材料株⑦「M&A」企業買収で株価は上がる?影響やTOBについても押さえよう!

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材料株投資の個別材料Part7「M&A」

今回は、日本企業が活発に進めている「M&A」について見ていきます。

日本企業のM&A件数・規模は2018年に過去最高となっており、M&Aに関するニュースは今後も増加すると見られます。

特に、2018年にはネット証券大手のマネックスグループが仮想通貨取引所コインチェックを買収した案件が投資家に大きく注目されました。

個別銘柄への材料として、M&Aで株価が上がるのか下がるのか一概に言うことはできませんが、株価に与える影響はあります。

そんなM&Aと株価への影響について、特徴やポイントを押さえていきましょう!

 

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1.M&Aとは

株価にも大きな影響を与えるケースが少なくないM&Aについて抑えておきましょう。

1-1.そもそもM&Aとは?

M&Aとは
「Mergers(合併) and Acquisitions(買収)」の略称で、企業の合併・買収の総称のことです。

単に、「企業買収」と呼ばれることもあります。

M&Aのメリットとしては、同業者を買収する場合、既存事業のシェア拡大が見込めることが挙げられます。

また、異業種の企業を買収する場合は、新規事業を一から立ち上げる時間を短縮して、すぐにその事業に参入できるようになることがメリットです。

近年、日本企業によるM&Aは活発化しており、M&A助言会社のレフコの調査によると、2018年に日本企業が関わったM&Aは金額・件数ともに過去最高となっています。

2018年のM&A金額は前年比2.2倍の29兆8,802億円となっており、特に、武田薬品工業が約7兆円を投じてアイルランドの製薬大手シャイアーを買収したことが大きく寄与しました。

2018年のM&A件数で見ると、前年比+26.2%増の3,850件となっており、7年連続の増加となっています。

このような、日本企業による海外企業の買収が相次いでいる背景には、少子高齢化・人口減少で停滞する国内市場ではなく、成長している海外市場を取りに行かなければ生き残れないという企業の危機感が挙げられます。

人口減少による国内市場の縮小は避けられないため、この傾向が今後も続くことは確実であり、日本企業のM&Aは今後も増加していくものと見られます。

 

1-2.敵対的買収と友好的買収

M&Aは、企業買収する側と買収される側の同意が得られているかどうかによって、敵対的買収と友好的買収の2つに分かれます。

敵対的買収とは、買収する企業が、買収される企業の経営陣から同意を得ないまま、株主から株式を買い集めて企業を買収することです。

買収企業の3分の1の株式を保有することで、株主総会での特別決議を拒否できるようになり、買収企業を子会社化できるようになるため、3分の1もしくは過半数の株式を取得することを目的に行われます。

一方、友好的買収とは、買収される側の経営陣の同意を得たまま進められるM&Aのことを指します。

日本で行われるM&Aのほとんどは友好的買収となっていますが、敵対的買収が行われることになると泥沼になるケースも少なくありません。

敵対的買収を防ぐ買収防衛策としては、新規に株を発行して買収されにくくする第三者割当増資や、買収された際に元の株主が安く新株を買えるようにするポイズンピルなどがあります。

日本では、2005年にライブドアがフジテレビに買収を仕掛けて以降、多くの企業がこれらの買収防衛策を強化するようになっています。

 

★注目ポイント1
人口減少が続く国内市場の縮小を背景に、日本企業のM&A件数・金額は過去最高となっている。

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2.M&A(企業買収)と株価への影響

では、ここからM&Aが株価に与える影響を、買収する側と買収される側の2つの観点から見ていきましょう。

2-1.買収する側の株価への影響

ある企業が他社のM&A(企業買収)を発表した場合、そのニュースが株価に与える影響は2通りに分かれます。

投資家やマーケットが好感するM&Aとなると株価は大きく上昇し、リスクを嫌うM&Aとなると株価は大きく下落することになります。

2018年には、株式市場で注目されたM&Aが2つありました。

一つは、ネット証券大手の【8698】マネックスグループが仮想通貨取引所コインチェックを買収した案件です。この案件は投資家から好感され、マネックスグループの株価は買収を発表してからの1ヶ月で343円から624円へと約1.8倍に急騰しました。

もう一つは、製薬大手の【4502】武田薬品工業がアイルランドの薬品大手シャイアーを約7兆円で買収するという案件です。この案件は「リスクが高過ぎる」と投資家から嫌気されており、ディフェンシブ銘柄の代表だった武田薬品工業の株価は、2018年の1年で6,693円から3,498円まで大きく下落することになりました。

2016年にソフトバンクがイギリス半導体大手ARMの買収を発表したときもソフトバンク株は大きく売られたことから、大型買収案件では投資家はリスクを嫌って売る傾向があるように思われます。

