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ブロックチェーンとIoTを活用した宅配ボックスの実証実験を手掛ける【9640】セゾン情報システムズが株価2倍超えを達成!

深刻化する物流業界の人手不足を解決するために、いま宅配ボックスが大きな注目を集めています。
政府も積極推進する宅配ボックスに関するニュースと主な関連銘柄に注目し、2018年の再燃に備えておきましょう!
1.宅配ボックスが物流クライシス解消のカギ?!

「物流クライシス」とまで言われる物流業界の人手不足や再配達を解消するカギとして、宅配ボックスに大きな注目が集まっています。
1-1.宅配ボックスとは
宅配ボックスとは
宅配便や郵便物の受け取りを代行するロッカー型設備のことで、宅配ロッカーと呼ばれることもあります。 宅配ボックスは、受取人が留守のときにも荷物を受け取れることから、仕事で平日に宅配物を受け取ることが困難な人や、インターネット通販をよく利用する人からの需要が高まっています。
また、再配達が減らせることもあり、人手不足が深刻な物流業界からの期待も高まっています。
日本のeコマース(ネット通販)市場は年10%に迫る高い成長を遂げており、宅配便の取扱個数は2016年までの直近5年間で約5億個も増加し、2016年度には約40.2億個にのぼる状況です。
国土交通省が2014年12月に行った調査によると、宅配便の約2割が再配達となっており、人手不足が深刻な物流業界にとっては大きな問題となっています。
宅配便の約2割が再配達になるということは、この直近5年間で再配達も1億個増えたということ。
再配達が物流業界にとってどれだけ深刻な問題になっているかが分かります。
再配達が物流業界に大きな負担となれば、送料の値上げといった形で消費者の負担も増えることになるため、双方にとって不利益をもたらすのです。
物流大手のヤマトホールディングスが、Amazonの配送料値上げを発表したことが大々的に報じられたのは記憶に新しいかと思います。
物流クライシス問題を解消するための手段として、宅配ボックスに注目が集まっているのです。
1-2.政府は宅配ボックスを積極推進
宅配便を受け取る側にも、運ぶ側にも大きなメリットがあることから期待される宅配ボックス。
国土交通省は、物流クライシスと言われる物流業界の人手不足と再配達問題を緩和するため、宅配ボックスの設置を積極推進しています。
具体的には、マンションやオフィスビルに宅配ボックスを設置しやすくするよう規制緩和を推し進め、宅配ボックスの設置に補助金を支給するなどの政策を次々と打ち出しています。
人手不足の緩和は、政府が掲げる働き方改革にとって最重要課題。
今後も政府主導で宅配ボックスの規制緩和が積極推進されていくことが期待されます。
パナソニックが福井市と京都市で行った実証実験では、宅配ボックスを設置することにより福井市では49%から8%、京都市では43%から15%まで再配達率が減少したとの実験結果が出ています。
このように、宅配ボックスの普及は官民一体となり、今後更なる普及が期待されます。
★注目ポイント1 |
宅配ボックスで再配達を大幅に削減出来ることから、物流業界の人手不足を緩和するカギとして政府も積極推進している。 |
2.宅配ボックス関連銘柄の株価推移

政府が積極推進する姿勢を示していることから、今後ホットなテーマになるであろう宅配ボックス関連銘柄、一部では既に大きな値上がりを見せています。
2-1.宅配便最大手のヤマトホールディングス
クロネコヤマトで知られる宅配便最大手の【9064】ヤマトホールディングスは、物流セクターを代表する銘柄です。
同社は、2017年にAmazonなどの大口法人顧客と個人向けの料金を値上げしたことから、好調な決算を発表しています。

同社の企業規模は大きいにも関わらず、2017年11月から2月にかけて約2か月で40%以上の値上がりとなりました。
2018年5月1日の決算ではコストコントロールが寄与し、翌日の2日現在は遂に大台の3,000円台に乗せる躍進を見せています。
2-2.宅配ボックス製造のアルファ
コインロッカー事業にも強みを持ち、宅配ボックスの製造を手掛ける【3434】アルファにも期待です。
2017年1月17日付の日本経済新聞に、政府が宅配ボックスの設置費用の半額を補助するという記事が載ったことで一躍注目を集めました。

