輸出関連銘柄は急激な円安が追い風!自動車や半導体製造装置など日本株の強みを押さえよう。

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【7733】オリンパスは+60%!【7731】ニコンは+68%!【2788】アップルは+149%!【7211】三菱自動車は+152%!

日米金利差の拡大や貿易赤字の拡大を背景に進む急激な円安を受けて、輸出関連銘柄が注目を集めるフェーズになっています。

ウクライナ情勢による資源高で貿易赤字拡大のニュースが取り上げられていますが、その裏で輸出額も過去最高水準となりました。

日本の主要輸出品目は自動車や半導体製造装置で、輸出関連銘柄は日本株を代表するおすすめ銘柄が揃っています。

輸出関連銘柄に注目していきましょう!

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1.輸出関連銘柄とは?

 

2022年に急激に進む円安を受けて、輸出関連銘柄に注目が集まっています。

1-1.輸出関連銘柄とは?

輸出関連銘柄とは
海外への輸出比率が高い銘柄を指すテーマ株です。

投資において輸出比率として参照されることが多い指標としては、「海外売上高比率」があります。

「海外売上高比率」とは、売上高のうち海外での売り上げの割合を示したもので、「会社四季報」では【海外】の項目に記載されています。

日本経済は内需7割、外需3割ですが、東証の上場企業に限ると、この数値が逆転します。

日本経済が人口減少で低迷していても、日経平均やTOPIXはそこまで低迷していないのは、東証の主力銘柄は海外売上高比率が大きい輸出関連銘柄で構成されていることが無関係ではありません。

海外売上高比率が高い輸出関連銘柄は、円安になると日本円換算した業績が良くなるため、円安メリットの恩恵を受けることになります。

例えば、1ドル100円から1ドル120円まで円安ドル高が進行した場合には、海外で1ドル100円で販売していた製品が1ドル120円で売られるようになり、円ベースでの売上高が拡大するためです。

総務省が発表しているデータから、日本の輸出について押さえておきましょう。

2021年の日本の輸出総額は83兆914億円となり、2020年の68兆4,005億円から大きく伸びました。

日本の輸出上位品目は、自動車(12.9%)、半導体等電子部品(5.9%)、鉄鋼(4.6%)、自動車部品(4.3%)、半導体等製造装置(4.0%)となっており、自動車と半導体関連が強いことが分かります

日本の主な輸出相手国は、中国(21.6%)、アメリカ(17.8%)、台湾(7.2%)、韓国(6.9%)、香港(4.7%)となっています。

1-2.2022年の急激な円安を受けて輸出は拡大している

2022年は、日米金利差の拡大や、ウクライナ情勢を受けた資源高による貿易赤字の拡大などを受けて、急速な円安が進んでいます。

経済ニュースでは、貿易赤字の拡大が取り上げられることが多くなっていますが、これはウクライナ情勢による資源高によるものです。

資源輸入による貿易赤字が拡大している一方で、円安を恩恵とする輸出も拡大しています。

財務省が2022年9月15日に発表した2022年8月の貿易統計速報では、輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は-2兆8,173億円と、単月では過去最大の赤字額となりました。

輸入額は前年同月比+49.9%増の10兆8,792億円となった一方で、輸出額は前年同月比+22.1%増の8兆619億円となりました。

特に、自動車の輸出額は+39.3%増、中国向けなどの半導体等製造装置も+22.4%増となっています。

今回の急激な円安は、物価高などデメリットの方が強く、既に多くの輸出企業が現地に進出するなどして以前ほど円安の恩恵を受けられないとも指摘されています。

とはいえ、輸出額が増えていることは確かであり、円安によって輸出関連銘柄がある程度買い支えられている面があると考えてよいでしょう。

ただ、輸出で伸びているのは自動車や半導体製造装置といった日本企業に競争力のある製品であり、円安に頼らず、円高であっても輸出が伸びる状態が理想的であることは言うまでもありません。

★注目ポイント1
・輸出関連銘柄とは、「海外売上高比率」が高い銘柄のこと。円安メリット受けやすいことが特徴。
・2022年に進む急激な円安や資源高を受けて過去最大の貿易赤字となっているが、輸出額も増えている。

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2.輸出関連銘柄が上昇する理由と過去に上がった銘柄

 

