必読必須の厳選3記事
HEROZやメルカリ、ソフトバンクなど大型IPO案件が続いた2018年に比べると、2019年のIPO市場はやや小粒な情勢となっていることは否めません。
しかし、日本にはIPOが期待される有望なベンチャー企業や有名企業が数多くあります。
ベンチャー企業としては、ユニコーンAIベンチャーとして知られる「プリファード・ネットワークス」をはじめ、合成クモ糸繊維を手掛ける「スパイバー」。
紙の代替材料を手掛ける「TBM」、大型リチウムイオン電池を手掛ける「エリーパワー」、自動運転ベンチャーの「ZMP」などが期待されています。
誰もが知ってる有名企業としては、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンを運営する「USJ」、100均大手の「ダイソー」、航空会社の「スカイマーク」のIPOが期待されています。
ベンチャー企業から有名企業まで、2019年に注目しておきたい有望IPO企業を抑えておきましょう!
1.スパイバー
事業内容
スパイバーは、合成クモ糸繊維「QMONOS(クモノス)」を手掛ける慶應義塾大学発の繊維ベンチャーです。
合成クモ糸繊維は鋼鉄の340倍の強度を持ち、自動車や航空機、建築素材などあらゆる産業で鋼鉄の代替素材になることが期待されています。
またスパイバーは、アパレル分野と輸送機分野に重点を置いており、スポーツウェア大手のゴールドウィンやトヨタ自動車と提携。
2016年10月のパリモーターショーでは、レクサスのシート背面の裏側に「QMONOS」が起用されたことは大きな話題となりました。
IPOが期待できるポイント
2019年8月時点では、スパイバーのIPOはあくまで噂止まりの段階となっているようです。
ただ、スパイバーは2018年末に、「QMONOS」の本格的な量産化に向けてタイの工業団地に生産拠点を新設するため、クールジャパン機構などを引受先とする第三者割当増資を実施して約50億円の資金調達を実施しています。
合成クモ糸繊維は量産化できるかどうかが注目されており、今後、資金調達目的でIPOする可能性は小さくないものと思われます。
2.USJ
事業内容
USJは、関西一のテーマパーク「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」の運営会社です。
USJは、2007年から東証マザーズに上場していましたが、入場者数の落ち込みによる業績不振が原因となり2009年に上場廃止となっています。
しかし、新規アトラクションの投入などによって、2009年には800万人にまで落ち込んでいた入場者数は急回復。2016年には入場者数1,460万人を突破しています。
IPOが期待できるポイント
2019年8月現在、USJのIPO観測情報は特に出ていません。
ただ、USJが今後も継続的に事業の拡大を図るとなると、新規アトラクションや施設拡充のための資金が必要になることから、資金調達のためにIPOしても不思議ではありません。
東京ディズニーランド・東京ディズニーシーを運営する【4661】オリエンタルランドの時価総額は2019年8月時点で約5.4兆円となっており、USJがIPOすることになれば超大型案件になることは確実です。
3.TBM
事業内容
TBMは、石灰石を原料とする新素材「LIMEX(ライメックス)」の開発を手掛けている素材メーカーです。
LIMEXは、地球上に無尽蔵に埋蔵されている石灰石を原料にするため環境に優しく、紙やプラスチックの代替素材になることが期待されています。
現在LIMEXは、吉野家やスシローのメニュー表や大手企業の名刺などに採用されており、世界的な環境問題への関心の高まりから、今後もさらに普及していくことは確実です。
IPOが期待できるポイント
TBMは資金調達をたびたび行っており、2019年5月には、海外展開を加速するために第三者割当増資で数十億円規模の資金調達をする計画を発表。
また、2021年までにIPOを目指しているとも発表しています。
TBMは今すぐにIPOすることはなさそうですが、そう遠くない内に具体的なIPO情報が出てくるものと見られます。気長にチェックしておきましょう。
4.ダイソー
事業内容
「ダイソー(DAISO)」は、日本最大の100均チェーンです。2019年3月時点で国内3,367店舗、海外2,175店舗を展開しています。
100均ショップ業界2位のセリアは、2019年3月末時点で国内1,592店舗となっていることからも、ダイソーが100均業界でどれだけ圧倒的な地位を築いているのかが分かります。
ダイソーは店舗数が多いことによる規模の経済性と、商品の8割がプライベートブランドであることから、他の100円ショップより利益率が高いと言われており、商品の多様性にも強みを持ちます。
IPOが期待できるポイント
100均ショップ2位の【2782】セリア、3位の【2735】ワッツ、4位の【2698】キャンドゥはそれぞれ上場していますが、100均業界トップのダイソーを運営する大創産業は長らく非上場を貫いてきています。
