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トヨタニュースを受けて、【7203】トヨタ自動車は+13%!【6584】三櫻工業は+18%!【6292】カワタは+32%!【5218】オハラは+37%!!
トヨタ自動車が2023年6月13日、EV向け全固体電池を2027年に実用化すると発表したことを受けて、全固体電池関連銘柄が全面高となりました。
全固体電池の動向は、日本の自動車産業やEVシフトをも左右するため、多くの投資家が注目する重要テーマ株となっています。
全固体電池関連銘柄に注目していきましょう!
1.全固体電池関連銘柄とは?
トヨタ自動車がEV向け全固体電池を2027年に実用化する方針を発表したことを受けて、全固体電池関連銘柄にさらなる注目が集まっています。
1-1.全固体電池とは?
スマホからEVまで幅広く使われている現行のリチウムイオン電池は、「正極板」と「負極板」の間に、ショート防止のための「セパレーター」があり、全体に「電解液」を充填した構造が一般的です。
全固体電池では、電解液の代わりに固体電解質を使うため、液漏れの心配がなくなり、セパレーターが不要となります。
全固体電池では、電解液では使えなかった高性能電極材料を使えるようになるため、大容量かつ高出力が実現でき、高耐熱や高速充電、長寿命化、低コスト化なども期待されています。
全固体電池は、EV(電気自動車)関連のニュースで話題になりやすいことが特徴です。
全固体電池は、航続距離の短さや充電時間の長さといったEVの課題を解決できると期待されています。
トヨタ自動車を始めとする日本の自動車会社は、テスラモーターズやBYDといった世界的EV企業に対して遅れが指摘されていますが、トヨタは全固体電池の特許数で世界トップを誇ります。
全固体電池関連銘柄は、東証で長らく注目されているテーマ株となっており、全固体電池の材料を手掛ける銘柄を中心に、EV関連の文脈から連想される展開が大半です。
ただ、全固体電池は未完成の技術であるため、中小株については期待感先行で急騰・暴落しやすいテーマ株であることには注意しておきましょう。
1-2.トヨタは2027年に全固体電池を実用化する方針を発表!
トヨタ自動車は2023年6月13日、EV向けの全固体電池を2027年に実用化する方針を明らかにしました。
トヨタが開発する全固体電池は、10分以下でフル充電でき、航続距離は従来のEVの約2倍となる1,000キロ程度を目指しているとのことです。
なお、トヨタは2021年末に、2030年までにEVの世界販売台数を350万台にする目標を発表し、当時は株式市場でも大きな話題となりました。
トヨタの目標では、350万台のうち170万台は、トヨタが2023年5月に新設したEV事業の専任組織「BEVファクトリー」が占める見通しです。
今回トヨタが発表した全固体電池も、「BEVファクトリー」が手掛ける次世代EVに搭載される予定となっています。
世界のEV競争では、アメリカのテスラモーターズや、低価格・高性能を売りにする中国のBYDなどが先行しており、トヨタが全固体電池で巻き返しできるかどうかに注目です。
また、トヨタ以外の自動車メーカーも全固体電池に注力しており、ホンダは2020年代後半、日産自動車は2028年度の実用化を目指しています。
★注目ポイント |
・全固体電池は、EV(電気自動車)のバッテリーとしても注目される次世代電池。 ・全固体電池関連銘柄は、材料メーカーを中心に注目されるテーマ株となっているが、期待感先行のテーマ株であることには注意が必要。 ・トヨタ自動車は2030年までにEV世界販売350万台を目標としており、2023年6月にはEV向け全固体電池を2027年に実用化する方針を明らかにした。 |
2.全固体電池関連銘柄が上昇する理由と過去に上がった銘柄
トヨタが2023年6月13日に、EV向けの全固体電池を2027年に実用化する方針を発表したことを受けて上昇している全固体電池関連銘柄を見ていきましょう。
2-1.全固体電池材料を手掛ける!【5218】オハラ
デジカメ用光学レンズなどを手掛ける光学ガラス企業【5218】オハラは、全固体電池関連銘柄を代表する銘柄として知られています。
同社が手掛ける酸化物系の固体電解質材料ことリチウムイオン伝導性ガラスセラミックス「LICGC PW-01」は、株式市場でも大きな注目を集めています。
同社の株価は、2023年6月12日には1,251円を付けていましたが、トヨタの全固体電池実用化ニュースを受けて急騰し、6月20日には1,720円まで上昇しました。
その後は下げているものの、約1週間で+37%の上昇となっています。
2-2.トヨタ発表で全固体電池関連銘柄は全面高!【6292】カワタなど
トヨタが2027年に全固体電池を実用化する方針を発表したことを受けて、トヨタを含めた全固体電池関連銘柄はほぼ全面高となりました。
同ニュースを受けた全固体電池関連銘柄の値動きは次の通りです
