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インドは2023年に中国の人口を上回り、経済成長率や出生率、人口ピラミッドなど、多くの経済指標で中国を上回りつつあります。
【7269】スズキや【4613】関西ペイントなどはインド事業が重要収益となっており、個人投資家の中にもインド株やインド関連銘柄に注目する人が増えています。
特に、インド株ETF【1678】NEXT FUNDS インド株式指数・Nifty 50連動型上場投信はコロナショックから3年で3倍以上の値上がりとなっており、インデックス投資として人気の銘柄です。
インド関連銘柄に注目していきましょう!
1.インド関連銘柄とは?
インドは人口で中国を追い抜き、国際的にも存在感を増していることから、インド関連銘柄が株式市場においても注目を集めています。
1-1.インド関連銘柄とは?
インドは、中国と並ぶアジアの大国として知られていますが、インド経済の特徴は若い人口動態にあります。
国連人口基金(UNFPA)が2023年4月に発表した「世界人口白書2023」によると、インドの人口は14億2,860万人となり、中国の14億2,570万人を上回り、世界最多となりました。
中国は少子高齢化の影響で労働力人口が減少に転じている一方、インドの人口は増加の一途を辿っており、労働力人口は2050年前後まで増加し続ける見通しです。
女性一人から何人の子供が産まれるかを示す「出生率」で見てみると、2020年の中国の出生率は1.28人である一方、インドの出生率は2.05人となっています。
インドも出生率が下がってきているものの、それでも高水準を維持し続けていることは明らかです。
インドの平均年齢は28歳となっており、中国の38歳、日本の48歳と比べても若く、若年人口が多い理想的な人口ピラミッドの形をしています。
また、インド人は歴史的に「ゼロ」の概念を生み出すなど数学に強く、シリコンバレーに多くのIT人材を輩出していることでも知られています。
インド経済は高成長を続けており、2022年の名目GDPは3.38兆ドルとなり、英国を抜き世界第5位の経済大国となりました。
経済成長率で見ても、2022年のインドの成長率は6.7%と、中国の3.0%を上回っています。
1-2.インド株投資が個人投資家の間で徐々に浸透している
インドは、経済のみならず、国際情勢においても存在感を増しています。
インドは、日本・アメリカ・オーストラリア・インドの4カ国で安全保障や経済を協議するQuad(クアッド)の構成国であり、対中国戦略における日本の重要なパートナー国家です。
中国は、台湾情勢が注目される一方で、少子高齢化が進んでおり、経済的にも不動産不況など失速ニュースが目立ちます。
様々な経済指標において、中国経済が失速する一方で、インドの勢いが増していることを受けて、インド株投資を進める個人投資家も増えてきています。
東証には、インド企業で構成されたインド株ETF【1678】NEXT FUNDS インド株式指数・Nifty 50連動型上場投信が上場しており、インデックス投資において注目銘柄です。
楽天証券が毎週発表しているNISA枠での「国内ETF/ETN 保有残高ランキング」では、同ETFは6位となっており、個人投資家の中でインド株投資が徐々に広がっています。
※出典:楽天証券「国内ETF/ETN 保有残高ランキング」(https://www.rakuten-sec.co.jp/web/market/ranking/nisa/)
★注目ポイント1 |
・インドは世界第5位の経済大国(2022年)。人口増加が続いており、人口動態が若いことが強みで、2023年には中国を抜いて人口世界1位に。 ・インド経済の好調を受けて、インド株に投資する個人投資家が増加しており、インド株ETF【1678】NEXT FUNDS インド株式指数・Nifty 50連動型上場投信は人気銘柄になっている。 |
2.インド関連銘柄が上昇する理由と過去に上がった銘柄
2023年時点のインド関連銘柄の株価動向を押さえておきましょう。
2-1.インド株ETF!【1678】NEXT FUNDS インド株式指数・Nifty 50連動型上場投信
東証に上場しているインド株ETF【1678】NEXT FUNDS インド株式指数・Nifty 50連動型上場投信は、インド株にインデックス投資したい場合におすすめの代表的なインド関連銘柄です。
同ETFは、インドを代表する株価指数「Nifty 50指数」に連動するインド株ETFとなっています。
「Nifty 50指数」は、インド・ナショナル証券取引所に上場する銘柄のうち、時価総額や流動性などで選定された代表的なインド企業50銘柄の株価を時価総額加重平均した株価指数です。
2022年に入ってからはウクライナ情勢で下げたものの、3月24日時点では242.4円と、そこまで大きく下げていません。
