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【1514】住石ホールディングスは+69%!【3315】日本コークス工業は+161%!【1518】三井松島ホールディングスは+166%!
新型コロナの供給制限などを背景に、石炭価格が急上昇しており、2021年10月には史上最高値となる200ドル/トンを突破しました。
脱炭素で石炭から撤退する企業が増えている中で、石炭事業を手掛けている石炭関連銘柄は、石炭価格と連動する形で上昇が続いています。
石炭関連銘柄に注目していきましょう!
1.石炭関連銘柄とは?
石炭価格が高騰していることを受けて、石炭関連銘柄にも資金流入が始まっています。
1-1.石炭は日本にとって重要エネルギーの一角となっている
石炭とは太古の植物が完全に腐敗分解する前に地中に埋もれ、地熱や地圧を長期間受けて変質したことによって生成した化石燃料です。
石炭は主要な化石燃料として火力発電や製鉄などに使われていますが、燃焼時に温室効果ガス(二酸化炭素)を大量に排出することから、地球温暖化対策のため使用削減が求められています。
ただ途上国を中心に世界の石炭需要は底堅く、国際エネルギー機関(IEA)が発表した「石炭2020」によると、石炭の需要は2013年の80億トンがピークとなりました。
しかし2025年にも74億トンの需要が見込まれているとのことです。
日本では1960年代の「エネルギー革命」を受けて、石炭から石油・天然ガスへのエネルギー転換が行われました。
とはいえ、日本のエネルギー統計を見てみると、未だに石炭は重要なエネルギー資源であることが分かります。
日本では原発が止まっている影響もあって、火力発電が全電力比率の74.9%に達しており、石炭火力発電に絞ると総エネルギーの27.6%を占めます。これはLNG火力発電の35.4%に次ぐものです。
※出典:環境エネルギー政策研究所
日本の石炭火力発電の発電効率は非常に高く、脱炭素の潮流からは反するものの、石炭比率が未だに高いことは悪いことばかりとは言えません。
また、日本は石炭の99.5%を海外に依存しており、オーストラリア(68%)、インドネシア(12%)、ロシア(12%)の3ヶ国からの輸入で9割に達します。
※出典:資源エネルギー庁
1-2.石炭価格が急上昇!石炭関連銘柄に資金流入の流れ
世界中に脱炭素やEVシフトの波が押し寄せた2020年秋から1年、世界経済は原油やLNG(液化天然ガス)、そして石炭価格の上昇に見舞われています。
石炭価格は長年に渡って安定していました。
オーストラリアのニューキャッスル港/ポートケンブラ港から輸出される石炭価格は、2010年代以降は概ね60ドル~120ドル/トンの間で推移しており、コロナ禍の2020年夏には一時50ドルを割り込みそうな水準にまで下落。
しかし石炭価格は2020年夏を底値に上昇しており、2021年10月には遂に200ドル/トンを突破。2010年代の平均価格の2倍の水準となり、史上最高値となっています。
直近1年の石炭価格チャートを見てみると、世界的な脱炭素の波が始まった2020年10月時点でもまだ60ドル程度だったことから、脱炭素以降から3倍以上に上昇したことが分かります。
石炭価格上昇の背景には、中国が資源確保を進めていること、原油や天然ガスの価格が上がっているため代替品の石炭価格上昇に繋がっていること、新型コロナによるエネルギー供給不足の深刻化など、いくつもの要因が指摘されている状況です。
石炭価格上昇を受けて、石炭火力発電で電力の4分の1以上を賄っている日本でも、電力価格の上昇といった影響が出てくることは避けられません。
一方で石炭価格が上昇したことを受けて、石炭事業を手掛けている石炭関連銘柄には資金が流入してきています。
★注目ポイント1 |
・石炭は、現在の日本でも重要資源の一角となっており、石炭火力発電は総エネルギーの4分の1以上を占める。 ・石炭価格は2020年秋以降に上昇しており、2021年10月には史上初めて200ドル/トンを突破。この1年で3倍以上になった。 |
2.石炭関連銘柄が上昇する理由と過去に上がった銘柄
2-1.石炭商社!【1518】三井松島ホールディングス
海外で探鉱事業を手掛ける石炭商社の【1518】三井松島ホールディングスは、代表的な石炭関連銘柄となっています。
同社の株価は、2020年10月には一時670円まで下落していました。しかし、2021年に入ってからは上昇が止まらず、2021年10月18日には1,785円まで上昇しています。
この1年の最大上昇率は+166%となっており、石炭価格と連動した値動きになっています。
