必読必須の厳選3記事
【6844】新電元工業は+114%!
脱炭素を背景とした世界的なEVシフトの流れは確実なものとなっていますが、EV普及のカギを握るのが、急速充電に対応した電気自動車充電器です。
電気自動車充電器関連銘柄は、EV向け電池と並んで主要なEVテーマ株となっており、2020年秋のEV相場でも大きく買われました。
電気自動車充電器関連銘柄に注目していきましょう!
1.電気自動車充電器関連銘柄とは?
電気自動車充電器は、EV(電気自動車)が本格的に普及していく上での最重要インフラであり、代表的なEVテーマ株となっています。
1-1.電気自動車充電器とは?
日米欧先進国では、2030年代までにガソリン車の新規販売が禁止される方針となっており、EVシフトは2020年代の産業構造をガラリと変えてしまう可能性があります。
EVシフトはマーケットでも最注目テーマの一つとなっており、アメリカのEV大手テスラモーターズの時価総額は、トヨタの4倍以上に上り、アメリカの巨大IT企業GAFAMと並ぶ規模となりました。
ただ、世界的にEVが普及していく流れはほぼ間違いないものの、EVが本格的に普及していくにあたっては障害が多いことも確かです。
特に、充電時間が長いこと、EV充電インフラの不足、航続時間の短さ、車両価格が高いことなどは、ガソリン車と比べたEVのデメリットとされます。
今回注目していく電気自動車充電器は、EVへの充電をいかに安く効率的に行えるかという点でカギとなるものです。
電気自動車充電器には「普通充電」と「急速充電」があります。特に注目されているのは、短時間でEVへの充電が行える「急速充電」です。
このため、電気自動車充電器関連銘柄は、「EV急速充電器関連銘柄」と呼ばれることもあります。
1-2.政府は2030年までにEV向け急速充電器を3万基設置する目標を掲げる!
日本政府が2021年6月2日に策定した成長戦略では、「グリーン成長戦略に向けた新たな投資の実現」として、「電気自動車向けの急速充電設備の整備」が盛り込まれました。
具体的には、2030年までに急速充電設備を3万基設置し、遅くとも2030年までにガソリン車並みの利便性を実現するとのことです。
ただ、日本における電気自動車充電器の普及状況はあまり芳しいものではありません。
2021年11月4日に富士経済が発表した「EV/PHEV家庭充電の国別実態と普及方向性 2021」によると、日本における家庭用普通充電器の普及台数は6万1400台に留まっているとのことです。
これは、中国の103万5000台、アメリカの64万7900台、ドイツの25万6300台に比べても低水準となっており、電気自動車充電器の普及が日本では進んでいないことが浮き彫りになったと言えます。
日本で電気自動車充電器の普及が進まない背景としては、日本ではEV・PHVの購入は戸建住宅の居住者が中心となっており、そもそもEVの保有台数自体が低いことが挙げられています。
例えば中国では、メーカーが新車購入者に家庭用充電器を無償提供するケースが一般的となっていることが、電気自動車充電器の普及に大きく寄与しているとのことです。
とはいえ、2035年における家庭用普通充電器の普及動向予測では、日本は2020年比10.2倍の59万4800台と予測されており、日本でも電気自動車充電器の成長が加速するトレンドはほぼ間違いありません。
★注目ポイント1 |
・電気自動車充電器は、EV発展のカギを握る。特に、急速充電器に注目が集まる。 ・政府は、2030年までにEV向け急速充電器を3万設置する目標を掲げた。 |
2.電気自動車充電器関連銘柄が上昇する理由と過去に上がった銘柄
2-1.急速充電器を手掛ける!【6844】新電元工業
車載・産機向けパワー半導体企業の【6844】新電元工業は、2021年に買われている電気自動車充電器関連銘柄です。
同社は、EV/PHEV車用大出力急速充電器「SDQCシリーズ」を手掛けていることで知られています。
同社の株価は、2020年秋のEVシフトでは出遅れていましたが、2021年に入ってから買われています。
2021年1月初めに2,462円の安値を付けていた同社の株価は、6月17日には5,270円まで上昇。
2021年の最大上昇率は+114%となっており、2021年12月初め時点では3,600円前後で推移しています。
2-2.代表的な電気自動車充電器関連銘柄!【6996】ニチコン
コンデンサメーカー大手の【6996】ニチコンは、代表的な電気自動車充電器関連銘柄です。
同社は、電気自動車用省スペース型急速充電器やEVを家庭用蓄電池として使えるようにするV2Hシステム「EVパワーステーション」を手掛けていることで知られています。
