必読必須の厳選3記事
新型MIRAI発表で【7203】トヨタ自動車は+10%!【8088】岩谷産業は+98%!【3441】山王は+425%!!
世界的な環境政策重視の流れから、日本政府は水素エネルギーを積極活用する方針を示したことで、水素を手掛ける銘柄で構成される燃料電池車(FCV)関連銘柄が買われています。
燃料電池車(FCV)は水素ステーションのインフラ問題などがネックとなるものの、電気自動車(EV)に比べて航続距離が長く、補給時間が短いなど強みも多くあります。
燃料電池車(FCV)関連銘柄に注目していきましょう!
1.燃料電池車(FCV)関連銘柄とは?
日本政府が水素エネルギー推進の方針を打ち出したこともあり、燃料電池車(FCV)に大きな注目が集まっています。
1-1.燃料電池車(FCV)とは?
なおそもそも燃料電池とは、水素と酸素を化学反応させて発電する電池のことです。
ガソリン車がガソリンスタンドで燃料を補給するように、燃料電池車(FCV)は水素ステーションで燃料となる水素を補給する必要があります。
燃料電池車(FCV)のメリットは、発電時に水(水蒸気)しか発生させず、温室効果ガスや有害物質を排出しないため環境に優しいことが挙げられます。
また、水素エネルギーはガソリンに比べてエネルギー効率が高い、騒音が小さい、電気自動車(EV)のように長時間の充電をする必要がない点などもメリットです。
一方、燃料電池車(FCV)の最大のデメリットは、水素ステーションインフラが絶対的に少ないことです。
また燃料電池車(FCV)は多くの自動車メーカーで研究段階に留まっているため生産台数が少なく、車両価格が高い点もネックとなります。
2020年時点で市販されている燃料電池車(FCV)は、トヨタのMIRAI、ホンダのCLARITY FUEL CELL、韓国ヒュンダイのNEXOの3車種しかありません。
燃料電池車(FCV)は次世代自動車として期待されてはいるものの、電気自動車(EV)に比べると大きく遅れている点は否めません。
1-2.水素はテーマ株として大きな注目を集める!燃料電池車(FCV)は?
2020年秋には世界中でEVシフトが進むなど環境政策が注目され、日本政府は水素エネルギーを次世代エネルギーとして推進していく方針を示したことから、マーケットで水素が大きな注目を集めることになりました。
菅総理は2020年12月4日の総理記者会見の中で、「無尽蔵にある水素を新たな電源と位置づけ、大規模で低コストの水素製造装置を実現します。水素飛行機や水素の運搬船も開発します」と発言。
2020年12月8日には、政府は2030年までに国内の水素利用量を国内電力の1割に相当する1,000万トン規模を目標とするよう調整に入ったと報じられました。
インパクトのある水素目標方針を受けて、マーケットでは多くの水素関連銘柄が急騰する”水素相場”が到来。
さらに2020年12月9日、トヨタ自動車は新型燃料電池車「新型MIRAI」を発表しました。
「新型MIRAI」の最大の特徴は、1回の水素補給で走れる航続距離が850kmと長いことです。ただ、価格は710万円と高額となっています。
※なお、アメリカのEV大手テスラモーターズの主力車種「テスラ・モデル3」は、航続距離430~580km、価格は511万円からとなっています。
2020年12月は”水素相場”となりましたが、この流れで燃料電池車(FCV)にも注目が集まることが期待されます。
★注目ポイント1 |
・燃料電池車(FCV)は航続距離や補給時間では電気自動車(EV)より優れるが、水素ステーションが少なく、車両価格が高い点が普及の壁となっている。 ・2020年12月は、水素関連銘柄が相次いで急騰する”水素相場”が到来。燃料電池車(FCV)も注目される? |
2.燃料電池車(FCV)関連銘柄が上昇する理由と過去に上がった銘柄
燃料電池車(FCV)関連銘柄の株価動向を見ていきましょう。
2-1.新型「MIRAI」を発表!【7203】トヨタ自動車
世界的自動車メーカーの【7203】トヨタ自動車は、世界中の株式市場を見回しても数少ない燃料電池車(FCV)関連銘柄です。
前述した通り、トヨタは2020年12月9日に新型燃料電池車「新型MIRAI」を発表しました。
2020年のトヨタ株の値動きを見てみると、2020年初めには7,599円を付けており、コロナショックでは3月13日に5,771円まで下落。その後はジワジワと株価を戻していき、12月17日には8,045円まで戻しました。
特に「新型MIRAI」の発表からは大きく上昇しています。発表前の12月8日には7,199円を付けていましたが「新型MIRAI」発表を受けて上昇し、12月17日に8,045円の高値を付けました。
「新型MIRAI」の発表から10日でトヨタ株は+10%以上の値上がりとなり、この上昇によってコロナショック前の株価を取り戻しました。
水素相場の影響でトヨタも買われたと見てよいのではないでしょうか?
