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黒鉛電極関連主要4銘柄全てが2~4倍の値上がり。
世界的な鋼材需要の回復による需要増と、原産国である中国での環境規制による供給減が重なり、黒鉛電極市況が暴騰しています。
黒鉛電極の需要は今後も強いと見られており、黒鉛電極市況に更なる暴騰が起こってもおかしくありません。
黒鉛電極に関するニュースや市況動向と、関連する銘柄に注目していきましょう。
1.高騰する黒鉛電極市況
世界的な鋼材需要の高まりと電気炉需要の高まり、中国での環境規制の影響から、黒鉛電極市況が暴騰しています。
1-1.黒鉛電極とは?
黒鉛電極とは
鉄くず(スクラップ)を溶かして銅や鉄を生産するときに電極として使用されている素材 鉄を作る方法には高炉方式と電気炉方式がありますが、前者は溶鉱炉で鉄鉱石から鉄を作るのに対し、後者はスクラップからリサイクルして鉄を作ります。
電気炉のメリットとしては、環境保護・リサイクルの観点で有利であり、高炉に比べて設備費・消費エネルギーが少ない点が挙げられます。
電気炉内の温度は約1600℃にもなりますが、このような高温化で導電体として使用できる工業素材は黒鉛しかありません。
現在、世界的に鋼材需要が拡大している中で、世界的な環境保護への関心の高まりから、鉄鋼生産に占める電気炉の割合が増加しています。
一方、2017年には、黒鉛電極の多くが生産される中国で環境規制により生産量が大きく減りました。
このような背景から、2017年には黒鉛電極市況が暴騰し、値上げへの期待から黒鉛電極関連銘柄も軒並み高騰しました。
2018年5月現在は黒鉛電極市況はやや一服した感じですが、黒鉛電極の原料であるニードルコークスはリチウムイオン電池にも使われることから、市況が更に高騰する可能性は残っています。
1-2.黒鉛電極関連銘柄とは?
今後の市況動向も注目される黒鉛電極の関連銘柄を見ていきましょう。
世界的な鉄鋼需要の高まりと電気炉需要の高まり、中国での環境規制による供給不足を背景に市況が高騰。
それらによって、黒鉛電極の2018年の国際価格は2017年価格の3倍に決定されました。
黒鉛電極価格の高騰は、黒鉛電極を手掛けている銘柄にとっては大きな増益要因として期待されたことから、この1年間で黒鉛電極関連銘柄は軒並み大きな上昇となりました。
関連銘柄の価格動向について詳しくは後から見ていきますが、黒鉛電極の生産を手掛けている銘柄は4銘柄あります。
【4004】昭和電工、【5301】東海カーボン、【5302】日本カーボン、【5304】SECカーボンの4銘柄が、黒鉛電極関連銘柄として注目されている銘柄となっています。
いずれの銘柄も、この1年で2倍以上に高騰しており、今後も要注目の銘柄群であると言えます。
今後も、中国の環境規制を始めとする黒鉛電極に関するニュースや黒鉛電極市況の動向にはアンテナを張っておき、この4銘柄の値動きは必ずチェックしておきましょう。
★注目ポイント1 |
黒鉛電極は、世界的な鋼材需要増加と電気炉割合の増加、中国の環境規制による供給減により、この1年で市況価格が暴騰した。黒鉛電極関連銘柄としては4銘柄に注目! |
2.黒鉛電極関連銘柄はこの1年で軒並み高騰
黒鉛電極関連銘柄は、黒鉛電極市況の高騰を受けて、この1年で大きな値上がりをしています。
2-1.黒鉛電極の世界トップシェアを持つ昭和電工
石化・アルミ大手の化学メーカー【4004】昭和電工は、黒鉛電極関連銘柄の筆頭に挙げられる銘柄です。
同社は、世界中に黒鉛電極の製造拠点を有しており、世界シェアの3割を占める黒鉛電極のリーディングサプライヤーとして知られています。
特に、2017年9月にドイツの黒鉛製品メーカーであるSGLカーボン社を買収したことで、益々盤石なグローバル事業基盤が築かれることが期待されます。
同社の株価は、2017年5月初めには2,132円を付けていましたが、黒鉛電極市況の高騰に合わせるかのように上昇していき、2018年1月初めには一時5,480円を付けました。
この期間に2.5倍以上の上昇となりましたが、その後は黒鉛電極市況がやや軟化したことから値を下げており、2018年5月現在は3,800円前後で推移しています。