2022年に買われている輸出関連銘柄を見ていきましょう。

2-1.中古車輸出で上昇!【2788】アップル

東南アジア向け中古車輸出を手掛ける【2788】アップルは、輸出関連銘柄に位置付けられる中古車株です。

同社は、中古車買い取り専門店「アップル」で有名ですが、事業の柱は東南アジア向け中古車輸出で、2021年12月時点の海外売上高比率は54%となっています。

半導体不足による新車生産の遅れから中古車市場は過去最高レベルの価格水準となっていることもあり、同社の株価は乱高下しています。

同社の株価は、2021年急騰の反動から、2022年3月8日には173円まで下落したものの、9月12日には431円まで上昇して、コロナ後の最高値を更新。

2022年の最大上昇率は+149%となっています。

自動車セクターでは、海外売上高比率81%の【7211】三菱自動車も、2022年に253円→638円の最大+152%の上昇率となっています。

とはいえ、トヨタやホンダ、デンソーといった自動車株全般は世界株安の影響で2022年には下げが目立つ状況となっており、円安などを受けて低位株の自動車セクターが反応したと言えます。

2-2.2022年はカメラやレンズが強い!【7731】ニコンなど

2022年に上昇している輸出関連銘柄としては、次のような銘柄が上げられます。

・【7731】ニコン(海外売上高比率82%):+68%(1,052円→1,774円)
・【7733】オリンパス(海外売上高比率84%):+60%(1,998円→3,198円)
※上昇率は2022年1月以降の安値からその後の高値の値。

カメラ・レンズを手掛けている輸出関連銘柄のニコン・オリンパスが強くなっています。

ただ、自動車や半導体製造装置、産業用機械、電子部品など輸出関連銘柄の多くは、2022年は世界株安の影響を受けて下げている銘柄が目立つ状況です。

 
★注目ポイント2
・2022年は、一部の輸出関連銘柄は大きく上げているが、全体的には世界株安の影響で下げている銘柄が目立つ。

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3.輸出関連銘柄リスト

 

銘柄備考
【7203】トヨタ自動車自動車、海外売上高比率80%
【7267】ホンダ自動車・二輪車、海外売上高比率84%
【6902】デンソー自動車部品、海外売上高比率58%
【8035】東京エレクトロン半導体製造装置、海外売上高比率88%
【6857】アドバンテスト半導体検査装置、海外売上高比率96%
【6723】ルネサスエレクトロニクス半導体メモリ、海外売上高比率68%
【6594】日本電産モーター、海外売上高比率88%
【6758】ソニーグループAV機器・イメージセンサー・エンタメなど、海外売上高比率72%
【6954】ファナック産業用機械・ロボット、海外売上高比率85%
【6981】村田製作所電子部品、海外売上高比率91%

※海外売上高比率の値は四季報ONLINE(https://shikiho.jp/)より。

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4.オススメの輸出関連銘柄3選!

 

海外の経済成長や円安メリットの恩恵を受けられるオススメの輸出関連銘柄を見ていきましょう。

【7203】トヨタ自動車

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市場東証プライム市場
企業概要世界最大の自動車メーカー。EV化に注力。

トヨタ自動車は、日本株を代表する輸出関連銘柄です。

自動車企業としての時価総額はアメリカのテスラモーターズに大きく差を開けられていますが、今後、EVシフトや自動運転への対応に注目が集まります。

【8035】東京エレクトロン

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市場東証プライム市場
企業概要世界3位の半導体製造装置メーカー。

東京エレクトロンは、世界3位の半導体製造装置メーカーです。

東証を代表する半導体株であり、日経平均株価への寄与度も上位となっています。

ただ、株価が大きい値嵩株であるため、個人投資家が投資するには敷居が高い点がネックとなります。

【6954】ファナック

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市場東証プライム市場
企業概要ファクトリーオートメーションや産業用ロボットの世界的企業。

ファナックは、産業用マシンの世界的企業です。

ロボット大国日本を象徴する銘柄の一つとなっており、外国人投資家からの人気も高い銘柄です。

株価は新型コロナ相場で付けた高値からは3割ほど下落していますが、逆に言えば、個人投資家に買いやすくなっているとも言えます。

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5.まとめ

輸出関連銘柄は、「海外売上高比率」が高い銘柄のことを指し、円安の恩恵を受けやすいことが特徴です。

2022年には急激な円安が進みましたが、一部の輸出関連銘柄は大きく上げているものの、全体的には世界株安の影響で下げている銘柄が目立つ状況です。

輸出関連銘柄は、自動車大手の【7203】トヨタ自動車を始め、半導体製造装置大手の【8035】東京エレクトロン、産業用マシン大手の【6954】ファナック、モーター大手の【6594】日本電産など、日本株の有力銘柄がひしめいている有力セクターです。

円相場の状況やTPPなど輸出に関わるニュースにはアンテナを張っておき、輸出関連銘柄の動向は要チェックしておきましょう。

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