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今回ピックアップするのは「材料株投資」
株式投資には、大きく買われるもしくは大きく売られるきっかけとなる材料があります。
材料の種類には、決算やニュースを始め、新高値更新や自社株買い発表、レーティングなど様々なものがありますが、どれも覚えておきたいところ。
そんな株式投資で注目される材料について詳しく取り上げてみましたので、ポイントを抑え、材料株投資を攻略していきましょう!
株式投資初心者には必見です。
1.投資での材料とは?
株式投資における材料について基本から抑えていきましょう。
1-1.材料とはそもそも
材料には、大きく買われるきっかけとなる好材料と、大きく売られるきっかけとなる悪材料の2つがあります。
いずれの場合も共通するのは、材料が出たことによって取引量(出来高)が急増し、価格が大きく動くことです。
赤字予想だった企業が予想と反して黒字決算を出した、世界を変えるかもしれない新しい製品の開発に成功したといったニュースは多くの場合好材料となります。
そのような好材料を発表した銘柄には、投資家の買い注文が殺到して、価格が大きく上昇することになります。
一方で、決算が予想よりはるかに悪かった、期待されていた新薬の臨床試験で良い結果が出なかったといったニュースは悪材料となります。
悪材料を発表した銘柄には、投資家の失望売りが殺到して、価格が大きく下落することになります。
株式投資では、大きく上昇しようが大きく下落しようが、価格が大きく動く所には収益機会が生まれます。
つまり、材料を発表した銘柄には大きなチャンスが生まれることが多くなります。
1-2.外的要因と個別要因
株式投資における材料には、外的要因と個別要因の2種類があります。
外的要因とは、アメリカのニューヨークダウが暴落した、日経平均株価が暴落した、為替相場が円高に振れたというような、全体相場に影響を及ぼす材料のことです。
全体相場の動きは個別銘柄の値動きにも大きく影響します。
日本株の場合は、ニューヨークダウが値上がりする、日経平均株価が上昇する、為替相場が円安に振れるといったことは相場全体の好材料となり、個別銘柄も買われることが多くなります(※為替相場は例外あり)。
一方、個別要因とは、企業が個別に発表する決算やニュースなど、その企業と一部の関連銘柄にのみ影響を及ぼす材料のことです。
個別要因は相場全体に与える影響は小さいですが、該当する銘柄に与える影響は大きくなります。
日経平均がいくら大きく上げていようと、個別要因で悪材料を発表した銘柄は下がることが多くなります。
逆もまた然りで、日経平均が暴落していても、個別要因で好材料を発表した銘柄は上がることが多くなります。
★注目ポイント1 |
株式投資における材料とは、「多くの人の注目を集め、資金が動くきっかけになる情報」のこと。材料には、買われる好材料と売られる悪材料の2種類がある。 |
2.個別材料になる要因まとめ
特定の企業の株価に大きな影響を与える可能性がある個別材料を見ていきましょう。
2-1.個別材料になる要因まとめ
- 好決算 決算 業績修正
企業が四半期ごとに発表する決算や業績修正は、投資家に注目される個別材料の最たるものです。予想(コンセンサス)を上回る決算を発表すれば好材料(ポジティブサプライズ)となり、予想を下回る決算を発表すると悪材料(ネガティブサプライズ)となる傾向があります。
- 株式分割
株式分割が行われることで、株価が下がって買われやすくなることから好材料として受け止められて、更に上昇することが多々あります。
- 自社株買い
企業が自社株買いを発表すると、発行済み株式数が減ることによって配当金が増えることが好感されて好材料となることがあります。
- レーティング
レーティングとは投資判断のことです。各証券会社は、銘柄ごとに適正価格や格付けを発表しています。証券会社の格付けを参考としている投資家も少なくないため、レーティングが新たに発表されると材料になることがあります。
- ニュース 新商品発表 業務提携発表
政府がある産業分野への積極支援を発表した、次世代の新材料開発に成功した、他者との業務提携を発表したといったニュースは、関連銘柄にとってはこれ以上ない好材料となることがあります。
- 新高値更新 年初来高値
株価が新高値や年初来高値を更新すると、株価チャートを見て売買しているトレーダーに大きく買われる好材料になる場合があります。
その他にも市場変更、株主優待、M&A、増配といった個別材料が様々あります。
★注目ポイント2 |
個別銘柄が買われる材料には様々なものがある。特に、決算とニュースは大きく買われるきっかけとなりやすい。 |
3.買われやすい材料と注意点
材料の中でも、特に買われやすい材料とその注意点を見ていきましょう。
3-1.特にこの材料には注目しておこう
材料の中でも特に注目すべきなのが、決算発表と大きなニュースです。
企業の決算発表は、その銘柄の今後四半期の値動きの方向性を大きく左右する材料になることが少なくありません。
特に、決算発表をした直後には、その企業には多くの買いと売りが入り、株価が大きく動くことになります。
日経平均が淡白な値動きとなり、全体相場がほとんど動かない相場でも、決算を発表した銘柄は活発に取引されることが多くなります。
決算とともに注目すべきなのが、個別銘柄に大きな影響を与えるニュースです。
2018年に大きく注目されたニュースとしては、ネット証券大手の【8698】マネックスグループが、仮想通貨取引所コインチェックを買収することを発表したことが挙げられます。
このニュース発表後、マネックスグループには世界中の資金が殺到して、大きな値動きとなりました。
ニュースの種類は大小様々なものがありますが、マネックスグループのコインチェック買収というような投資家に注目される大きなニュースが出ていなかどうかは常にアンテナを張っておきましょう。
3-2.好材料株でも注意は必要
決算発表やニュースで好材料が出ていても注意が必要です。
決算発表の場合は、好決算を発表しても市場からは「期待外れ」で売られることもあり、悪材料を発表しても「材料出尽くし」で買われることもあります。
好決算や好業績を発表したからといって、市場や投資家から好材料として受け止められるとは限らないのが難しい所です。
「インサイダー取引をすれば勝てる」と思い込む人は多いですが、マーケットにはこのような性質があるため、インサイダー情報を手にしながら破産した人は少ないのが実態です。
また、ニュースで好材料が出て暴騰している銘柄は、大きく上昇している分、その後の暴落も大きな値動きになりやすい傾向があります。
そのため、好材料のニュースが出てから余りにも大きく暴騰し過ぎてしまった銘柄に、初心者が下手に手を出すのは危険です。
★注目ポイント3 |
決算発表とニュースは大きく買われる好材料となりやすい一方で、好決算を発表したからといって必ずしも買われるとは限らず、大きく上がり過ぎた銘柄は暴落しやすいなどのリスクもある。 |
4.まとめ
株式投資で注目される材料としては、特に大きく買われやすい決算発表やニュースの他、自社株買い発表やレーティング、株式分割など様々なものがあります。
材料株投資で重要になるのは、株式投資の材料とは「多くの人の注目を集め、資金が動くきっかけになる情報」であるという、材料の定義をしっかりと認識することです。
多くのビジネスと同様に、株式投資においても多くの資金が集まってくる所にチャンスがあります。
そして、「この材料が出て、株を買っている(売っている)人はどんな感情で取引しているのだろうか?」と考えて投資することが利益を出すためには重要になってきます。
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