現在は黒鉛電極市況も調整局面に入っている状況ですが、黒鉛電極需要が今後益々高まる可能性は高く、高値を更新して更に上昇していってもおかしくありません。
2-2.黒鉛電極世界シェア4位となった東海カーボン
自動車向けカーボンブラックやファインカーボンで世界をリードする【5301】東海カーボンも、黒鉛電極関連銘柄として注目される銘柄です。
同社は、昭和電工がSGLカーボン社を買収する際に、アメリカの子会社SGL GE社の買収に対してアメリカ政府の許可が出なかったことから、昭和電工に代わってSGL GE社を買収しました。
SGL GE社を買収したことによって、同社の黒鉛電極の世界シェアは第4位にまで上がりました。
同社の株価は、2017年5月初めには488円の低位株でしたが、この1年を通して上昇し続けていき、2018年2月には一時2,016円にまで上昇しました。この1年で4倍以上の上昇となりました。
その後は一時1,300円割れまで下落し、2018年5月現在は1,500円前後で推移しています。
★注目ポイント2 |
黒鉛電極関連銘柄4社は、この1年でいずれも上昇した。今後も黒鉛電極市況とともにその動向が注目される。 |
3.主要黒鉛電極関連銘柄チェックリスト
黒鉛電極関連銘柄より厳選した注目株をチェックしておきましょう。
銘柄 | 株価 | 主なサービス |
【4004】昭和電工 | 3,730円 | 黒鉛電極の製造 |
【4088】エア・ウォーター | 2,130円 | ニードルコークス |
【4188】三菱ケミカルホールディングス | 1,045円 | ニードルコークス |
【5020】JXTGホールディングス | 700円 | ニードルコークス |
【5301】東海カーボン | 1,479円 | 黒鉛電極の製造 |
【5302】日本カーボン | 5,380円 | 黒鉛電極の製造 |
【5304】SECカーボン | 6,890円 | 黒鉛電極の製造 |
【5401】新日鐵住金 | 2,400円 | 電気炉メーカー |
【5411】JFEホールディングス | 2,345円 | 電気炉メーカー |
【5423】東京製鐵 | 909円 | 電気炉メーカー |
※株価は2018年5月2日終値で算出
★注目ポイント3 |
黒鉛電極関連銘柄としては、原料であるニードルコークスを扱う商社や電気炉メーカーも挙げられるが、やはり注目すべきは黒鉛電極を製造している4銘柄。 |
4.黒鉛電極関連銘柄の上昇率ランキングTOP3!
過去1年間の安値から高値までを算出し、最も上昇率の高かった黒鉛電極関連より上位3銘柄を発表致します。
※2017年5月2日~2018年5月2日の1年で算出
4-1.第1位【5301】東海カーボン
上昇率 | 3.9倍(安値:509円 → 高値:2,016円) |
市場 | 東証一部 |
RSI | 60.26(やや買われている) |
4-2.第2位【5304】SECカーボン
上昇率 | 3.2倍(安値:2,680円 → 高値:8,790円) |
市場 | 東証二部 |
RSI | 54.33(売り買い均衡) |
4-3.第3位【4004】昭和電工
上昇率 | 2.7倍(安値:2,011円 → 高値:5,480円) |
市場 | 東証一部 |
RSI | 43.7(やや売られている) |
※RSIは2018年5月2日終値より算出
★注目ポイント4 |
やはり、黒鉛電極関連の主要4銘柄が上昇率上位を独占しました。日本カーボンは4位となりましたが、4銘柄は今後の動きにも注目したい。 |
5.まとめ
主要4社がいずれも高騰したことから明らかなように、黒鉛電極関連銘柄はこの1年注目されたテーマ株の一つです。
ただ、中国の大手企業が黒鉛電極を増産する計画が伝えられたことや、ニードルコークスの需給が緩和される予測が出されたことなどから、調整局面に入る場面も見られます。
しかし、世界的な景気回復を背景にした鋼材需要の高まりや、環境保護意識の高まりによる電気炉需要の高まりといったトレンドが今後も継続する可能性は十分あります。
それらのことからも、中国の環境規制を始めとする黒鉛電極に関するニュースや黒鉛電極市況の動向にはアンテナを張っておきましょう。
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