必読必須の厳選3記事
今回は、2019年に注目が集まる「遺伝子治療」関連銘柄について見ていきます。
2019年2月20日、厚生労働省はバイオベンチャーの【4563】アンジェスが手掛ける遺伝子治療薬「コラテジェン」を承認し、このニュースを受けてアンジェスは連日のストップ高になっています。
遺伝子治療関連銘柄はバイオ系テーマの中でも長らく注目されていないテーマでしたが、このニュースを受けて注目テーマになることが期待されます。
そんな、遺伝子治療関連銘柄を早速チェックしていきましょう!
1.「究極の医療」遺伝子治療
多くの難病を治せる「究極の医療」として遺伝子治療が大きな注目を集めています。
1-1.遺伝子治療とは?
人間の体は約60兆個の細胞からできており、その一つ一つが常に細胞分裂をすることによって、新たなタンパク質が作られ続けています。
しかし、遺伝子の配列に異常があり、ある種のタンパク質が作られないことによって病気が起こっている場合には、遺伝子レベルでの治療が必要になります。
遺伝子治療の具体的な方法としては、患者の骨髄から幹細胞を取り出して、健康な人から取り出した正常な遺伝子を細胞の核のDNAに組み込み、その細胞を増やしてから患者の体に戻す方法があります。遺伝子を体内に入れることで病気を治す遺伝子治療薬は、従来の治療法では完治するのが難しかった多くの難病を治す効果が期待されています。
また、遺伝子治療としては、生物の持つ特定の遺伝子をピンポイントで改変する「ゲノム編集」技術にも注目が集まります。
1-2.2018年までの遺伝子治療の動向
日本の医療界では低分子化合物やiPS細胞などの研究にカネとヒトが集中していたこともあり、日本の遺伝子治療は他の先進国と比べて遅れていたというのが実態です。
また、株式市場においても、ゲノム編集などの遺伝子治療関連銘柄は、再生医療やがん治療、創薬といった他のバイオ系テーマと比べると注目されることがほぼありませんでした。
例えば、熊本大学発のバイオベンチャーである【2342】トランスジェニックは、ゲノム編集技術による遺伝子改変マウス作製サービスを手掛けるなど遺伝子治療関連銘柄として注目される銘柄です。
しかし、トランスジェニックの株価は長らく400円から1,200円の間で推移しており、他のバイオベンチャー株にあるような爆発的な上昇が見受けられません。研究分野においてもマーケットにおいても、日本の遺伝子治療を取り巻く状況は厳しいものになっていました。
★注目ポイント1 |
遺伝子治療とは、異常な遺伝子を持っている患者の体内に正常な遺伝子を入れて難病を治療する方法。再生医療など他のバイオ系テーマと比べると、注目されるテーマにはなっていなかった。 |
2.2019年遺伝子治療が日本で初承認
遺伝子治療は長らく注目されていませんでしたが、2019年には遂に注目テーマになりそうです。
2-1.遺伝子治療の最新動向
2019年2月20日、日本の遺伝子治療が本格的に動き始めるかもしれないビッグニュースが入ってきました。
厚生労働省の専門家会議で、大阪大学発ベンチャーの【4563】アンジェスが開発した「コラテジェン」と、スイス製薬大手のノバルティスが開発した血液がん治療薬「キムリア」が承認されたのです。
アンジェスの「コラテジェン」は、重度の動脈硬化で血管が詰まった足に、新たな血管を作る遺伝子を注射して血管の再生を図る遺伝子治療薬です。血管の治療が必要な患者は国内で年15万人いると推定されています。
「コラテジェン」の薬価は正式な承認を得てから5月にも決まる予定となっていますが、治療費は1人200~300万になるとの見方が優勢です。
このニュースを受けてアンジェスの株価は連日のストップ高になりました。今後、さらなる一段高も期待されます。なお、イギリスの調査会社エバリュエートによると、遺伝子治療薬市場は年率100%以上の成長が見込まれており、2014年には1.7兆円規模にまで拡大するものと見られています。
今回の厚生労働省の遺伝子治療薬の承認を皮切りに、日本でも多くの遺伝子治療関連製品が発売されるようになることが期待されます。
2-2.遺伝子治療に力を入れている企業をピックアップ!
