必読必須の厳選3記事
関連特許を多く保有する【7203】トヨタや、株価4.6倍の上昇を見せた【5218】オハラを筆頭に、この1年で全固体電池市場は急成長を遂げてきました。
さらなる市場拡大はEV(電気自動車)への導入が鍵を握っており、長期的にも重要テーマの仲間入りを果たしている全固体電池関連銘柄。
今回は、将来性の高い全固体電池関連銘柄をリストアップし、過去の株価推移や今後の市場展望などを交えて解説していきます。
1.爆発的な普及拡大を見込む全固体電池の魅力!
特許数では日本企業が大半を占めている全固体電池市場の可能性について迫ります。
1-1.全固体電池で脱リチウムなるか
現在、PCやスマホ、EV(電気自動車)など幅広い製品に使用されているリチウムイオン二次電池は、主に正極と負極、電解液の3つで構成されています。
それらの化学反応により充電と放電を繰り返すことができるわけですが、電解液には液漏れや発火の恐れなど、安全面において懸念されていました。
一方の全固体電池は、その名の通り電解液を含む全ての材料が「固体」でできているため、液漏れや発火の心配はありません。
現に、全固体電池は心臓のペースメーカーにも利用されるほど安全性が高い。
その他高温や低温に関係なく出力を発揮することや多くの蓄電が可能であること、さらに長寿命化も実証済みですが、電流が微弱なため用途は限定的でした。
しかし、EV用に好適と注目されてから現在では、自動車メーカーだけでなく多くの企業が全固体電池の開発・改良を急ピッチで進めています。
実際、EV用の全固体電池が実現すれば、リチウムイオン電池に比べて2倍の航続距離を走行するだけでなく、充電時間は数分で済むという違いから、まさに夢の次世代電池。
ただ、今後の課題として、全固体電池の製造技術や量産化、マグネシウムやナトリウムなどの材料確保等、EV普及に伴い解決を急ぐ必要があるでしょう。
1-2.日本が圧倒的にリードする全固体電地市場
リチウムイオン電池に替わる次世代電池として期待の全固体電池は、日本が研究開発を大きくリードしています。
2017年7月に開かれた東京モーターショーでは、全固体電池に関連する保有特許トップの【7203】トヨタが「2020年代前半に実用化目指す」と宣言。
世界の自動車市場をもけん引するトヨタの方針は、業界関係者を驚かせたとともに、大きな可能性が切り開かれた瞬間でもありました。
トヨタではすでに数百人規模の技術者を投入し全個体電池の開発に着手。
その他【7267】ホンダやBMW、家電メーカーのダイソンも参入しており、250兆円と言われる自動車市場でのシェア獲得を狙い競争は激化しています。
世界的な環境規制の高まりでEVシフトへの動きは必須であることから、全固体電池市場の実用化が実現すれば爆発的な普及拡大が見込めるでしょう。
また、モノとインターネットが繋がるIoT機器への導入も想定されており、今後多くの既存製品がリチウムイオン電池から全固体電池に替わる可能性は益々高まっています。
近い将来の全固体電池実用化に備え、関連銘柄の動向はチェックすべきです。
★注目ポイント1 |
EV用の全固体電池が実現すれば需要拡大は必須!すでに試作を完成させているトヨタの進展に注目。 |
2.実用化目指す全固体電池関連銘柄の株価推移
国内では2020年の実用化が期待されている全固体電池、今後もさらなる進展が見込める市場であるため材料にはアンテナを張っておきましょう!
2-1.性能はリチウムイオン製品の1.5倍!