同社の株価は、2020年秋のEV相場で買われ、2020年9月に付けていた803円から2021年1月には1,556円まで上昇しました。
しかし、2021年に入ってからは調整局面となっており、2021年12月時点では1,300円前後で推移しています。
電気自動車充電器関連銘柄としては、【5986】モリテック スチールと【6617】東光高岳の2銘柄も2020年10月から12月に掛けてのEV相場で大きく買われました。
しかし、両銘柄ともに2021年には下落しています。
★注目ポイント2 |
・電気自動車充電器関連銘柄は、世界的にEVシフトとなった2020年10月から12月に掛けての“EV相場”で大きく買われたが、2021年には調整局面となっている。 |
3.電気自動車充電器関連銘柄リスト
銘柄 | 主なサービス |
【5986】モリテック スチール | EV/PHV用ケーブル自動巻取り式充電スタンド |
【6617】東光高岳 | 新型急速充電器、EV用パワーコンディショナ(V2H) |
【6651】日東工業 | EV充電設備「EVCシリーズ」 |
【6844】新電元工業 | EV/PHEV車用大出力急速充電器「SDQCシリーズ」 |
【6996】ニチコン | 電気自動車用省スペース型急速充電器、V2Hシステム「EVパワーステーション」 |
【7201】日産自動車 | 急速充電サービス「ZESPサービス」、電気自動車「日産アリア」「日産リーフ」 |
【7203】トヨタ自動車 | EV向け急速充電器スタンド「G-Station II」、電気自動車「TOYOTA bZ」 |
【7211】三菱自動車 | 軽商用電気自動車「ミニキャブ・ミーブ」 |
【7267】ホンダ | 電気自動車「ホンダe」 |
【4169】ENECHANGE | EV充電ステーション向けサービス「エネチェンジEV充電サービス」 |
4.オススメの電気自動車充電器関連銘柄3選!
EVテーマ株としてもオススメの電気自動車充電器関連銘柄を押さえておきましょう。
【6844】新電元工業
市場 | 東証一部 |
企業概要 | 車載・産機用パワー半導体に強み。EV用急速充電器も手掛ける。 |
新電元工業は、電気自動車充電器も手掛けているパワー半導体企業です。
「パワー半導体×電気自動車充電器」というテーマ株的にも珍しい銘柄となっています。
【6996】ニチコンと並んで、EV用急速充電器を手掛けている筆頭銘柄です。
【6617】東光高岳
市場 | 東証一部 |
企業概要 | 東電系の送配電機器メーカー。スマートグリッド事業に注力。 |
東光高岳は、急速充電器やEV用パワーコンディショナ(V2H)を手掛けており、配当利回りの高さも魅力の電気自動車充電器関連銘柄です。
配当利回りは、2021年12月8日時点で3.61%の高配当株となっています。EV銘柄で高配当金投資をしたい場合には欠かせない銘柄です。
【7203】トヨタ自動車
市場 | 東証一部 |
企業概要 | 世界的自動車メーカー。全固体電池など電動化に注目が集まる。 |
トヨタ自動車は、EV向け急速充電器スタンド「G-Station II」を展開しており、電気自動車充電器関連銘柄にも位置付けられます。
電気自動車充電器関連銘柄という小さな枠組みではなく、EV関連銘柄という、より大きな枠組みで最注目の銘柄であることは間違いありません。
トヨタの電気自動車「TOYOTA bZ」が始動することもあり、今後もトヨタのEV戦略には要注目です。
5.まとめ
電気自動車充電器関連銘柄は、世界的なEV相場となった2020年10月から12月に掛けては大きく買われましたが、2021年は調整局面となっている状況です。
ただ、EV相場の3ヶ月で急騰した反動から、2021年が調整局面となったと考えれば、2022年以降に電気自動車充電器関連銘柄が上昇トレンドに乗っていく流れになることも考えられます。
世界的なEVシフトの流れは間違いなく、電気自動車充電器の需要が否応にも高まっていくことは確実な情勢です。
トヨタ自動車もEVシリーズ「トヨタbZ」を発表し、全固体電池という投資家注目の材料も控えていることから、EVテーマ株全体が買われる展開になってもおかしくありません。
急速充電器などEVに関するニュースにはアンテナを張っておき、電気自動車充電器関連銘柄の動向は要チェックしておきましょう。
厳選テンバガー狙いの3銘柄を無料で!
分析者が精査済みの短期急騰期待が出来る低リスク3銘柄情報を先行配信しております。
サポート体制には自信があり、銘柄相談も無料にて承っておりますので是非ご活用下さい。厳選3銘柄も先行配信しております。