「コラテジェン」が厚生労働省から認定されたことでも注目が集まる、遺伝子治療に力を入れている企業を見ていきましょう。
まず、何と言っても「コラテジェン」などの遺伝子治療薬を開発しているバイオベンチャーの【4563】アンジェスには要注目です。
アンジェスはバイオベンチャーの中でも、特に遺伝子治療に力を入れていることで知られており、期待値の高さから見ても2019年にテンバガーを達成しても不思議ではありません。
また、アンジェスとともに遺伝子治療に力を入れているのが【4974】タカラバイオです。同社は、遺伝子用研究試薬を手掛ける他、遺伝子治療の実用化に注力しています。
タカラバイオは、再生医療でも注目された過去があり、山中伸弥教授がノーベル賞を受賞した2012年10月からアベノミクス相場全盛の2013年5月に掛けて暴騰しました。長らく2013年5月に付けた高値を抜けていませんでしたが、遺伝子治療に注目が集まれば、6年ぶりの高値更新となり、さらなる一段高となることも考えられます。
また、【4564】オンコセラピー・サイエンスにも注目が集まります。同社は、がん遺伝子の解析に力を入れており、遺伝子治療関連で物色買いが入ることが期待されます。
遺伝子治療関連テーマとしては、「ゲノム編集」も注目されます。関連銘柄としては、熊本大学発のバイオベンチャーの【2342】トランスジェニックに注目です。
★注目ポイント2 |
厚生労働省で遺伝子治療薬が認可されたニュースを受けてアンジェスは連日のストップ高に。2019年は遺伝子治療が注目テーマになる可能性が高い!? |
3.遺伝子治療関連銘柄リスト
2019年、特に注目の遺伝子治療関連銘柄リストを見ていきましょう。
3-1.注目の遺伝子治療銘柄
銘柄 | 株価 | 主なサービス |
【2160】ジーエヌアイグループ | 3,115円 | がん治療の遺伝子解析 |
【2191】テラ(低位株★) | 281円 | 免疫細胞を用いた次世代遺伝子治療 |
【2342】トランスジェニック(低位株★) | 456円 | ゲノム編集技術による遺伝子改変マウスの作製受託 |
【4502】武田薬品工業 | 4,415円 | 血友病の遺伝子治療薬 |
【4503】アステラス製薬 | 1,703円 | 血友病の遺伝子治療薬 |
【4552】JCRファーマ | 5,970円 | アデノ随伴ウイルス(AAV)ベクターを用いた遺伝子治療 |
【4563】アンジェス | 885円 | 遺伝子治療薬の開発、血管再生の「コラテジェン」が厚生労働省から承認 |
【4564】オンコセラピーサイエンス(低位株★) | 137円 | がん遺伝子の解析 |
【4568】第一三共 | 3,935円 | 脳腫瘍の遺伝子治療薬 |
【4583】カイオムバイオサイエンス(低位株★) | 235円 | 遺伝子組み換え技術 |
【4588】オンコリスバイオファーマ | 1,860円 | ウイルス遺伝子改変技術 |
【4974】タカラバイオ | 2,407円 | 遺伝子研究用試薬、遺伝子治療 |
※株価は2019年2月22日終値で算出
★注目ポイント3 |
遺伝子治療関連銘柄を抽出してみると、バイオベンチャー株が並ぶ。 |
4.まとめ
遺伝子治療は、再生医療などの他のバイオ系テーマに比べると、長らく注目されていないテーマでしたが、厚生労働省が「コラテジェン」を承認したことで2019年は注目テーマになることが期待されます。
米中貿易摩擦で株式市場が揺れている2018年10月以降、東証ではバイオベンチャーに資金が流入してきていることも踏まえると、遺伝子治療関連銘柄の中からテンバガーが誕生しても不思議ではありません。
また、遺伝子治療関連銘柄としては、遺伝子治療薬の開発をしているバイオベンチャーの他、遺伝子編集技術である「ゲノム編集」関連銘柄が物色買いされることも考えられます。
以上のことから、遺伝子治療薬や関連銘柄に関するニュースはチェックしておきましょう。
厳選テンバガー狙いの3銘柄を無料で!
分析者が精査済みの短期急騰期待が出来る低リスク3銘柄情報を先行配信しております。
サポート体制には自信があり、銘柄相談も無料にて承っておりますので是非ご活用下さい。厳選3銘柄も先行配信しております。