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シリア情勢の混乱やアメリカのイラン核合意からの離脱など、中東情勢の緊迫化から、原油先物価格が上昇しています。
原油価格の上昇は石油依存度が高い日本経済にとってはリスクになりますが、原油高によって経済的恩恵を受ける原油高メリット関連銘柄は大きな値上がりを見せています。
たとば【5021】コスモエネルギーHDは3.2倍!【6366】千代田化工建設は2.1倍の上昇を見せています!
今後の動向も見逃せないので、原油先物価格の動向と、原油高メリット関連銘柄に注目していきましょう。
1.原油高・原油高メリット関連銘柄とは?
中東情勢の緊迫化によって、原油先物価格が高騰してきています。
1-1.原油高メリットとは?
今回は、原油価格の上昇で恩恵を受ける原油高メリット関連銘柄に注目していきます。
現在、原油価格が高騰を続けており、ガソリン価格の高騰などといった形で徐々に社会活動にも顕在化してきています。
なお、一般的に原油価格と呼ばれるものは、アメリカの原油ウェスト・テキサス・インターミディエイト(WTI)の先物価格のことを指しています。
原油価格は、世界的な原油供給過剰やシェールガスの台頭によって、2016年2月には1バレル当たり26.19ドルまで下落していました。
その後は、サウジアラビアなどのOPEC加盟国とロシアなどの非OPEC加盟国との協調減産が行われたことにより、1バレル40~50ドルの間で推移していました。
しかし、ここの所のシリア情勢の混乱やアメリカのイラン核合意からの離脱などによる中東情勢の地政学リスクへの懸念から、原油価格は1バレル当たり70ドルを超えて推移しています。
アメリカがエルサレムをイスラエルの首都と認定して大使館を開くなど、中東情勢は今後も緊迫化すると見られており、原油価格は不透明な状態が続くと見られています。
また、上場すれば、Appleの時価総額の2倍になるとも言われる、サウジアラビアの国有石油会社サウジアラコムのIPOにも注目が集まります。
緊迫化する中東情勢や、OPEC・ロシアなどの産油国の動向といったニュースにはアンテナを張っておき、原油価格の動向に注目していきましょう。
1-2.原油高メリット関連銘柄とは?
原油高メリット関連銘柄とは
原油価格の上昇で恩恵を受けることが期待される銘柄群のこと 日本経済は石油に大きく依存していることから、物価の上昇や原材料費の高騰に繋がる原油高のメリットを享受できる企業は多くありません。
原油高メリット関連銘柄としてまず筆頭に挙げられるのは、ガソリンスタンドなどを運営する石油元売り企業です。
石油販売による利益の上積みに繋がることが期待されると同時に、原油を在庫として大量に保有しているこれらの企業では、石油価格の上昇によって在庫評価益が膨らむことも好感されます。
また、原油価格上昇は産油地域での石油開発を促すことから、石油開発プラントを手掛ける企業の受注が増えることも期待されます。
その他には、石油開発や資源開発を行う企業や、エネルギーを手掛ける商社も物色されることが期待されます。
石油価格の上昇によって、太陽光や風力、地熱、バイオマスといった再生可能エネルギーが注目されることも考えられます。
★注目ポイント1 |
原油高メリット関連銘柄とは、原油価格の上昇で恩恵を受けることが期待される銘柄群のこと。中東情勢の悪化やOPECとロシアによる協調減産によって、原油先物価格は高騰してきている。 |
2.原油高メリット関連銘柄のこの1年の動向
この1年のWTI原油先物価格を見ると、2017年6月に42.53ドルを付けてから、2018年5月現在は70ドル前後で推移しています。
原油先物価格はこの1年で約1.7倍となっており、この1年で原油高が大きく進んだことが分かります。
この1年間の原油高によって、原油高メリット関連銘柄がどのような値動きをしたのかを見ていきましょう。
2-1.石油精製元売り大手のコスモエネルギーHD
石油精製元売り大手の【5021】コスモエネルギーHDは、原油高で大きな恩恵を受ける原油高メリット関連銘柄を代表する銘柄です。
同社の株価は、2017年6月初めには1,609円を付けていましたが、この1年の原油高によって大きく上昇していき、2018年1月には一時5,140円にまで上昇。
この期間に3倍以上の上昇となりました。
原油先物価格よりも早いペースで上昇しすぎてしまったため、その後は下げており、2018年5月現在は4,000円前後で推移しています。
石油元売り企業は、【5002】昭和シェルが約1.5倍、【5017】富士石油が約2倍、【5019】出光興産が約1.5倍、【5020】JXTGが約1.5倍
2-2.LNGプラントの世界的企業である千代田化工建設
