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「シリコンウエハー関連銘柄の動向をチェック」
世界的なIoT化の進展を背景に、半導体市場が過去最高の業績となっており、半導体製造に欠かせないシリコンウエハーの需要も過去最高となっています。
半導体市場はバブルになっているとも言われていますが、IoT化という実需を伴っているため、今後も半導体市場の成長が続くことは間違いないと見られています。
今回は、そんな半導体と大きく関わるシリコンウエハー関連銘柄に注目していきましょう!
1.シリコンウエハー関連銘柄に期待
今回は、日本企業が強みを持つシリコンウエハーに関連した銘柄に注目していきます。
1-1.シリコンウエハーとは?
シリコンウエハー1枚あたりに取れるチップの数が多くなれば低コスト化に繋がるため、近年は大口径化が進んでいる傾向があります。
現味は、300mmのシリコンウエハーが主流となっており、450mmのシリコンウエハーを開発する動きも出てきているようです。
シリコンウエハーは半導体デバイスを始めとした集積回路の製造に欠かせない材料であり、半導体の基板材料として使われています。
半導体は、スマホやパソコン、テレビや自動車など、身の回りのあらゆる電子機器に使われています。
例えば、スマホの小型化・高機能化を可能にしているのは、技術革新によってシリコンウエハーが高品質化・低コスト化していることが大きな要因です。
今後、様々なモノがIoT化していくことで、データ処理を行うメモリーやロジック、各種センサーや省電力化に必要なパワー半導体など、半導体の需要は益々増加していくことは間違いありません。
1-2.半導体シリコンウエハー市場は日本企業が世界シェアの60%以上を占める
2017年の世界の半導体市場は前年比+21.6%増の4,122億ドルとなり、過去最高となりました。
半導体市場調査会社であるアメリカのIC Insightsは、2018年9月時点における半導体市場の成長率を前年比+16%増に上方修正しており、2018年も過去最高を更新する勢いとなっています。
特に、DRAMや車載専用ロジック、ワイヤレス通信向け半導体が半導体市場を牽引しているようです。
シリコンウエハー市場も半導体バブルの波に乗っており、2017年のシリコンウエハー出荷面積は前年比+10.0%増となり過去最高となっています。
半導体用シリコンウエハーは、日本企業が世界シェアの60%以上を握っていることでも知られています。
2017年時点では、【4063】信越化学工業の子会社である信越半導体が世界シェア30%で世界トップ企業となっており、【3436】SUMCOが世界シェア27%で世界第2位となっています。
シリコンウエハー関連銘柄は、半導体関連銘柄の中でも半導体製造装置と並んで日本企業が強みを持つ分野であることから、外国人投資家からも買われやすいセクターとなっています。
★注目ポイント1 |
シリコンウエハーは半導体デバイスの製造に欠かせない材料。IoT化による半導体バブルを背景に需要が急拡大しており、日本企業が世界シェアの60%以上を占めている。 |
2.シリコンウエハー関連銘柄の推移
シリコンウエハー関連銘柄の動向を見ていきましょう。
2-1.シリコンウエハー世界シェアトップの信越化学工業
塩化ビニールなどに強みを持つ化学メーカー大手の【4063】信越化学工業は、シリコンウエハー関連銘柄を代表する銘柄です。
同社の子会社である信越半導体は、半導体向けシリコンウエハーで世界シェアの30%を占めているシリコンウエハーの世界トップ企業です。同社の株価は、2017年9月初めには9,782円を付けており、2018年1月には13,175円まで上昇しました。
この期間に最大+34%の上昇となりましたが、高値を付けてからは下げており、2018年9月現在は10,000円前後で推移しています。
2-2.半導体シリコンウエハー専業で世界2位のSUMCO
半導体シリコンウエハー専業メーカーである【3436】SUMCOも、信越化学工業と並んでシリコンウエハー関連銘柄を代表する銘柄です。
同社は、2017年のシリコンウエハー市場では約27%のシェアを占めており、世界2位のシリコンウエハー企業となっています。同社の株価は、2017年9月初めには1,731円を付けていましたが、大きく上昇していき、2018年1月には3,345円の高値まで上昇しました。
この期間に最大1.9倍の上昇となりましたが、今年に入ってからは下げ続けており、2018年9月現在は1,700円前後まで値を戻しています。
半導体関連銘柄は2017年に大きく上げた反動で、2018年には大きく下げている傾向があります。
ただ、信越化学工業・SUMCOともに今年に入ってからは大きく下げていますが、業績が良好なことに変わりないため、そろそろ反発してもおかしくないと考えられます。
シリコンウエハーのトップ2社の動向は、必ず抑えておくべき主要銘柄でしょう。
