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【7011】三菱重工業は+55%!【1963】日揮ホールディングスは+66%!
2022年に入ってから、米国FRBの利上げ観測を受けた日米金利差利拡大やウクライナ情勢による資源高を受けて円安が急速に進行しています。
ドル円の為替相場は、2015年に付けた1ドル125円の「黒田ライン」を突破していくかどうかに注目が集まるとともに、円安メリット関連銘柄にも注目が集まりそうな情勢です。
円安メリット関連銘柄に注目していきましょう!
目次
1.円安メリット関連銘柄とは?

米国の利上げによる日米金利差拡大を受けて円安が止まらず、円安メリット関連銘柄が注目される相場展開になってきそうです。
1-1.円安メリットとは?
製造業を中心とする輸出企業にとって、円安は収益拡大要因と判断されます。
例えば、1ドル100円から1ドル110円まで円安ドル高が進行した場合には、海外で1製品1ドル100円で販売していたものが1ドル110円で売られるようになるため、円ベースでの売上高が拡大することになります。

東証の上場企業には「海外売上高比率」が高い大企業が多いため、円安の恩恵を受ける銘柄は多く、マーケットでは円安は好材料として受け止められることが少なくありません。
さらに、円安になることによって、東証の約7割を占める外国人投資家にとっては日本株が割安となるため、日本株全体が買われる効果もあります。
ただ一方で、円安になることによって輸入による原材料費の高騰に繋がる点はデメリットとなり、特に石油やLNG(液化天然ガス)価格の高騰は日本経済にとってはマイナスです。
また、日本企業は輸出ではなく海外工場進出を進めているため、かつてほどは円安のメリットが受けられない構造になっていることも指摘されています。
1-2.日米金利差利拡大や資源高を受けて円安が急速に進行している
長期的なドル円為替チャートを確認しておきましょう。
ドル円は、2012年12月のアベノミクスから円安が進み、2015年6月5日には一時1ドル125円85銭まで円安が進みました。
その後は1ドル100~115円程度で長らく推移してきましたが、2020年3月のコロナショック以降は円安が進行しています。
2020年3月には一時1ドル101円台の円高となっていましたが、その後は一貫して円安となっており、2022年3月28日には一時1ドル125円台まで円安が進みました。
特に、2022年3月には、1ドル115円から1ドル125円まで急速な円安が進行しています。
今回の円安の背景にあるのは、日米金利差利拡大と資源高です。
米国FRBは、米国で進む急激なインフレを抑えるためにゼロ金利を解除して利上げを進めています。
ドルが利上げすれば、ゼロ金利の円を売って、金利が付くドルを買う動きが強まるため、円高ドル安が進行することになります。
また、ロシアのウクライナ侵攻を受けた資源高によって日本の貿易赤字が拡大していることも、円安が加速した一因になっていると考えられます。
2015年6月に付けた1ドル125円は「黒田ライン」とも呼ばれており、この水準を突破して円安が進行していくかどうかが今後の焦点です。
国債を大量に発行している日銀が利上げに踏み切ることができないとなれば、「黒田ライン」を突破してさらなる円安が進行していくこともあり得る情勢です。
1ドル125円を超えて、さらなる円安が進んだ場合には、日銀の対応にも注目が集まります。
円安メリット関連銘柄が注目される地合いとなってきそうですが、さすがに限度を超えた円安となれば、円安メリットよりも円安デメリットが嫌気される展開になる可能性には注意しておきましょう。
★注目ポイント1 |
・円安メリット関連銘柄とは、円安で業績に恩恵を受けるテーマ株。製造業など「海外売上高比率」が高い輸出企業。 ・ドル円為替相場は、2020年3月のコロナショック以降は円安ドル高が進んでいる。2022年3月には、日米金利差利拡大や資源高を受けて1ドル115円から1ドル125円まで円安が急速に進行した。 ・2015年6月に付けた1ドル125円の「黒田ライン」が突破されるかどうかが焦点で、突破した場合には日銀の対応に要注目。 |
2.円安メリット関連銘柄が上昇する理由と過去に上がった銘柄

2-1.円安+資源高で大きく上昇!【1963】日揮ホールディングス
世界各地で石油やLNGプラントを手掛けるエンジニアリング企業の【1963】日揮ホールディングスは、資源高の恩恵を受ける資源株でありかつ、円安の恩恵を受ける円安メリット関連銘柄でもあります。
同社の2021年の海外売上高比率は60%となっています。