総合エンジリニアリング会社である【6366】千代田化工建設も、原油高からの連想買いが働きやすい銘柄です。
同社は、LNGプラントの建設を手掛ける世界的リーディングカンパニーであり、原油高によってLNGプラントの需要が増えると期待されることから原油高の恩恵を受けると考えられます。
同社の株価は、2017年6月には低迷していましたが、原油高によるプラント需要期待から大きく戻していき、2018年5月現在は1,100円前後で推移しています。
この1年で約2.1倍の上昇となりました。
プラントの建設を手掛ける銘柄としては、【1963】日揮もこの1年で約1.6倍の上昇となっています。
石油プラントやLNGプラントなどのプラント建設を手掛ける銘柄も、石油元売り企業と並んで原油高メリット関連銘柄を代表する銘柄群です。
また、テーマ株とは違いますが、【1671】WTI原油価格連動型上場投信は原油先物価格に連動しているETFであり、原油高メリット関連銘柄と同時に抑えておくことをおすすめします。
★注目ポイント2 |
この1年の原油価格の上昇によって、原油高メリット関連銘柄は軒並み大きな上昇を遂げた。中東情勢の緊迫化により原油価格は今後も乱高下する可能性が高く、関連銘柄から目が離せない。 |
3.主要原油高メリット関連銘柄チェックリスト
原油高メリット関連銘柄より厳選した注目株をチェックしておきましょう。
銘柄 | 株価 | 主なサービス |
【1605】国際石油開発帝石 | 1,345.5円 | 資源開発 |
【1662】石油資源開発 | 3,150円 | 資源開発 |
【1963】日揮 | 2,541円 | プラント建設 |
【5002】昭和シェル | 1,613円 | 石油元売り |
【5008】東亜石油(低位株★) | 224円 | 石油元売り |
【5009】富士興産 | 616円 | 石油元売り |
【5017】富士石油(低位株★) | 427円 | 石油元売り |
【5019】出光興産 | 3,955円 | 石油元売り |
【5020】JXTGホールディングス | 720円 | 石油元売り |
【5021】コスモエネルギーホールディングス | 4,060円 | 石油元売り |
【5393】ニチアス | 1,505円 | LNGプラント工事 |
【6330】東洋エンジニアリング | 949円 | プラント建設 |
【6366】千代田化工建設 | 1,025円 | プラント建設 |
【6369】トーヨーカネツ | 3,790円 | プラント用タンク |
【6379】新興プランテック | 1,017円 | 石油精製プラント補修 |
※株価は2018年5月16日終値で算出
★注目ポイント3 |
原油高メリット関連銘柄を抽出してみると、石油元売り企業と石油プラントの建設を手掛ける企業が中心に挙がってくる。【1671】WTI原油価格連動型上場投信にも注目。 |
4.原油高メリット関連銘柄の上昇率ランキングTOP3!
過去1年間の安値から高値までを算出し、最も上昇率の高かった原油高メリット関連より上位3銘柄を発表致します。
※2017年5月17日~2018年5月17日の1年で算出
4-1.第1位【5021】コスモエネルギーHD
上昇率 | 3.2倍(安値:1,601円 → 高値:5,140円) |
市場 | 東証一部 |
RSI | 66.36(やや買われている) |
4-2.第2位【5008】東亜石油
上昇率 | 2.2倍(安値:132円 → 高値:299円) |
市場 | 東証二部 |
RSI | 53.74(売り買い均衡) |
4-3.第3位【6366】千代田化工建設
上昇率 | 2.1倍(安値:537円 → 高値:1,150円) |
市場 | 東証一部 |
RSI | 35.33(やや売られている) |
※RSIは2018年5月17日終値より算出
★注目ポイント4 |
原油高メリット関連銘柄は全体的に上昇を見せ、特に、主要石油元売り企業は軒並み大きな上昇を見せています。今後も幅広い銘柄を原油先物価格の動向とともにチェックすべき。 |
5.まとめ
2018年5月現在、北朝鮮を巡る地政学リスクはやや後退したと見られていますが、もう一つの地政学リスクである中東情勢は緊迫化しています。
シリア情勢やアメリカのイラン核合意からの離脱、エルサレムの首都認定など、中東を巡る情勢からは目が離せない状態であり、今後も石油価格は大きく乱高下することが予測されます。
また、サウジアラビアなどのOPEC加盟国とロシアとの協調減産の行方にも注目が集まります。
緊迫化する中東情勢やOPECの協調減産といったニュースにはアンテナを張っておき、原油先物価格と原油高メリット関連銘柄の動向は要チェック!
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