必読必須の厳選3記事
新興国を中心とした人口増加と経済成長を背景に、世界の水ビジネスが急成長しています。
水ビジネス関連銘柄の株価も堅調に推移し
【4642】オリジナル設計は2.46倍!
【3024】クリエイトは1.66倍の動きが見られます。
世界の水需要は今後も右肩上がりとなることは確実であり、日本企業もニッチ分野で存在感を発揮しつつあります。
今回は、そんな水ビジネス関連銘柄に注目していきましょう!
目次
1.水ビジネス関連銘柄に期待

今回は、世界的に需要が拡大する水ビジネスに関連した銘柄に注目していきます。
1-1.水ビジネスとは?
今回、水ビジネスとして注目するのは、この中でも市場規模が大きい上下水道関連事業と産業用水関連事業です。
水が豊富な日本に住んでいると実感が湧きませんが、人口増加や経済成長が進む新興国では水の需要が急増しつつあり、深刻な水不足に陥っている地域が少なくありません。
地球上の水のほとんどが海水であり、飲み水や産業用水として利用できる淡水は地球上の水のわずか0.01%に過ぎません。
そのため、水ビジネス市場は世界的に急成長セクターとなっています。
日本総合研究所が2014年に発表した「最近の水ビジネス市場と主要プレーヤーの動向」によると、世界の上下水道関連事業の市場規模は年々増加しており、2013年時点で50.3兆円となっています。
上下水道関連事業の内訳を見ると、水道事業運営が30.9兆円、管網敷設が11.2兆円、プラント建設が8.2兆円となっています。
これらの市場は成長セクターであり、水道事業運営は年平均+9.1%、管網敷設は年平均+3.3%、プラント建設は年平均8.6%で成長を遂げています。
また、産業用水関連事業の市場規模は2013年時点で5.3兆円と、上下水道に比べると小さいものの、年平均成長率は14.1%と高い成長率を誇っています。
1-2.水ビジネス関連銘柄にはどのような銘柄があるか?
現在、世界3大水メジャーとして知られるのが、フランスのヴェオリア・ウォーターとスエズ、イギリスのテムズ・ウォーターです。この3社は「ウォーター・バロン」とも呼ばれている世界的大企業です。
残念ながら、日本にはこのクラスの水ビジネスを手掛けている企業はなく、急成長する世界の水市場の恩恵をほとんど享受できていないのが現状です。
ただ、急成長を遂げる水ビジネス市場の中には、日本企業が強みを持つニッチ分野もあります。
市場規模が大きい上下水道事業では、オゾン処理や膜処理、汚水処理といった分野では日本企業が強みを持っています。
また、淡水化技術でも日本企業は強みを持っており、海水を淡水化するために使われる濾過膜では、日東電工、東レ、東洋紡の3社が世界シェアの半分弱を占めています。
その他には、海水淡水化用ポンプで酉島製作所が世界シェアの4割を占めているなど、ニッチ分野で日本企業に商機があると見られています。
1-3.規模は大きいが、テーマ株として扱うには微妙か。
世界の水ビジネスは、2025年に100兆円規模にまで成長すると予測されており、世界株でもインフラ分野で主要セクターの一つとなっています。
ただ日本には水メジャーはなく、水ビジネス関連銘柄は非常にニッチなテーマ株に位置付けられます。
新型コロナウィルスのパンデミックの最中、原油価格の急落によって多くの石油関連株が下落しましたが、水ビジネス関連株の下落は比較的小幅に抑えられている傾向にあります。
原油はロックダウンなどで経済活動が止まってしまうと需要減は避けられませんが、水は生活をしていくための必需品であることから堅調であるとのことです。
ただ新型コロナウィルスによる世界経済の先行きは不透明であり、世界経済が低迷していることが水ビジネスにプラスに働くことはないでしょう。
日本企業は世界の水ビジネスの中では存在感が皆無であるのが現状です。
政府は2018年7月に発表した「海外展開戦略(水)」の中で、67兆円市場とされる世界の水ビジネス市場を取り組むための提案を発表しました。
この中では日本の水ビジネスを世界に売り込むべく、「我が国の技術・ノウハウのパッケージ提案」や「ソフトインフラの支援強化」などが掲げられました。
ただこの発表から2年近く経っても続報や成果発表などは全くありません。少なくとも、水ビジネス関連銘柄は国策関連で注目されてはいないと言えるでしょう。
★注目ポイント1 |
新興国の人口増加や経済成長を背景に、世界の水ビジネス市場は急速に拡大している。日本には水メジャーのような世界的企業はないが、ニッチ分野で存在感を発揮する日本企業は多い。 |
2.水ビジネス関連銘柄の推移

2-1.プラント事業や水処理装置を手掛けるオルガノ
同社は、プラント事業や水処理設備のソリューション事業を手掛けている他、電力・半導体向け純水製造装置に強みを持つことで知られています。

同社の株価は、2017年8月には2,680円を付けていましたが、2018年1月には3,900円まで上昇しました。
この1年で最大+45%の上昇となっています。ただ、高値を付けてからは下落しており、2018年8月現在は3,000円前後にまで値を落としています。
2-2.汚水処理技術に強みを持つ荏原実業
用水処理や排水処理関連事業を手掛けている【6328】荏原実業は、汚水処理に強みを持つ銘柄として注目です。
同社が持つ技術としては、「膜分離活性汚泥法」という汚水処理技術が特に注目されています。