同社の株価は、2022年1月始めには975円を付けていましたが、資源高を受けて買われ、3月14日には1,622円まで上昇。
2022年に入ってからの3ヶ月弱で最大+66%の上昇率となっています。
2-2.円安メリット防衛株!【7011】三菱重工業
重工業最大手の【7011】三菱重工業は、ウクライナ情勢で注目される防衛株でありかつ、海外売上高比率が高い円安メリット関連銘柄でもあります。
同社の2021年の海外売上高比率は47%となっています。

同社の株価は、2022年1月始めには2,700.5円を付けていましたが、一貫して上昇し続けており、3月28日には4,206円まで上昇しました。
2022年の3ヶ月弱で最大上昇率+55%となっています。
ただ、上記2銘柄の上昇は目立ちますが、2022年の円安メリット関連銘柄は【7203】トヨタや【6981】村田製作所など多くの銘柄は乱高下となっています。
2022年4月以降、1ドル125円の「黒田ライン」が突破されて円安が進行していくのかどうか、政府や日銀の対応も含めて要チェックしておくようにしましょう。
★注目ポイント2 |
・2022年の円安メリット関連銘柄は、資源高やウクライナ情勢で買われた【1963】日揮ホールディングスや【7011】三菱重工業は大きく上げたが、多くの銘柄は乱高下となっている。 ・2022年4月以降、円安がどの程度まで進むのか、政府や日銀の対応なども含めて要チェックしておくようにしよう。 |
3.円安メリット関連銘柄リスト

銘柄 | 備考 |
【7203】トヨタ自動車 | 自動車、海外売上高比率75% |
【7272】ヤマハ発動機 | 自動車・二輪車、海外売上高比率86% |
【7267】ホンダ | 二輪車、海外売上高比率91% |
【6981】村田製作所 | 電子部品、海外売上高比率92% |
【6762】TDK | 電子部品、海外売上高比率92% |
【7731】ニコン | カメラ・半導体製造装置、海外売上高比率84% |
【6594】日本電産 | モーター、海外売上高比率88% |
【6141】DMG森精機 | NC旋盤・マシニングセンタ、海外売上高比率84% |
【6301】コマツ | 建設機械、海外売上高比率82% |
【6869】シスメックス | 検体検査機器・試薬、海外売上高比率84% |
※海外売上高比率の値は四季報ONLINEより。
4.注目の円高メリット関連銘柄の3選

円安局面に強いオススメの円安メリット関連銘柄を押さえておきましょう。
【7203】トヨタ自動車
市場 | 東証一部(プライム市場) |
企業概要 | 世界的自動車メーカー。EV車に注力方針。 |
トヨタ自動車は、日本株の基本となる銘柄であり、代表的な円安メリット関連銘柄でもあります。海外売上高比率が高い代表的企業です。
2030年までに世界でのEV販売台数を年間350万台とする目標を示したことでも注目されます。
【6981】村田製作所
市場 | 東証一部(プライム市場) |
企業概要 | セラミックコンデンサなどで世界トップの電子部品メーカー。 |
村田製作所は、代表的な電子部品メーカーとして知られていますが、海外売上高比率が90%を超える円安メリット関連銘柄です。
2022年はハイテク株が売られる流れを受けて株価下落していますが、3月中旬以降は持ち直しています。
【7272】ヤマハ発動機
市場 | 東証一部 |
企業概要 | パスタなどに強い製粉最大手。 |
ヤマハ発動機は、海外売上高比率90%超えとなっている円安メリット関連銘柄です。
世界的な二輪車メーカーとして知られており、ホンダに次ぐ世界2位のシェアを誇ります。
同社は高配当株となっており、2022年3月28日時点の配当利回りは4.30%となっています。
5.まとめ
2022年に入ってから、米国FRBの利上げ観測による日米金利差利拡大やウクライナ情勢による資源高を受けて円安が急速に進行しており、2015年に付けた1ドル125円の「黒田ライン」を突破するかどうかに注目が集まります。
2022年は全世界的にハイテク株が売られた影響もあり、海外売上高比率が高い製造業を中心とする円安メリット関連銘柄は大きく動いてはいません。
2022年3月中旬以降は、円安メリット関連銘柄に買い戻しが入る動きが出てきており、今後のドル円相場から目が離せない状況は続きそうです。
ただ、円安が急速に進行してしまうと、資源高もあるため、円安のデメリットが嫌気される展開になる可能性には注意が必要です。
ドル円相場や日銀の対応といったニュースにはアンテナを張っておき、円安メリット関連銘柄の動向は要チェックしておきましょう。
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