大創産業が非上場を貫いている理由は、上場することにより売上高や利益率などのデータを公開することによって、同業他社にビジネスモデルが知られてしまうことを避けるためとされてきました。
しかし2017年11月に日経ビジネスの取材で、矢野博丈社長がIPOの準備を進めていると発言。
店舗比率で40%に達している海外店舗数が増加していることが上場準備に舵を取った理由だと考えられています。
5.スカイマーク
事業内容
スカイマークは、1996年に航空産業の規制緩和がきっかけとなって誕生した航空会社です。
かつては東証マザーズに上場していましたが、格安航空会社(LCC)の登場や円安による燃料コストの煽りを受けて業績が急激に悪化。2015年に民事再生法を申請し、上場廃止となっています。
民事再生法申請以降は、ANAホールディングスなどからの支援を受けて地道な経営再建を図っています。
IPOが期待できるポイント
訪日外国人観光客の増加や、神戸空港での規制緩和などを追い風に、スカイマークの再建は順調に進んでいるものと見られます。
2018年8月27日、スカイマークの市江正彦社長は日本記者クラブでの会見で、早ければ2020年の前半にも株式再上場に踏み切る考えを示しました。
この会見から1年、IPOに関する続報は特に出ていませんが、スカイマークのIPOに関するニュースはいつ発表されてもおかしくなさそうです。
6.プリファード・ネットワークス
事業内容
プリファード・ネットワークスは、IoT分野を中心に、ディープラーニングの研究・開発を行うAIベンチャーです。
工作機械や産業用ロボットなどの製造業、自動運転やコネクテッドカーなどの交通システム、オミックス解析や医用画像解析などのバイオ・ヘルスケアの3つの分野を重点領域としており、トヨタ自動車やファナック、国立がん研究センターなどと協業しています。
2019年8月現在、同社は推定時価総額が10億ドル以上のユニコーン企業として注目を集めています。
IPOが期待できるポイント
2019年8月現在、プリファード・ネットワークスのIPO観測情報は特に出ていないようです。
ただ、AI分野で研究開発を続けていくには、ビッグデータ取得のための投資が必要になることから、資金調達目的でIPOの準備を進めることになったとしても不思議ではありません。
日本を代表するユニコーン企業のIPOに関するニュースにはアンテナを張っておきましょう。
7.エリーパワー
事業内容
エリーパワーは、住宅や産業用に使われる大型リチウムイオン電池を手掛けているベンチャー企業です。
エリーパワーの蓄電池は安全性において定評があり、大型リチウムイオン電池としては世界で初めて国際的認証機関テュフ ラインランドの製品安全検査に合格しています。
リチウムイオン電池というとスマホやIoT機器向けの小型化ばかりが注目されますが、大型リチウムイオン電池を手掛ける同社はEV時代には欠かせない企業になると期待されています。
IPOが期待できるポイント
エリーパワーのIPO観測情報は、2019年8月現在は特に出ていません。
ただ、エリーパワーが手掛ける大型リチウムイオン電池は、EV向けや住宅向けで大きな需要が生まれてくることは確実です。
今後、EV社会の到来で、大型リチウムイオン電池の需要が高まることによって、設備投資のための資金調達に迫られて、エリーパワーがIPOする可能性は小さくありません。
8.ZMP
事業内容
ZMPは、次世代自動車の開発用プラットフォーム「RoboCar(R)」シリーズやセンサー・画像認識ソリューションなどを手掛ける自動運転ベンチャーです。
人の移動に「RoboCar」、物の移動に「CarriRo」として製品ブランドを展開しており、自社で開発する自動運転コンピューター「IZAC」をハブ技術に産業界への自動運転技術の適用をサポートしています。
自動運転関連では、日本で最も注目されているベンチャー企業であると言って過言ではありません。
IPOが期待できるポイント
2019年8月現在、ZMPのIPO観測情報は特に出ていません。
ZMPは、2016年12月に東証マザーズに上場予定だったものの、直前に起きた顧客情報流出事件の影響で、IPO直前に上場取り消しになってしまった苦い歴史があります。
直近ではZMPのIPO観測情報は出ていませんが、自動運転は間違いなく2020年代以降に核になる技術であるため、資金調達目的でIPOすることになっても不思議ではありません。
5.まとめ
今回は、ベンチャー企業から有名企業まで、IPOが期待されている企業を8社見てきました。
いずれの企業も、今すぐにIPOするわけではありませんが、そう遠くない内に具体的なIPO情報が発表されてもおかしくはありません。
特に、ユニコーン企業であるAIベンチャーの「プリファード・ネットワークス」には注目です。
2018年には、AIベンチャーの【4382】HEROZが、公募価格の11倍もの初値を付けるIPOテンバガーを達成しましたが、その再来となる可能性も考えられます。
ベンチャー企業から有名企業まで、注目企業のIPO観測情報にはアンテナを張っておきましょう!
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