住信SBIネット銀行の上場(IPO)。ネット銀行最大手で抑えておくべきポイントは?

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ネット銀行最大手の住信SBIネット銀行がIPOの準備を進めていると報じられています。

住信SBIネット銀行は低金利の住宅ローンに強みを持ち、IPOした際の時価総額は4,000億円規模と見られており、超大型IPO案件として期待されます。

ただ、住信SBIネット銀行はSBIホールディングスと三井住友信託銀行の傘下企業であることから、親子上場に風当たりが強くなるかもしれません。

住信SBIネット銀行のIPOに注目していきましょう!

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1.住信SBIネット銀行のIPOに期待

 

大手ネット銀行の住信SBIネット銀行がIPOの検討に入ったと報じられています。

1-1.住信SBIネット銀行とは?

住信SBIネット銀行は、ネット銀行最大手の金融機関です。

社名である「住信SBIネット銀行」という名前の通り、三井住友信託銀行(設立当時は住友信託銀行)とSBIホールディングスが株式を50%ずつ出資しています。

1986年6月に住友信託銀行の事務を受託する住友オフィスサービス株式会社として設立されたことが始まりで、2006年4月にはSBIホールディングスからの出資を受け入れたことで、現在の住信SBIネット銀行となりました。

なお、社名からソフトバンク系列だと認識されることも少なくありませんが、SBIホールディングスとソフトバンクグループは2006年8月に資本関係を完全解消しているため、現在は全く関係ありません。

 

住信SBIネット銀行は、2020年2月に日本経済新聞社が発表した「日経金融機関ランキング(第16回)」で、初の顧客満足度首位となりました。

運営コストが低いネット銀行の利点を生かした低金利住宅ローンや、利用条件によってコンビニATMやゆうちょ銀行ATMから無料で引き出せるサービスなどが多くの顧客から好感されています。

住信SBIネット銀行の口座数は379万口座、預金残高は5兆4,000億円となっています(2019年12月末時点)。

口座数では楽天銀行やイオン銀行の半分程度となっているものの、住宅ローンも含めた預金残高では圧倒的です。

1-2.住信SBIネット銀行のIPO観測情報は?

2020年1月29日、日本経済新聞は「住信SBI、上場を検討 ネット専業銀行で初」という記事を速報で配信。住信SBIネット銀行がIPOの準備に入ったことが報じられました。

上場することによって経営の自由度や知名度を高めるとともに、フィンテック分野を強化して住宅ローンに偏っている収益構造の多角化を図ることが目的とされています。

住信SBIネット銀行のIPOに向けた具体的な計画は今後詰めていくことになり、三井住友信託銀行とSBIホールディングスは今後も一定の株式を持ち続けていく意向であるとのことです。

投資家として気になるのは住信SBIネット銀行の推定時価総額ですが、約4,000億円程度と試算されています。

推定時価総額4,000億円規模のIPOとなれば、東証全体にとってもビッグイベントとなることは間違いありません。

ただ住信SBIネット銀行のIPOについては、企業統治の点から賛否があることも確かです。

近年東証では、親会社と子会社が同時に上場している「親子上場」を問題視しています。

住信SBIネット銀行がIPOすることになると、新たな親子上場銘柄の誕生となり、親子上場解消の動きとは逆行することになります。

住信SBIネット銀行のIPOについては、親子上場問題についてもどのように対応していくことになるのかも争点の一つになりそうです。

★注目ポイント1

・住信SBIネット銀行は住宅ローンに強みを持つネット銀行最大手。
・2020年1月29日、住信SBIネット銀行がIPOの準備を進めていることが報じられた。
・住信SBIネット銀行は三井住友信託銀行とSBIホールディングスが50%ずつ出資している子会社であるため、親子上場問題への対応も論点に。

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2.住信SBIネット銀行IPO関連銘柄の推移

 