発表前までは1,100円前後で推移していましたが、その後じわじわと買われたことで2017年5月には高値2,640円まで上昇。
この期間に株価2.4倍の成長を遂げましたが、2018年5月現在は調整で下げており、投資する際は今後の転換点を見極めることが重要になってきます。
★注目ポイント2 |
一部の宅配ボックス関連銘柄は大きな値上がりを見せて以降、現在の株価は落ち着いているため近い内に再燃するかもしれない。 |
3.宅配ボックス関連銘柄チェックリスト

宅配ボックス関連銘柄より厳選の注目株をチェックしていきましょう。
銘柄 | 株価 | 主なサービス |
【1925】大和ハウス工業 | 4,010円 | 宅配ボックス付き住宅 |
【3004】神栄 | 1,457円 | 宅配ボックスの製造 |
【3434】アルファ | 1,783円 | 宅配ボックスの製造 |
【4689】ヤフー(★低位株) | 450円 | ネット通販 |
【4755】楽天 | 780.2円 | ネット通販 |
【5900】ダイケン | 814円 | 宅配ボックスの製造 |
【5938】LIXILグループ | 2,453円 | 宅配ボックス付き住宅 |
【6134】FUJI | 1,967円 | 宅配ボックスの製造 |
【6178】日本郵政 | 1,330円 | 物流 |
【6457】グローリー | 3,770円 | 宅配ボックスの製造 |
【6752】パナソニック | 1,632円 | 宅配ボックスの製造 |
【9020】東日本旅客鉄道 | 10,490円 | 駅に宅配ボックス設置 |
【9064】ヤマトホールディングス | 2,817.5円 | 物流 |
【9449】GMOインターネット | 2,015円 | ブロックチェーンとIoTを活用した宅配ボックスの実証実験 |
【9640】セゾン情報システムズ | 1,771円 | ブロックチェーンとIoTを活用した宅配ボックスの実証実験 |
※株価は2018年4月27日終値で算出
★注目ポイント3 |
宅配ボックス関連銘柄は物流大手企業から宅配ボックスの製造、大手ネット通販まで多岐に渡る。 |
4.宅配ボックス関連銘柄の上昇率ランキングTOP3!

過去1年間の安値から高値までを算出し、最も上昇率の高かった宅配ボックス関連の上位3銘柄を発表致します。
※2017年5月1日~2018年5月1日の1年で算出
4-1.第1位【9640】セゾン情報システムズ
上昇率 | 2.0倍(安値:1,345円 → 高値:2,760円) |
市場 | ジャスダック |
RSI | 48.31(売り買い均衡) |
4-2.第2位【9449】GMOインターネット
上昇率 | 1.8倍(安値:1,269円 → 高値:2,294円) |
市場 | 東証一部 |
RSI | 64.96(やや買われている) |
4-3.第3位【6134】FUJI
上昇率 | 1.7倍(安値:1,413円 → 高値:2,496円) |
市場 | 東証一部 |
RSI | 39.08(やや売られている) |
※RSIは2018年5月1日終値より算出
★注目ポイント4 |
上位の宅配ボックス関連銘柄は、過去2年間上昇トレンドを形成しており、2018年に入ってからも高値を更新しているため投資妙味がある。 |
5.まとめ
関連銘柄が注目を集めたのは、政府が初めて宅配ボックスについて言及した2017年1月頃で、宅配ボックスの設置規制を一段と緩和する流れから関連銘柄は再燃する可能性が高まっています。
これだけ人手不足が叫ばれ、政府も宅配ボックス普及を積極推進する姿勢を示していることから、今後国策にもなり得る重要テーマと言っても過言ではないでしょう。
2018年も関連銘柄の動向は見逃せませんので、政府の規制緩和や補助金支給といった宅配ボックスに関するニュースにはアンテナを張り、動向はチェックしておきましょう。