指す理由として、株価が上がって資金調達しやすくなることが挙げられます。

では東証一部へ昇格したら、なぜ株価が上がりやすくなるのでしょうか?

これは日本株を代表する株価指数である「東証株価指数TOPIX」が深く関係しています。

TOPIXは、東証一部に上場している全銘柄を時価総額加重平均して算出されますが、TOPIXに連動するインデックス型の日本株投資信託を運用している機関投資家は少なくありません。

TOPIXに連動するインデックス型投資信託としては、「<購入・換金手数料なし>ニッセイTOPIXインデックスファンド」や「eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)」などが知られており、年金2,000万円問題をきっかけに始める人が急増しているiDeCoやつみたてNISAでも需要が増えています。

これらのTOPIX連動型投資信託を運用する機関投資家は、TOPIX構成銘柄である東証一部上場銘柄を全て保有しておく必要があります。

つまり東証一部に昇格するということは、自動的にTOPIX連動型投資信託を運用している機関投資家から買われることを意味するのです。

東証二部銘柄や新興銘柄が東証一部に昇格することになると、機関投資家からの買い圧力が入って上昇することをにらんで、多くの投資家が東証一部昇格銘柄を買う動きが出てきます。

このようなメカニズムが働くことになるため、東証一部へ昇格した銘柄は株価が上がりやすくなっています。

なお日経平均への採用銘柄が注目されて上昇するのも、まさに同様のメカニズムが働くためです。

★注目ポイント2
・東証一部へ昇格するとTOPIXに組み込まれることになり、機関投資家からの買いが入るようになるため、東証一部昇格銘柄は株価が上がりやすい。

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3.過去東証一部昇格で上昇した銘柄と理由は?

 

2020年にも東証一部へ昇格している銘柄が続々と出てきています。

2020年6月18日時点での2020年の東証一部昇格銘柄数(発表されている銘柄を含む)は、東証二部からは8銘柄、東証マザーズからは10銘柄、東証ジャスダックからは0銘柄となっています。

2020年に東証一部へ昇格して上昇した銘柄を見ていきましょう。

3-1.東証二部から東証一部へ昇格!【1938】日本リーテック

 

総合電気設備工事会社の【1938】日本リーテックは、2020年3月5日付で東証二部から東証一部へ指定されました。

同社は2020年2月14日大引け後に東証一部への指定が発表されました。

ニュース発表前には1,361円だった株価は、東証一部昇格のニュースを受けてストップ高に。その後も上昇し続けており、2020年6月には2,516円にまで上昇しています。

コロナショックもあったにも関わらず、東証一部への昇格が発表されてから4ヶ月で+84%の上昇率となっています。

3-2.東証マザーズから東証一部へ昇格決定!【2121】ミクシィ

東証マザーズを代表する大型銘柄が、ついに東証一部への昇格が発表されました。

大人気ソーシャルゲーム「モンスターストライク(モンスト)」を手掛ける【2121】ミクシィは、2020年6月23日付で東証マザーズから東証一部へ昇格することが決まりました。

同社の東証一部昇格のニュースは2020年6月16日大引け後に発表されましたが、翌日は一時+16.47%まで買われ、+10.84%で大引けとなっています。

ソーシャルゲーム大手の同社の時価総額は2020年6月17日時点で1,463億円となっており、東証一部への昇格が発表されるのは時間の問題となっていましたが、マーケットでは好感されています。

4.東証一部昇格候補銘柄リスト

銘柄

市場

時価総額
・【3923】ラクス東証マザーズ1,828億円
【4483】JMDC東証マザーズ1,740億円
【3479】ティーケーピー東証マザーズ957億円
【3993】PKSHA Technology東証マザーズ925億円
【8922】日本アセットマーケティング東証マザーズ782億円
【8066】三谷商事東証二部1,965億円
【8198】マックスバリュ東海東証二部

877億円

【6670】MCJ東証二部873億円
【4966】上村工業東証二部665億円
【9873】日本KFC東証二部630億円

※時価総額は2020年6月17日終値時点で算出。
※いずれの銘柄も直近2年間で純利益(最終利益)5億円以上

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5.まとめ

今回は東証一部への昇格条件や、東証一部に昇格すると株価が上がりやすくなる理由について解説した上で、2020年に株価上昇している東証一部昇格銘柄や、今後東証一部への昇格が期待される昇格銘柄候補銘柄リストについて見てきました。

企業が東証一部に昇格すると、東証一部銘柄になるとTOPIXに組み込まれることによって機関投資家の買いが入るため、株価が上がりやすくなります。

東証二部や新興市場から東証一部へ昇格する際に最も大きなハードルとなるのが、時価総額基準です。時価総額基準を満たすために、企業は株式分割などの株価上昇に繋がる材料を発表する傾向があります。

ただ東証マザーズ市場や東証二部市場では、期待感から大きく買われていて時価総額が大きくなっているにも関わらず、直近決算では赤字となっている銘柄も少なくないため注意が必要です。

時価総額だけでなく、直近2年間の純利益などもしっかりと確認しておきましょう。

東証一部への昇格に関するニュースにはアンテナを張っておき、東証一部昇格銘柄や東証一部昇格候補銘柄は要チェックしておきましょう。

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