2017年2月28日、突如+42%のストップ高(169円)をつけた【6955】FDKは、前日に富士通研究所と共同で全固体電池向け正極材の開発を発表していました。
主流となっているリチウムイオン電池の正極材と比べ約1.5倍の高エネルギー密度を実現したということで、その将来性が大きく買われたのです。
その約半年後には高値328円を付けており、1年間で株価は3倍以上にまで成長するほどの盛り上がりを見せています。
同社は2018年度末までに、IoT関連機器向けの全固体電池の試作品を完成させるということで、今後の進展には目が離せません。
2-2.市場拡大のシナリオで思惑買いが波及
2017年11月21日、全固体電池関連銘柄として知られる【6762】TDKが、オールセラミック固体電池の開発を発表。
それを受けて翌日、セラミックス事業を主力とする【5367】ニッカトーに思惑買いが向かい、一時12%をつける上昇を見せました。
さらにその翌営業日から2日連続ストップ高をつけ、1か月で約2倍となる株価1,214円をつけた直後、信用取引の注意を促す日々公表銘柄に指定されました。
一時調整が入ったものの、12月13日には【7203】トヨタ自動車と【7267】ホンダがEV普及に向けた提携に刺激され、株価は再浮上しています。
★注目ポイント2 |
全固体電池の開発に使用される新材料や高性能化、製造における新技術など、2018年の続報を期待。 |
3.主要全固体電池関連銘柄チェックリスト
全固体電池関連銘柄より厳選した注目株をチェックしていきましょう。
銘柄 | 株価 | 主なサービス |
【3407】旭化成 | 1,300.5円 | 全固体電池向けセパレータ |
【3891】ニッポン高度紙工業 | 2,968円 | 全固体電池向け固体電解質シートの特許出願 |
【4182】三菱ガス化学 | 2,575円 | 固体電解質の量産技術を開発 |
【4204】積水化学工業 | 1,922円 | ゲル状の電解質を使用した全固体電池を開発 |
【4275】カーリットホールディングス | 1,098円 | 全固体電池向け固体電解質分野の研究開発 |
【4471】三洋化成工業 | 5,090円 | オール樹脂のセパレータで構成する新型電池を研究 |
【5019】出光興産 | 3,845円 | 全固体電池向け固体電解質分野の研究開発 |
【5214】日本電気硝子 | 3,300円 | 全固体電池で世界初となる室温駆動に成功 |
【5218】オハラ | 3,020円 | -200℃の低温駆動する全固体電池を開発 |
【5334】日本特殊陶業 | 2,598円 | 全固体電池向けセラミック製造応用の固体電解質を開発 |
【5706】三井金属工業 | 5,250円 | 全固体電池向け硫化系固体電解質や正極材・負極材を開発 |
【6955】FDK(★低位株) | 216円 | 全固体電池向け高エネルギー密度の正極材を開発 |
【6981】村田製作所 | 14,920円 | 4000回の充放電に耐える全固体電池を開発 |
【7004】日立造船 | 540円 | 大気圧下での充放電が可能な全固体電池を開発 |
【7203】トヨタ自動車 | 7,142円 | 全固体電池関連で多数の特許保有、2020年の実用化目指す |
※株価は2018年2月15日終値で算出
★注目ポイント3 |
全固体電池関連銘柄は自動車メーカーだけでなく、製造技術や量産化の研究、新素材や特許関連など幅広い。 |
4.全固体電池関連銘柄の上昇率ランキングTOP3!
過去1年間の安値から高値までを算出し、最も上昇率の高かった全固体電池関連の上位3銘柄を発表致します。
※2017年2月15日~2018年2月15日の1年で算出
4-1.第1位【5218】オハラ
上昇率 | 4.6倍(安値:935円 → 高値:4,335円) |
市場 | 東証一部 |
RSI | 9.94(かなり売られ過ぎ) |
4-2.第2位【3891】ニッポン高度紙工業
上昇率 | 4.0倍(安値:901円 → 高値:3,675円) |
市場 | ジャスダック |
RSI | 36.41(やや売られている) |
4-3.第3位【6955】FDK
上昇率 | 3.4倍(安値:95円 → 高値:328円) |
市場 | 東証二部 |
RSI | 17.77(かなり売られ過ぎ) |
※RSIは2018年2月15日終値より算出
★注目ポイント4 |
軒並み高を見せている全固体電池関連銘柄は、大型株から新興メーカーまで幅広いため、今後出遅れや低位株に物色資金が波及する可能性は大きい。 |
5.まとめ
東京オリンピック開催の年でもある2020年の実用化に向け、トヨタを追いかける形で世界中の自動車メーカーが全固体電池の開発に注力しています。
すでに国内では実用化レベルに近いため、残る課題は製造技術の確立や量産化が普及拡大の鍵を握っているのでしょう。
EV市場と同様、2018年も長期的なテーマとして注目の全固体電池関連銘柄の動向に乗り遅れることの無いよう、関連ニュースにはアンテナを張ることが重要です。
厳選テンバガー狙いの3銘柄を無料で!
分析者が精査済みの短期急騰期待が出来る低リスク3銘柄情報を先行配信しております。
サポート体制には自信があり、銘柄相談も無料にて承っておりますので是非ご活用下さい。厳選3銘柄も先行配信しております。