なお、【8031】三井物産や【8058】三菱商事といった資源に強い商社株も石炭関連銘柄に位置付けられていますが、総合商社は脱炭素を背景に石炭事業からの撤退の流れが強くなっていることには注意しておきましょう。
2-2.ボロ株から急騰した石炭関連銘柄!【3315】日本コークス工業
石炭・コークス大手の【3315】日本コークス工業は、ボロ株から上昇している石炭関連銘柄です。
同社の株価は、2020年10月には62円のボロ株となっており、奇遇にも石炭価格(ドル/トン)とほぼ同じ価格となっていました。
石炭価格の上昇を受けて、2021年に入ってからは上昇しており、2021年10月4日には162円まで上昇。
石炭価格とほぼ連動した推移となっており、この1年の最大上昇率は+161%です。
この他、石炭大手の【1514】住石ホールディングスも2020年10月から1年で最大+69%の上昇となっています。
一方、石炭価格の上昇を受けて、石炭火力発電の比率が高い【9506】東北電力の下落は止まらず、2021年10月には連日安値を更新しています。
★注目ポイント2 |
・石炭事業を手掛ける石炭関連銘柄は、石炭価格の高騰を受けて、2021年に大きく上昇している。 ・一方、石炭火力発電の比率が高い【9506】東北電力などは株価の下落が続いている。 |
3.石炭関連銘柄リスト
石炭関連銘柄より厳選した注目株をチェックしておきましょう。
銘柄 | 主なサービス |
【1514】住石HD | 石炭大手 |
【3315】日本コークス工業 | 石炭大手 |
【1518】三井松島 | 石炭商社 |
【5019】出光興産 | オーストラリアとインドネシアで石炭鉱山開発 |
【8835】太平洋興発 | 海外炭の輸入販売 |
【2768】双日 | 資源に強い総合商社 |
【8031】三井物産 | 資源に強い総合商社 |
【8058】三菱商事 | 資源に強い総合商社 |
【9506】東北電力 | 石炭火力発電の比率高い、石炭価格下落で恩恵 |
【9503】関西電力 | 石炭火力発電、石炭価格下落で恩恵 |
4.オススメの石炭関連銘柄3選!
石炭価格の高止まりで注目が集まりそうなオススメの石炭関連銘柄を押さえておきましょう。
【1518】三井松島ホールディングス
市場 | 東証一部 |
企業概要 | 石炭商社。日本ストロー株式会社や明光商会を傘下。 |
三井松島ホールディングスは、石炭関連銘柄としては最もポピュラーな銘柄となります。
商社株だけあって配当利回りも高く、2021年には石炭株として大きく値上がりしたにも関わらず、2021年10月27日時点で3.08%の高配当銘柄となっています。石炭関連銘柄の長期投資には一押しの銘柄です。
【1514】住石ホールディングス
市場 | 東証一部 |
企業概要 | 石炭大手。先端素材や採石事業も手掛ける。 |
住石ホールディングスは、【3315】日本コークス工業と並んで代表的な石炭関連銘柄です。
石炭価格は長年に渡って安定していたことから注目が集まらなかったこともあり、住石ホールディングスと日本コークス工業はいずれも低位株となっています。
今後石炭価格がさらに上昇するような展開になれば、低位株からさらなる急騰も見えてきます。
【5019】出光興産
市場 | 東証一部 |
企業概要 | 石油元売り大手。 |
出光興産は、石油元売り大手のイメージが強いですが、オーストラリアとインドネシアで石炭鉱山開発を手掛けている石炭関連銘柄でもあります。
原油高はもちろん、石炭高でも恩恵を受けられる銘柄となっており、2020年10月から1年で+60%近い上昇となりました。配当利回りも3.67%(2021年10月27日時点)と高いこともポイントです。
なお同じく原油元売り大手のENEOSは、2021年5月に石炭事業からの撤退を発表しています。
5.まとめ
2021年の石炭関連銘柄は、石炭価格の上昇と連動する形で上昇している銘柄が目立ちます。
一方で石炭価格の上昇は、日本でも電気代の値上げに繋がることなどが予想されており、石炭火力発電の比率が高い【9506】東北電力などは売られている展開となっています。
石炭の使用は脱炭素の潮流とは反するものの、世界的には石炭火力発電が主流であり、また原油・LNG価格の高騰が続いていることから、石炭価格の高止まりはしばらく続くかもしれません。
総合商社やENEOSなど、脱炭素を受けて石炭事業から撤退する企業も増えていますが、マーケットでは石炭関連銘柄への注目が続く可能性は小さくないと見られます。
今後も石炭価格にはアンテナを張っておき、石炭関連銘柄の動向は要チェックしておきましょう。
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