2-3.シリコンウエハーの再生加工を手掛けるRS Technologies
半導体向けシリコンウエハーの再生加工を手掛ける【3445】RS Technologiesも、シリコンウエハー関連銘柄として注目されます。同社の株価は、2017年9月初めには3,820円を付けていましたが、大きく上昇していき、2018年3月には8,850円の高値まで上昇しました。
この期間に最大2.31倍の上昇となりましたが、他の半導体関連銘柄と同じようにその後は下落しており、2018年9月現在は5,700円前後で推移しています。
シリコンウエハー関連銘柄としてはこの他にも、半導体用シリコンウエハー容器を手掛ける【4238】ミライアルが最大+82%になっているなど多くの銘柄が上昇しています。
★注目ポイント2 |
シリコンウエハー関連銘柄は、2017年に大きく上げた反動から、2018年は大きく下げている銘柄が多い。業績が良好なことには変わりないため、そろそろ大きな反発が来てもおかしくない!? |
3.主要シリコンウエハー関連銘柄チェックリスト
シリコンウエハー関連銘柄より厳選した注目株をチェックしておきましょう。
銘柄 | 株価 | 主なサービス |
【3436】SUMCO | 1,695円 | シリコンウエハー大手、世界シェア2位 |
【3445】RS Technologies | 5,670円 | シリコンウエハーの再生加工 |
【4043】トクヤマ | 3,105円 | 半導体用シリコン |
【4063】信越化学工業 | 10,050円 | 子会社の「信越半導体」がシリコンウエハー世界トップシェア |
【4238】ミライアル | 1,173円 | 半導体用シリコンウエハー容器 |
【4275】カーリットホールディングス | 1,041円 | 半導体用シリコンウエハー |
【4368】扶桑化学工業 | 2,720円 | シリコンウエハーの原料 |
【5384】フジミインコーポレーテッド | 2,976円 | 半導体ウエハー用研磨材 |
【5711】三菱マテリアル | 3,345円 | 半導体用シリコンウエハー |
【6146】ディスコ | 19,790円 | 半導体製造装置 |
【7609】ダイトロン | 2,286円 | シリコンウエハー製造装置 |
【7735】SCREENホールディングス | 6,990円 | 半導体製造装置 |
【7995】日本バルカー工業 | 3,275円 | シリコンウエハーの再生加工 |
【8035】東京エレクトロン | 16,020円 | 半導体製造装置 |
【8155】三益半導体工業 | 1,744円 | シリコンウエハーの研磨加工 |
※株価は2018年9月26日終値で算出
★注目ポイント3 |
シリコンウエハー関連銘柄を抽出してみると、世界トップ2の信越化学工業・SUMCOを中心に、シリコンウエハー事業を手掛ける様々な銘柄が挙がってくる。 |
4.シリコンウエハー関連銘柄の上昇率ランキングTOP3!
過去1年間の安値から高値までを算出し、最も上昇率の高かったシリコンウエハー関連より上位3銘柄を発表致します。
※2017年9月26日~2018年9月26日の1年で算出
4-1.第1位【3445】RS Technologies
上昇率 | 2.31倍(安値:3,820円 → 高値:8,850円) |
市場 | 東証一部 |
RSI | 42.39(やや売られている) |
4-2.第2位【3436】SUMCO
上昇率 | 1.93倍(安値:1,731円 → 高値:3,345円) |
市場 | 東証一部 |
RSI | 32.77(やや売られている) |
4-3.第3位【4275】カーリットホールディングス
上昇率 | 1.91倍(安値:732円 → 高値:1,399円) |
市場 | 東証一部 |
RSI | 63.18(やや買われている) |
※RSIは2018年9月26日終値より算出
★注目ポイント4 |
上昇率トップ3銘柄を2017年の期間だけで縛り、上昇率を見ると、【3445】RS Technologiesは4倍、【3436】SUMCOは倍2.2、【4275】カーリットホールディングスは2.6倍の上昇を見せていた。 |
5.まとめ
シリコンウエハー関連銘柄に限らず、半導体関連銘柄は2017年に大きく上げた反動から、2018年には調整に入っている銘柄が多くなっています。
ただ、IoT化の進展に伴う半導体需要は今後更に増加することは間違いなく、いつまた半導体関連銘柄に大きな資金が流入してきてもおかしくありません。
特に、世界トップ2である信越化学工業とSUMCOはシリコンウエハー関連銘柄を先導する値動きをする可能性が高いため、この2銘柄の動向は特に抑えておきたい。
今後も、半導体市場の動向を始めとするシリコンウエハーに関するニュースにはアンテナを張っておき、シリコンウエハー関連銘柄の動向もチェックしておきましょう。
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