同社の株価は、2017年8月には1,587円を付けていましたが、この1年堅調に上昇しており、2018年4月には2,480円の高値まで上昇しています。
この1年で最大+56%の上昇となっており、2018年8月現在も2,400円前後の高値圏で推移しています。
2-3.管工機材の専門商社クリエイト
配管資材や排水設備機器などの管工機材の専門商社である【3024】クリエイトは、この1年で大きく買われています。

同社の株価は、2017年8月には555円と停滞していましたが、2018年に入ってから大きく上昇していき、2018年2月には一時900円まで上昇しました。
この1年で最大+62%の上昇となり、2018年8月現在は800円前後で推移しています。
2-4.上下水道コンサルティングのオリジナル設計
上下水道や水質保全に強い建設コンサルティングの【4642】オリジナル設計も、水ビジネス関連銘柄として注目の銘柄です。

同社の株価は、2017年8月には492円の低位株でしたが、ジワジワと上昇していき、2018年1月には一時1,184円まで上昇しました。
この1年で最大2.4倍の上昇となり、2018年8月現在は900円前後で推移しています。
水ビジネス関連銘柄を4銘柄見てきましたが、外需・内需問わず、幅広い業種の水ビジネス関連銘柄がこの1年で値上がりしていることが分かります。
★注目ポイント2 |
水ビジネス関連銘柄は、プラント、汚水処理、専門商社、上下水道コンサルティングと、幅広い業種の銘柄が堅調に上昇している。 |
3.主要水ビジネス関連銘柄チェックリスト

水ビジネス関連銘柄より厳選した注目株をチェックしておきましょう。
銘柄 | 主なサービス |
【2325】NJS | 上下水道コンサルティング |
【3024】クリエイト | 排水・汚水関連管工機材の卸売 |
【3101】東洋紡 | 淡水化用濾過膜 |
【3402】東レ | 淡水化用濾過膜 |
【4642】オリジナル設計 | 上下水道コンサルティング |
【6326】クボタ | プラント建設 |
【6328】荏原実業 | 汚水処理(膜分離活性汚泥法) |
【6331】三菱化工機 | 汚水処理(膜分離活性汚泥法) |
【6332】月島機械 | 汚水処理装置 |
【6363】酉島製作所 | 海水淡水化用ポンプ |
【6368】オルガノ | 水処理装置 |
【6403】水道機工 | 膜処理機器 |
【6988】日東電工 | 淡水化用濾過膜 |
【7925】前澤化成工業 | 上下水道機材 |
【9551】メタウォーター | オゾン発生装置 |
★注目ポイント3 |
水ビジネス関連銘柄を抽出してみると、水ビジネスのニッチ分野を手掛けている銘柄が数多く並ぶ。 |
4.オススメの水ビジネス関連銘柄3選!
【9551】メタウォーター
市場 | 東証一部 |
企業概要 | 上下水処理設備工事大手。 |
メタウォーターは、上下水処理設備工事の大手企業であり、日本株を代表する水ビジネス関連銘柄です。上下水道の整備に欠かせないオゾン発生装置「オゾナイザ」に定評があることでも知られています。
株価は非常に好調であり、新型コロナ相場の中で上場来高値を更新しています。日本株で水ビジネス関連銘柄に投資したい場合は、こちらの銘柄を選んでおけば間違いありません。
【6403】水道機工
市場 | 東証ジャスダック |
企業概要 | 浄水処理施設の設計・施工・運転・維持管理を手掛ける。 |
水道機工は、東レグループの企業で、官需向けの浄水処理施設事業を手掛けている水ビジネス関連銘柄です。特に、膜ろ過設備には定評があり、国内トップクラスの技術力を保有しています。
新興銘柄であるためリスクが高い銘柄ではありますが、株価は2012年から一貫した右肩上がりのチャートとなっています。
【6363】酉島製作所
市場 | 東証一部 |
企業概要 | エネルギー用ポンプに強みを持つポンプ大手。 |
酉島製作所は、海水淡水化用ポンプで世界シェアの4割を占めていることで知られるポンプ専業メーカーです。世界で戦える水ビジネス企業ですが、株価は低迷しており、長らく700円から1,200円のボックス圏で推移し続けています。
5.まとめ
水ビジネス関連銘柄は、プラント、汚水処理、専門商社、下水道コンサルティングといった幅広い業種の銘柄がこの1年で堅調な値上がりを見せています。
人口増加や経済成長を背景とした世界の水不足は深刻であり、水ビジネス市場が今後更に拡大していくことは間違いありません。
水メジャーのような世界的存在感を持つ企業は東証にはないですが、これからもニッチ分野を中心に日本企業が商機を拡大していくことが期待されます。
水メジャーの日本進出や水関連の法整備といった水ビジネス関連ニュースは、チェックしておきましょう。
厳選テンバガー狙いの3銘柄を無料で!

分析者が精査済みの短期急騰期待が出来る低リスク3銘柄情報を先行配信しております。
サポート体制には自信があり、銘柄相談も無料にて承っておりますので是非ご活用下さい。厳選3銘柄も先行配信しております。