大暴落となり、取引停止となってしまったロシア株ETF(【1324】NEXT FUNDS ロシア株式指数・RTS連動型上場投信)とは対照的な値動きです。
2-2.代表的なインド関連銘柄!【7269】スズキ
軽自動車大手の自動車メーカー【7269】スズキは、代表的なインド関連銘柄として知られています。
同社の子会社「マルチ・スズキ・インディア」は、インドの自動車市場でシェアトップとなっており、ジェトロによると2022年のシェアは41.3%となっています。
ただ、スズキの株価は、コロナショックから回復した2020年11月以降は、長らく横ばいが続いている状況です。
2020年11月には5,816円を付けましたが、その後は下落し、日本株が買われた2023年には5,700円の高値を試す展開となっています。
インド関連銘柄としては、【4613】関西ペイントや【6367】ダイキン工業、【6284】日精エー・エス・ビー機械なども挙げられますが、特別大きな値動きとなっている銘柄は見当たりません。
インド株ETFは好調で個人投資家にも人気となっていますが、インド関連銘柄はそこまで注目されるテーマ株になっているとは言えません。
★注目ポイント2 |
・インド株ETFは好調で個人投資家にも人気となっているが、【7269】スズキに代表されるインド関連銘柄はそこまで注目されるテーマ株になっているとは言えない。 |
3.インド関連銘柄リスト
インド関連銘柄リストを見ていきましょう。
3-1.インド関連銘柄リスト
銘柄 | 主なサービス |
【1678】NEXT FUNDS インド株式指数・Nifty 50連動型上場投信 | インド株ETF |
【7269】スズキ | 子会社の「マルチ・スズキ・インディア」はインドでトップシェア |
【4613】関西ペイント | スズキ向け塗料事業でインドに製造拠点、インド比率が高い |
【6367】ダイキン工業 | インドのエアコン市場で高いシェア |
【6284】日精エー・エス・ビー機械 | インドに大規模生産拠点 |
【7267】ホンダ | インドのバイク市場でシェア2位 |
【8113】ユニチャーム | インドの紙おむつ市場でシェア2位 |
【3932】アカツキ | 傘下のAET Fundがインド市場でスタートアップ投資 |
【5332】TOTO | 衛生陶器でインドに製造拠点 |
【7226】極東開発工業 | インドに新工場建設 |
4.オススメのインド関連銘柄3選!
インドの経済成長の恩恵を受ける上でオススメのインド関連銘柄を押さえておきましょう。
【1678】NEXT FUNDS インド株式指数・Nifty 50連動型上場投信
市場 | 東証ETF |
企業概要 | インドを代表する株価指数「Nifty 50指数」に連動するインド株ETF。 |
インド株でインデックス投資をしたいなら、インド株ETFへの長期投資がおすすめです。
同ETFは個人投資家にも人気の銘柄となっており、海外株インデックス投資においては、米国株や世界株に次いで人気となっています。
ただ、新興国ETFであるため、そのリスクについては注意しておきましょう。
【7269】スズキ
市場 | 東証プライム市場 |
企業概要 | 軽自動車やバイクに強みを持つ自動車メーカー。インド市場でトップシェア。 |
スズキは、インド関連銘柄として代表的な銘柄です。
インド自動車市場でトップシェアを誇る「マルチ・スズキ・インディア」、インドでのEV事業も期待される「スズキ・モーター・グジャラート」、インドで二輪車生産を手掛ける「スズキ・モーターサイクル・インディア」を傘下に持ちます。
【4613】関西ペイント
市場 | 東証プライム市場 |
企業概要 | 総合塗料大手。自動車向けで国内トップ。インド事業が柱。 |
関西ペイントは、スズキ向け塗料事業を手掛けており、インドでの市場シェア56%を誇るインド関連銘柄です。インドでの収益比率が高く、今後もインド事業が同社にとってますます重要になってくることはほぼ間違いないでしょう。
5.まとめ
インドは、2023年に中国を抜き人口世界一となり、経済成長率や出生率、人口ピラミッドなど、多くの経済指標でも中国を上回りつつあります。
インド株に投資する個人投資家も増加傾向にあり、インド株ETF【1678】NEXT FUNDS インド株式指数・Nifty 50連動型上場投信は、インデックス投資で人気の銘柄となっています。
ただ、インド株ETFは好調で個人投資家にも人気となっていますが、【7269】スズキや【4613】関西ペイントといったインド関連銘柄は注目テーマ株になっているとは言えません。
人口動態からすると、インド経済が今後も高成長を続けることはほぼ間違いなく、多くの日本企業にとって、インド市場がより重要になってくることはほぼ確実であると見られます。
インド経済や日本企業のインド進出といったニュースにはアンテナを張っておき、インド関連銘柄の動向は要チェックしておきましょう。
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