住信SBIネット銀行のIPOで注目される銘柄の値動きを見ていきましょう。

2-1.住信SBIネット銀行の親会社!【8473】SBIホールディングス

住信SBIネット銀行の株式を50%保有する親会社【8473】SBIホールディングスは、住信SBIネット銀行のIPOで否応なく注目が集まる銘柄です。なお、同社は住信SBIネット銀行とも関係が深いSBI証券の株式は100%保有しています。

日経新聞が住信SBIネット銀行のIPOを速報したのは2020年1月29日の18時でした。このニュースでSBIホールディングスの株価がどのように反応したかを見ておきましょう。

IPOニュース発表前の1月29日には、SBIホールディングスの株価は2,392円で引けていました。

住信SBIネット銀行のIPOニュースを受けて翌日は高騰し、2日後の1月31日には2,622円まで上昇。

住信SBIネット銀行のIPOニュースを受けて2日で+9.61%の大きな上昇となりました。

ただその後は下落しており、2020年2月21日終値時点では2,436円まで戻ってきています。

2-2.住信SBIネット銀行に出資!【8309】三井住友トラスト・ホールディングス

三井住友信託銀行は、SBIホールディングスと同じく住信SBIネット銀行の株式を50%保有する親会社です。住友信託銀行時代には上場していましたが、現在は【8309】三井住友トラスト・ホールディングスの傘下企業となっています。

住信SBIネット銀行のIPOニュースを受けて、三井住友トラスト・ホールディングスの株価がどのようになったのかを見ていきましょう。

IPOニュース発表前の2020年1月29日には、三井住友トラスト・ホールディングスの株価は4,088円を付けていました。

ニュース発表翌日は4,040円まで下落となり、住信SBIネット銀行のIPOニュースには全く反応しませんでした。

1月31日には4,160円まで上昇しましたが、これは前日に発表した決算によるものです。

 

住信SBIネット銀行のIPOでは、SBIホールディングスを抑えておくようにしましょう。

★注目ポイント1

・住信SBIネット銀行のIPOニュース発表では、親会社の【8473】SBIホールディングスは大きく反応したが、同じ親会社の【8309】三井住友トラスト・ホールディングスは全く反応しなかった。

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3.住信SBIネット銀行関連銘柄リスト

【8473】SBIホールディングス住信SBIネット銀行の親会社、SBI証券の株式を100%保有
【8309】三井住友トラスト傘下の三井住友信託銀行が住信SBIネット銀行の親会社、ネット銀行大手ジャパンネット銀行にも出資
【4755】楽天傘下に楽天銀行
【8570】イオンフィナンシャルサービス傘下にイオン銀行
【8729】ソニーフィナンシャル傘下にソニー銀行(MONEYKit)
【2651】ローソンローソンATMで住信SBIネット銀行口座が利用可能
【7182】ゆうちょ銀行ゆうちょ銀行ATMで住信SBIネット銀行口座が利用可能
【8028】ファミリーマートファミリーマートATMで住信SBIネット銀行口座が利用可能
【8410】セブン銀行セブン銀行ATMで住信SBIネット銀行口座が利用可能
【9020】JR東日本JR駅構内ATM(VIEW ALTTE)で住信SBIネット銀行口座が利用可能

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4.まとめ

住信SBIネット銀行のIPOは、時価総額4,000億円規模の超大型IPO案件になることから期待されています。

住信SBIネット銀行IPOに関連する銘柄として、親会社の【8473】SBIホールディングスにも注目です。

同じく50%の株式を持つ【8309】三井住友トラスト・ホールディングスはマーケットではあまり注目されていないようです。

ただ、住信SBIネット銀行がIPOすることになると親子上場になってしまいます。

東証では企業統治の観点から親子上場解消の動きに動いており、この流れに逆行することが懸念されます。

なお住信SBIネット銀行のIPO関連銘柄としてはネット銀行関連銘柄も挙げられますが、住信SBIネット銀行のIPOほどには注目が集まらないものと見られます。

住信SBIネット銀行のIPOに関するニュースの続報にはアンテナを張っておきましょう。

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