 

2-2.買収される側の株価への影響

ある企業が他社から買収される場合の株価動向についても、上がるパターンと下がるパターンが見られます。

買収されることによって企業業績の回復が見込まれると判断されるなら買われ、そうじゃない場合は売られることになります。

近年で企業買収された事例としては、経営不振に陥っていた【6753】シャープが、台湾の鴻海(ホンハイ)に買収された案件が挙げられます。

鴻海の買収が正式に決定したのは2016年3月30日のことでした。2016年3月初めのシャープの株価は128円を付けていましたが、ホンハイの買収決定後も下がり続け、7月から8月に掛けては100円割れの展開に。しかし、その後、ホンハイに買収された効果が表れて、黒字転換を発表したことで株価は急回復。2017年4月には504円まで値を大きく戻すことになりました。
※シャープの株価は株式分割前の当時の値で算出。

この案件では、投資家はホンハイの買収を期待していなかったため買収が株価に影響しませんでしたが、買収の効果が実際に現れてきたことで大きく買われることになりました。

 

2-3.増資を伴うM&A(企業買収)

買収される側が買収する側に新株を発行する第三者割当増資を行って、M&Aが進められるケースもあります。

この場合も、マーケットがどのように評価するかによって、好感されて株価が上がるケースと、嫌気されて株価が下がるケースに分かれます。

新規事業の立ち上げや買収によるスケールメリットを享受できるといった、ポジティブな要因が好感される場合は株価が上がる好材料として受け止められます。

また、特に材料もなく停滞している銘柄がニュースとして発表した場合も、大きく買われるきっかけになることがあります。

しかし、第三者割当増資は新株を新たに発行することになるため、新株が増えた分だけ株価が希釈化されます。

そのため、第三者割当増資を行っても企業価値が変わらないとしたら、理論上では株価は下がることになります。

重要なのは、「その買収案件が企業の成長にどのように寄与するか?

企業の成長に寄与すると思われるM&Aなら株価は上昇し、成長に寄与しないならリスクとして受け止められて株価は下落することになります。

 

★注目ポイント2
M&Aは買収する側・買収される側のいずれの場合でも、企業の成長に寄与すると受け止められれば好材料となり買われ、成長に寄与しないと受け止められれば悪材料として売られる。

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3.M&A手法の一つTOB(株式公開買付)について

保有株がTOBになったときにすべきことを抑えておきましょう。

3-1.短期間で大きなリターンが見込める

TOB(Take Over Bid)とは
買収する企業の株式を買い取ることを事前に発表して、市場外時間に一括で買い付けることです。

「株式公開買い付け」とも呼ばれます。

主に買収を目的とするため、M&A手法の一つとも言えます。

TOBの特徴は、事前に株式を買い取る「期間」「株数」「価格」が発表されることあります。

そして、TOBでは時間外に一気に買い取るため、現在の株価にプレミアが付いた価格で行われることが多くなります

つまり、保有株のTOBが発表されたら、短期間に大きなリターンを得ることができるようになります。

保有株のTOBが発表されたら、TOBの買い取り価格を確認することが何よりも重要です。基本的に、TOBが発表されると、買い取り価格付近にまで株価が上昇します。

買い取り価格まで上がった段階でTOBを待たずして売却するパターンが考えられますが、更なる値上がり益を期待して保有するのも1つの戦略としてあります。

TOB期間まで待てば、最低でもTOB価格で売れるのですから、株価がTOB価格以下ならTOBの買い取り期間までは待つようにすべきとも言えるのです。

ただ、敵対的買収でTOBされる側がTOBを嫌気した場合などは、TOBは中止になる場合もありますので注意すべき点も。

とはいえ、TOBが発表されたら、少なくともTOB価格まで株価が上がるのを待つのが基本戦略になるのは変わらないと言えます。

 

★注目ポイント3
保有株でTOBが発表されたら、最低でもTOB価格まで株価が上がるのを待つことが基本戦略となる。

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4.まとめ

 

株価に与える材料として、今回は「M&A」を見てきましたが、M&Aが株価に与える影響は上がりやすいか下がるのか、一概には言えないようです。

コインチェックを買収したマネックスグループは上昇し、シャイアーの買収を発表した武田は下落しました。

また、ホンハイに買収されたシャープのように、M&Aのニュースが流れた直後は材料視されなかったものの、業績が回復することで後から大きく上昇するケースもあります。

以上のことから言えることは、M&Aが企業の成長にどのように寄与するかを重点的にチェックしておく必要があるということです。

日本企業のM&A件数は増加の一途を辿っていることから、今後、M&Aに関するニュースは増え続けると見られますので、M&Aを発表した企業の株価動向はチェックし、知識として増やしておきましょう。

 

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