ただトヨタは同時期に、電気自動車(EV)で注目される「全固体電池」に関するニュースでも買われており、むしろこちらの方が材料視された向きもあります。
いずれにしても、トヨタは次世代環境車では最重要企業となることは間違いありません。
2-2.東証を代表する水素株!【8088】岩谷産業
マーケットでは、実質的に燃料電池車(FCV)関連銘柄=水素関連銘柄と認識して問題ありません。
LPGなどを手掛けるガス商社の【8088】岩谷産業は、東証を代表する水素関連銘柄であり、燃料電池車(FCV)関連銘柄にも位置付けられます。
同社は圧縮水素・液化水素で国内トップシェアを誇り、液化水素では100%のシェアを有しています。
同社の株価は、2020年1月初めには3,715円を付けており、コロナショックでは3,260円まで下落しました。その後は反発し、3,000円台後半で横ばい推移。
9月末時点では3,945円を付けていました。
2020年10月からはクリーンエネルギーが注目された流れで水素関連銘柄の代表格として買われ、12月の水素相場では一段高に。
12月14日には6,480円まで上昇して、上場来高値を更新しています。
2020年の最大上昇率はコロナショックから見て+98%ですが、上昇分のほとんどは環境株が買われた2020年10月以降の上昇によるものです。
同社以外にも燃料電池車(FCV)関連銘柄として注目される水素株は大きく買われており、岩谷産業と並んで注目の【6331】三菱化工機が+149%、「水素透過膜」で注目の【3441】山王は+425%などとなっています。
※いずれも2020年安値から高値の値。
水素関連銘柄の2020年の上昇分のほとんどが、2020年12月の急騰によるものです。
★注目ポイント2 |
・燃料電池車(FCV)関連銘柄は、水素がマーケットで大きな注目を集めた2020年12月に大きく買われた。 |
3.燃料電池車(FCV)関連銘柄リスト
燃料電池車関連銘柄より厳選した注目株をチェックしておきましょう。
銘柄 | 主なサービス |
【3441】山王 | 「水素透過膜」の特許取得 |
【4088】エア・ウォーター | 水素ガス発生装置「VH」 |
【4406】新日本理化 | 高圧水素化やシス・トランス異性体を制御した水素化などの水素受託事業 |
【5659】日本精線 | パラジウム合金圧延箔を使った水素分離膜モジュール |
【5922】那須電機鉄工 | 空温式水素吸蔵合金システム(MH-QUONクーオン) |
【6331】三菱化工機 | 小型オンサイト型水素製造装置「HyGeia」や水素ステーション |
【6391】加地テック | 燃料電池用高圧水素ガスコンプレッサ |
【7203】トヨタ自動車 | 燃料電池車「新型MIRAI」 |
【7267】ホンダ | 燃料電池車「CLARITY FUEL CELL」 |
【8088】岩谷産業 | 圧縮水素・液化水素で国内トップシェア |
★注目ポイント3 |
燃料電池車(FCV)関連銘柄を抽出してみると、トヨタを始めとする燃料電池車メーカー、水素ステーション関連銘柄、水素技術関連銘柄の3つに大別される。 |
4.オススメの燃料電池車(FCV)関連銘柄3選!
水素社会の実現に向けてオススメの燃料電池車(FCV)関連銘柄を抑えておきましょう。
【7203】トヨタ自動車
市場 | 東証一部 |
企業概要 | 世界的自動車メーカー。ハイブリッド車に強み。 |
トヨタ自動車は、燃料電池車(FCV)関連銘柄としては絶対に外せません。水素ステーションのインフラ整備が進むかどうかは、新型MIRAIに掛かっていると言って間違いないでしょう。
また、電気自動車(EV)で注目される全固体電池では世界で最も進んでいることで知られており、トヨタのEVの切り札として期待されます。燃料電池車(FCV)・電気自動車(EV)のいずれにおいても、トヨタの動向に注目です。
【3441】山王
市場 | 東証ジャスダック |
企業概要 | 金属表面処理加工のリーディングカンパニー。 |
山王は、金属表面処理加工事業を柱としていますが、近年は水素関連銘柄および燃料電池車(FCV)関連銘柄として注目されている銘柄です。
「水素透過膜」という水素技術の特許を取得したことを発表しており、水素ステーションに欠かせない技術になるのではないかと注目が集まっています。
ただ、新興銘柄であり、ハイリスク・ハイリターンであることには注意が必要です。単純な値上がり率で見ると2020年に最も大きく上昇した水素株ですが、コロナショック時には一時300円台の低位株となっていました。
【8088】岩谷産業
市場 | 東証一部 |
企業概要 | 産業・家庭用ガス商社。水素では国内トップシェア。 |
岩谷産業は、圧縮水素・液化水素で国内トップシェアを誇り、燃料電池車(FCV)関連銘柄としても注目される代表的な水素株です。
水素株としては最も王道の銘柄となります。同じく、東証一部を代表する水素株である【6331】三菱化工機も抑えておきましょう。
5.まとめ
燃料電池車(FCV)関連銘柄に位置付けられる水素株は、日本政府が水素を次世代エネルギーとする方針を示した2020年12月に大きく買われています。
ただ、マーケットでは「水素エネルギー」に注目が集まっているのであり、燃料電池車(FCV)が注目されているとまでは言えないというのが現実的な見方ではないでしょうか?
アメリカのEV大手テスラモーターズの時価総額がトヨタを抜いたことは、2020年の株式市場で起こった衝撃的な出来事であり、燃料電池車(FCV)が電気自動車(EV)より注目されていると見るのは難しいものがあります。
ただ、燃料電池車(FCV)は、航続距離や補給時間など電気自動車(EV)が弱点としている点では強く、この点がユーザーにどのように評価されるかです。
今後も水素ステーションの整備といった燃料電池車(FCV)に関するニュースにはアンテナを張っておき、燃料電池車(FCV)関連銘柄は要チェックしておきましょう!
厳選テンバガー狙いの3銘柄を無料で!
分析者が精査済みの短期急騰期待が出来る低リスク3銘柄情報を先行配信しております。
サポート体制には自信があり、銘柄相談も無料にて承っておりますので是非ご活用下さい。厳選3銘柄も先行配信しております。