・【7203】トヨタ自動車:+13%(2,069円→2,358円)
・【5706】三井金属鉱業:+10%(3,262円→3,613円)
・【6292】カワタ:+32%(965円→1,281円)
・【6584】三櫻工業:+18%(738円→878円)
・【6674】ジーエス・ユアサ コーポレーション:+12%(2,571.5円→2,894円)
・【6810】マクセル:+10%(1,487円→1,649円)
・【6955】FDK:+13%(871円→985円)
・【7004】日立造船:+10%(869円→959円)
※最大上昇率は2023年6月12日終値から7月5日までの高値の値。
この期間にはTOPIXも3%ほど上昇しましたが、トヨタの上昇が大きく寄与しており、全固体電池のニュース発表は日本株全体にも影響を与えたと言えます。
全固体電池は、日本の自動車産業やEVシフトのカギを握る重要部材であるため、今後も有力企業の参入なども含めて、タイムリーにチェックが必要なテーマ株です。
★注目ポイント |
・トヨタが2023年6月13日、EV向け全固体電池を2027年に実用化する方針を発表したことで、全固体電池関連銘柄は全面高に! |
3.全固体電池関連銘柄リスト
銘柄 | 主なサービス |
【7203】トヨタ自動車 | 全固体電池の特許数世界トップ、2027年までにEV向け全固体電池の実用化を目指す |
【6752】パナソニック ホールディングス | 全固体電池の特許数世界2位 |
【6981】村田製作所 | 全固体電池の特許数世界5位 |
【5218】オハラ | 酸化物系の固体電解質材料 |
【5706】三井金属鉱業 | 全固体電池向けの固体電解質 |
【6292】カワタ | 全固体電池の量産化でNEDOから評価 |
【6584】三櫻工業 | 米国の全固体電池企業ソリッド・パワー社に出資 |
【6674】ジーエス・ユアサ コーポレーション | 全固体電池の開発 |
【6810】マクセル | 硫化物系全固体電池、硫化物系コイン型全固体電池 |
【6955】FDK | SMD対応小型全固体電池「SoLiCell」 |
【7004】日立造船 | 宇宙分野向けに全固体電池を開発 |
4.オススメの全固体電池関連銘柄3選!
EV株の一角としても注目されるオススメの全固体電池関連銘柄を押さえておきましょう。
【7203】トヨタ自動車
市場 | 東証プライム市場 |
企業概要 | 世界的自動車企業。全固体電池などのEV戦略にも注目が集まる。 |
トヨタ自動車は、全固体電池関連銘柄の最有力銘柄です。
全固体電池の命運を握っている企業であり、トヨタの動向一つで全固体電池関連銘柄にも影響を及ぼします。
全固体電池関連銘柄であることを抜きにしても、日本を代表する銘柄として長期投資におすすめの銘柄です。
トヨタ株に投資しなくても、全固体電池関連銘柄の動向を探る上では必ずチェックしておきましょう。
【6752】パナソニック ホールディングス
市場 | 東証プライム市場 |
企業概要 | 総合家電最大手。車載用リチウムイオン電池では世界的。 |
トヨタに次ぐ大手銘柄としては、全固体電池の特許数世界2位のパナソニック ホールディングスが挙げられます。
パナソニックはトヨタと共同で全固体電池を開発していることでも知られており、EV大手テスラモーターズに電池を供給していることでも知られています。
ただ、株価は長期的にはやや低迷している点には注意しておきましょう。
【5218】オハラ
市場 | 東証スタンダード市場 |
企業概要 | デジカメ用光学レンズなどの光学ガラスのトップ企業。全固体電池材料でも注目。 |
【5218】オハラや【6292】カワタ、【6584】三櫻工業といった中小株の全固体電池関連銘柄は、全固体電池関連ニュースが入ると投機的に物色される傾向があります。
完全に期待感先行で急騰するためハイリスク・ハイリターンですが、全固体電池がマーケットで注目されている際には短期投資におすすめの銘柄です。
5.まとめ
全固体電池は、EVの課題である充電時間の長さや航続距離の短さを解決する次世代電池として期待されており、トヨタのEV戦略の切り札として多くの投資家に注目されています。
トヨタは2023年6月13日、EV向け全固体電池を2027年に実用化する方針を発表しました。
このニュースを受けて、トヨタを含む全固体電池関連銘柄は全面高となり、改めてマーケットにおける全固体電池への関心の高さを示した格好となりました。
全固体電池関連銘柄としては、【5218】オハラや【6292】カワタ、【6584】三櫻工業といった中小株が急騰しやすい傾向にありますが、長期投資では【7203】トヨタ自動車の保有が手堅いと言えます。
トヨタの全固体電池に関するニュースにはアンテナを張っておき、全固体電池関連銘柄の動向は要チェックしておきましょう。
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